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行政事件訴訟法 第9条 - 解答モード
条文
① 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなった後においてもなお処分又は裁決の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。
② 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。
過去問・解説
(H18 司法 第40問 ア)
行政事件訴訟法には、取消訴訟の原告適格に関する規定があるが、行政不服審査法には、不服申立適格に関しそれに相当する規定は置かれていない。
(H25 予備 第18問 ア)
処分の取消しの訴えは、当該処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者及び直接的かつ重大な事実上の利益を有する者に限り、提起することができる。
(H25 予備 第18問 イ)
処分の取消しの訴えの原告適格を判断するに当たっては、当該処分の根拠法令と目的を共通にする関係法令があるときは、その趣旨及び目的をも参酌すべきである。
(H25 予備 第18問 ウ)
処分の取消しの訴えの原告適格を判断するに当たっては、当該処分が根拠法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案すべきである。
(H29 予備 第15問 エ)
建築物の建築に係る許認可処分の審査基準において、一定の距離の範囲内に居住する近隣住民の健康や生活環境上の利益の保護を目的とする内容の定めがあるときは、当該処分の取消訴訟における近隣住民の原告適格の判断において、当該審査基準は、それ自体が、原告適格の判断における考慮事項を定める行政事件訴訟法第9条第2項の「関係法令」として考慮の対象となる。
(正答)✕
(解説)
行訴法9条2項後段は、処分の取消しの訴えの原告適格の判断について、「当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するもの…とする。」と規定している。
そして、本肢における審査基準は、裁量基準という行政規則にすぎず、「関係法令」には当たらない。
したがって、建築物の建築に係る許認可処分の審査基準において、一定の距離の範囲内に居住する近隣住民の健康や生活環境上の利益の保護を目的とする内容の定めがあるときは、当該処分の取消訴訟における近隣住民の原告適格の判断において、当該審査基準は、原告適格の判断における考慮事項を定める行訴法第9条第2項の「関係法令」に当たらず、考慮の対象とはならない。