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民法 中間取得者以外の者による中間省略登記の抹消請求の可否 最二小判昭和44年5月2日
概要
中間省略登記が中間取得者の同意なしにされた場合において、中間取得者以外の者は、中間省略登記の無効を主張して当該抹消登記の抹消登記を求めることができない。
判例
事案:中間省略登記が中間取得者の同意なしにされた事案において、中間取得者以外の者に中間省略登記の抹消登記請求権が認められるかが問題となった。
判旨:「本件中間省略登記が中間取得者である三浦末吉の同意なしにされたものであるとしても、右登記が現在の実体的権利関係に合致することは、原判決により明らかであるから、このような場合には、右三浦末吉が右中間省略登記の抹消登記を求める正当な利益を有するときにかぎり、同人において右登記の抹消を求めることができる(最高裁判所昭和35年4月21日第一小法廷判決、民集14巻6号946頁参照)にとどまり、中間取得者にあたらない上告人らが右中間省略登記の無効を主張してこの抹消登記を求めることができないと解するのが相当である。引用の判例は本件に適切でない。したがって、これと趣旨を同じくする原判決には所論の違法はない。論旨は採用できない。」
判旨:「本件中間省略登記が中間取得者である三浦末吉の同意なしにされたものであるとしても、右登記が現在の実体的権利関係に合致することは、原判決により明らかであるから、このような場合には、右三浦末吉が右中間省略登記の抹消登記を求める正当な利益を有するときにかぎり、同人において右登記の抹消を求めることができる(最高裁判所昭和35年4月21日第一小法廷判決、民集14巻6号946頁参照)にとどまり、中間取得者にあたらない上告人らが右中間省略登記の無効を主張してこの抹消登記を求めることができないと解するのが相当である。引用の判例は本件に適切でない。したがって、これと趣旨を同じくする原判決には所論の違法はない。論旨は採用できない。」
過去問・解説
(R7 司法 第9問 オ)
Aが所有し所有権の登記名義人となっている甲土地をAがBに売却し、更にBがCに売却した場合において、AがDに対して甲土地を二重に売却し、その後、Bの同意を得ることなくAからCに直接の所有権移転登記がされたときであっても、Dは、Cに対し、所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができない。
Aが所有し所有権の登記名義人となっている甲土地をAがBに売却し、更にBがCに売却した場合において、AがDに対して甲土地を二重に売却し、その後、Bの同意を得ることなくAからCに直接の所有権移転登記がされたときであっても、Dは、Cに対し、所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭44.5.2)は、本肢と同種の事案において、「中間省略登記が中間取得者であるDの同意なしにされたものであるとしても、右登記が現在の実体的権利関係に合致することは、…明らかであるから、このような場合には、右Dが右中間省略登記の抹消登記を求める正当な利益を有するときにかぎり、同人において右登記の抹消を求めることができる…にとどまり、中間取得者にあたらない上告人らが右中間省略登記の無効を主張してこの抹消登記を求めることができないと解するのが相当である。」と判示している。
したがって、中間取得者に当たらないDは、Cに対し、所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができない。
判例(最判昭44.5.2)は、本肢と同種の事案において、「中間省略登記が中間取得者であるDの同意なしにされたものであるとしても、右登記が現在の実体的権利関係に合致することは、…明らかであるから、このような場合には、右Dが右中間省略登記の抹消登記を求める正当な利益を有するときにかぎり、同人において右登記の抹消を求めることができる…にとどまり、中間取得者にあたらない上告人らが右中間省略登記の無効を主張してこの抹消登記を求めることができないと解するのが相当である。」と判示している。
したがって、中間取得者に当たらないDは、Cに対し、所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができない。