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民法 宅地上の従物と抵当権の効力 最二小判昭和44年3月28日
概要
宅地に対する抵当権の効力は、その効力から除外する等特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時に当該宅地に存していた従物にも及び、宅地に対する抵当権設定登記をもって、370条により、従物についても対抗力を有する。
判例
事案:宅地に設定された根抵当権の効力が、根抵当権設定当時から存する当該宅地の従物である、石灯籠及び取り外しのできる庭石等にも及ぶかが問題となった。
判旨:「本件宅地の根抵当権の効力は、右構成部分に及ぶことはもちろん、右従物にも及び(大判大正8年3月15日、民緑25輯473頁参照)、この場合右根抵当権は本件宅地に対する根抵当権設定登記をもつて、その構成部分たる右物件についてはもちろん、抵当権の効力から除外する等特段の事情のないかぎり、民法370条により従物たる右物件についても対抗力を有するものと解するのが相当である。」
判旨:「本件宅地の根抵当権の効力は、右構成部分に及ぶことはもちろん、右従物にも及び(大判大正8年3月15日、民緑25輯473頁参照)、この場合右根抵当権は本件宅地に対する根抵当権設定登記をもつて、その構成部分たる右物件についてはもちろん、抵当権の効力から除外する等特段の事情のないかぎり、民法370条により従物たる右物件についても対抗力を有するものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H25 司法 第16問 1)
Aがその所有する甲建物をBに賃貸している場合において、Aが甲建物にCのために抵当権を設定したときは、その抵当権の効力は、Bが甲建物において使用しているB所有の畳に対しても及ぶ。
Aがその所有する甲建物をBに賃貸している場合において、Aが甲建物にCのために抵当権を設定したときは、その抵当権の効力は、Bが甲建物において使用しているB所有の畳に対しても及ぶ。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭44.3.28)は、抵当権の効力は、その効力から除外する等特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時にその抵当権の目的となっていた宅地の従物にも及ぶ旨判示している。もっとも、従物といえるためには、主物と従物とが、同一の所有者の所有にかかる必要がある(87条1項)。本肢においては、甲建物はAが所有している一方、「畳」はBが所有しているため、所有者が異なる。したがって、「畳」は甲建物の従物であるとはいえず、甲建物に設定された抵当権の効力は、B所有の「畳」に対して及ばない。
判例(最判昭44.3.28)は、抵当権の効力は、その効力から除外する等特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時にその抵当権の目的となっていた宅地の従物にも及ぶ旨判示している。もっとも、従物といえるためには、主物と従物とが、同一の所有者の所有にかかる必要がある(87条1項)。本肢においては、甲建物はAが所有している一方、「畳」はBが所有しているため、所有者が異なる。したがって、「畳」は甲建物の従物であるとはいえず、甲建物に設定された抵当権の効力は、B所有の「畳」に対して及ばない。
(H29 予備 第6問 ア)
AのBに対する債権を被担保債権として、C所有の甲土地について抵当権(以下「本件抵当権」という。)が設定され、その旨の登記がされている場合、甲土地の従物である石灯籠が本件抵当権の設定前に備え付けられていた場合、本件抵当権の効力は、その石灯籠には及ばない。
AのBに対する債権を被担保債権として、C所有の甲土地について抵当権(以下「本件抵当権」という。)が設定され、その旨の登記がされている場合、甲土地の従物である石灯籠が本件抵当権の設定前に備え付けられていた場合、本件抵当権の効力は、その石灯籠には及ばない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭44.3.28)は、抵当権の効力は、その効力から除外する等特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時にその抵当権の目的となっていた宅地の従物にも及ぶ旨判示している。したがって、甲土地の従物である石灯籠が甲土地の抵当権の設定前に備え付けられていた場合、当該抵当権の効力は、その石灯籠に及ぶ。
判例(最判昭44.3.28)は、抵当権の効力は、その効力から除外する等特段の事情のないかぎり、抵当権設定当時にその抵当権の目的となっていた宅地の従物にも及ぶ旨判示している。したがって、甲土地の従物である石灯籠が甲土地の抵当権の設定前に備え付けられていた場合、当該抵当権の効力は、その石灯籠に及ぶ。