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民法 隣地所有者に対する妨害排除請求 大判昭和12年11月19日
概要
所有権に基づく妨害排除請求権を行使するにおいては、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が存することは必要ない。
判例
事案:所有権に基づく妨害排除請求権を行使する場合において、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が必要かが問題となった。
判旨:「凡ソ所有権ノ円満ナル状態カ他ヨリ侵害セラレタルトキハ所有権ノ効力トシテ其ノ侵害ノ排除ヲ請求シ得ヘキト共ニ所有権ノ円満ナル状態カ他ヨリ侵害セラルル虞アルニ至リタルトキハ又所有権ノ効力トシテ所有権ノ円満ナル状態ヲ保全スル為現ニ此ノ危険ヲ生セシメツツアル者ニ対シ其ノ危険ノ防止ヲ請求シ得ルモノト解セサルヘカラス然リ而シテ土地ノ所有者ハ法令ノ範囲内ニ於テ完全ニ土地ヲ支配スル権能ヲ有スル者ナレトモ其ノ土地ヲ占有保管スルニ付テハ特別ノ法令ニ基ク事由ナキ限リ隣地所有者ニ侵害又ハ侵害ノ危険ヲ与ヘサル様相当ノ注意ヲ為スヲ必要トスルモノニシテ其ノ所有ニカカル土地ノ現状ニ基キ隣地所有者ノ権利ヲ侵害シ若クハ侵害ノ危険ヲ発生セシメタル場合ニ在リテハ該侵害又ハ危険カ不可抗力ニ基因スル場合若クハ被害者自ラ右侵害ヲ認容スヘキ義務ヲ負フ場合ノ外該侵害又ハ危険カ自己ノ行為ニ基キタルト否トヲ問ハス又自己ニ故意過失ノ有無ヲ問ハス此ノ侵害ヲ除去シ又ハ侵害ノ危険ヲ防止スヘキ義務ヲ負担スルモノト解スルヲ相当トス。」
判旨:「凡ソ所有権ノ円満ナル状態カ他ヨリ侵害セラレタルトキハ所有権ノ効力トシテ其ノ侵害ノ排除ヲ請求シ得ヘキト共ニ所有権ノ円満ナル状態カ他ヨリ侵害セラルル虞アルニ至リタルトキハ又所有権ノ効力トシテ所有権ノ円満ナル状態ヲ保全スル為現ニ此ノ危険ヲ生セシメツツアル者ニ対シ其ノ危険ノ防止ヲ請求シ得ルモノト解セサルヘカラス然リ而シテ土地ノ所有者ハ法令ノ範囲内ニ於テ完全ニ土地ヲ支配スル権能ヲ有スル者ナレトモ其ノ土地ヲ占有保管スルニ付テハ特別ノ法令ニ基ク事由ナキ限リ隣地所有者ニ侵害又ハ侵害ノ危険ヲ与ヘサル様相当ノ注意ヲ為スヲ必要トスルモノニシテ其ノ所有ニカカル土地ノ現状ニ基キ隣地所有者ノ権利ヲ侵害シ若クハ侵害ノ危険ヲ発生セシメタル場合ニ在リテハ該侵害又ハ危険カ不可抗力ニ基因スル場合若クハ被害者自ラ右侵害ヲ認容スヘキ義務ヲ負フ場合ノ外該侵害又ハ危険カ自己ノ行為ニ基キタルト否トヲ問ハス又自己ニ故意過失ノ有無ヲ問ハス此ノ侵害ヲ除去シ又ハ侵害ノ危険ヲ防止スヘキ義務ヲ負担スルモノト解スルヲ相当トス。」
過去問・解説
(H24 共通 第11問 5)
AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには、Bに事理を弁識する能力があることは必要でないが、妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることが必要である。
AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには、Bに事理を弁識する能力があることは必要でないが、妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることが必要である。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭12.11.19)は、所有権に基づく妨害排除請求権を行使するにおいては、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が存することは必要ない旨判示している。したがって、AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには、妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることは必要ない。
判例(大判昭12.11.19)は、所有権に基づく妨害排除請求権を行使するにおいては、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が存することは必要ない旨判示している。したがって、AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには、妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることは必要ない。
(R2 司法 第6問 エ)
Aが、A所有の甲土地に洪水のため流されてきた自動車の所有者であるBに対し、所有権に基づく妨害排除請求権の行使として自動車を撤去するよう求めた場合、Bは、所有権侵害について故意過失がないことを主張立証しても、Aの請求を拒むことはできない。
Aが、A所有の甲土地に洪水のため流されてきた自動車の所有者であるBに対し、所有権に基づく妨害排除請求権の行使として自動車を撤去するよう求めた場合、Bは、所有権侵害について故意過失がないことを主張立証しても、Aの請求を拒むことはできない。
(正答)〇
(解説)
判例(大判昭12.11.19)は、所有権に基づく妨害排除請求権を行使するにおいては、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が存することは必要ない旨判示している。したがって、Bは、所有権侵害について故意過失がないことを主張立証しても、Aの請求を拒むことはできない。
判例(大判昭12.11.19)は、所有権に基づく妨害排除請求権を行使するにおいては、相手方に、妨害状態が発生したことについての故意又は過失が存することは必要ない旨判示している。したがって、Bは、所有権侵害について故意過失がないことを主張立証しても、Aの請求を拒むことはできない。