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債権総論(分割債権及び分割債務 427条~428条) - 解答モード
賃金債権の相続 最一小判昭和29年4月8日
概要
複数の相続人がいる場合において、相続財産中に金銭その他の可分債権があるときは、その債権は法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継する。
判例
事案:複数の相続人がいる場合において、相続財産中に金銭その他の可分債権があるとき、その債権は法律上当然に分割されるのかが問題となった。
判旨:「相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するを相当とする…。」
判旨:「相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するを相当とする…。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%
(H19 司法 第34問 1)
遺産である貸金債権は相続人全員が共同してのみ行使することができる。
全体の正答率 : 100.0%
(H23 共通 第19問 3)
期限の定めのない貸金債権を共同相続した相続人の1人が、債務者に対して全額の弁済請求をした場合には、債務者は、共同相続人全員に対して履行遅滞の責任を負う。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭 29.4.8)は、「相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するを相当とする…。」と判示している。本肢においても、期限の定めのない貸金債権は可分債権であるから、当該債権は法律上当然に分割され、各共同相続人がその相続分に応じて分割された権利を承継する。
ここで、分割債権が成立した場合、分割されたそれぞれの債権は相互に全く独立した債権となるから、1人の債権者について生じた事由が他の債権者に影響を及ぼすことはない。したがって、期限の定めのない貸金債権を共同相続した相続人の1人が、債務者に対して全額の弁済請求をした場合には、債務者は、当該相続人に対して履行遅滞の責任を負うことにはなる(412条3項)が、分割債権を取得した他の相続人との関係では、弁済請求がされたことにはならず、履行遅滞の責任を負わない。よって、債務者は、共同相続人全員に対して履行遅滞の責任を負うわけではない。
遺産分割前に第三者に売却した財産の取り扱い 最二小判昭和52年9月19日
概要
共同相続人が全員の合意によって遺産を構成する特定不動産を第三者に売却した場合における代金債権は、各相続人の持分に応じて分割され、当該各相続人は、それぞれの持ち分に応じた代金債権を取得し、これを個々に請求することができる。
判例
事案:共同相続人がその全員の合意によって遺産を構成する特定不動産を第三者に売却した場合において、これにより生じた売買代金債権について、各相続人は相続分に応じて分割された権利を取得し、これを個々に請求することができるかが問題となった。
判旨:「共同相続人が全員の合意によつて遺産分割前に遺産を構成する特定不動産を第三者に売却したときは、その不動産は遺産分割の対象から逸出し、各相続人は第三者に対し持分に応じた代金債権を取得し、これを個々に請求することができる…。」
判旨:「共同相続人が全員の合意によつて遺産分割前に遺産を構成する特定不動産を第三者に売却したときは、その不動産は遺産分割の対象から逸出し、各相続人は第三者に対し持分に応じた代金債権を取得し、これを個々に請求することができる…。」