現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民法 履行期と履行遅滞 大判昭和5年1月29日
概要
弁済期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う。
判例
事案:弁済期の定めのない消費貸借から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合、履行遅滞責任がどの時点で生じるのかが問題となった。
判旨:「民法第591条第1項ニ於テ消費貸借ノ当事者カ返還ノ時期ヲ定メサリシトキハ貸主ハ相当ノ期間ヲ定メテ返還ノ催告ヲ為スコトヲ得ル旨ヲ定メタルハ借主ヲシテ返還ノ準備ヲ為サシムル為相当ニ猶予期間ヲ許与スル趣旨ニ外ナラサルカ故ニ貸主カ為ス返還ノ催告ニ於テ一定ノ日時若ハ期間ヲ明示セサリシトスルモ其ノ催告ノ時ヨリ借主カ返還ノ準備ヲ為スニ相当ナル期間ヲ経過シタル後ニ於テハ借主ハ最早之カ返還ヲ拒否シ得ヘキ理由ナク従テ履行ヲ為スヘキ時期ハ到来シ爾後借主ハ履行遅滞ノ責ニ任スルモノト解スルヲ相当トス。」
判旨:「民法第591条第1項ニ於テ消費貸借ノ当事者カ返還ノ時期ヲ定メサリシトキハ貸主ハ相当ノ期間ヲ定メテ返還ノ催告ヲ為スコトヲ得ル旨ヲ定メタルハ借主ヲシテ返還ノ準備ヲ為サシムル為相当ニ猶予期間ヲ許与スル趣旨ニ外ナラサルカ故ニ貸主カ為ス返還ノ催告ニ於テ一定ノ日時若ハ期間ヲ明示セサリシトスルモ其ノ催告ノ時ヨリ借主カ返還ノ準備ヲ為スニ相当ナル期間ヲ経過シタル後ニ於テハ借主ハ最早之カ返還ヲ拒否シ得ヘキ理由ナク従テ履行ヲ為スヘキ時期ハ到来シ爾後借主ハ履行遅滞ノ責ニ任スルモノト解スルヲ相当トス。」
過去問・解説
(H22 司法 第17問 1)
弁済期の定めのない金銭消費貸借契約から発生した貸金債権は、貸主が相当の期間を定めずに催告をしても、相当の期間を経過した時から遅滞に陥る。
弁済期の定めのない金銭消費貸借契約から発生した貸金債権は、貸主が相当の期間を定めずに催告をしても、相当の期間を経過した時から遅滞に陥る。
(正答)〇
(解説)
判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。
判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。
(H27 司法 第23問 エ)
賃貸借契約において当事者が期間を定めなかった場合に貸主が解約の申入れをしたときは、借主は、法定の期間内は目的物を返還しなくても遅滞の責任を負わないが、消費貸借契約において当事者が返還の時期を定めなかった場合に貸主が返還を請求したときは、借主は、直ちに目的物を返還しなければ遅滞の責任を負う。
賃貸借契約において当事者が期間を定めなかった場合に貸主が解約の申入れをしたときは、借主は、法定の期間内は目的物を返還しなくても遅滞の責任を負わないが、消費貸借契約において当事者が返還の時期を定めなかった場合に貸主が返還を請求したときは、借主は、直ちに目的物を返還しなければ遅滞の責任を負う。
(正答)✕
(解説)
617条1項柱書は、「当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、次の各号に掲げる賃貸借は、解約の申入れの日からそれぞれ当該各号に定める期間を経過することによって終了する。」と規定している。したがって、賃貸借契約において当事者が期間を定めなかった場合に買主が解約の申し入れをしたときは、617条1項各号に定められた期間を経過するまで、契約は終了しないから、借主は、当該法定の期間内は目的物返還しなくてよく、この期間、遅滞の責任を負わない。よって、本肢前段は正しい。
これに対し、判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。したがって、消費貸借契約において当事者が返還の時期を定めなかった場合に貸主が返還を請求したときは、借主は、相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負うのであり、直ちに目的物を返還しなければ遅滞の責任を負うわけではない。よって、本肢後段は誤っている。
617条1項柱書は、「当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、次の各号に掲げる賃貸借は、解約の申入れの日からそれぞれ当該各号に定める期間を経過することによって終了する。」と規定している。したがって、賃貸借契約において当事者が期間を定めなかった場合に買主が解約の申し入れをしたときは、617条1項各号に定められた期間を経過するまで、契約は終了しないから、借主は、当該法定の期間内は目的物返還しなくてよく、この期間、遅滞の責任を負わない。よって、本肢前段は正しい。
これに対し、判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。したがって、消費貸借契約において当事者が返還の時期を定めなかった場合に貸主が返還を請求したときは、借主は、相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負うのであり、直ちに目的物を返還しなければ遅滞の責任を負うわけではない。よって、本肢後段は誤っている。
(R5 共通 第17問 ウ)
返還時期の定めがない消費貸借において、貸主が相当の期間を定めないで催告をしたときは、借主は、その催告後相当の期間を経過した時から遅滞の責任を負う。
返還時期の定めがない消費貸借において、貸主が相当の期間を定めないで催告をしたときは、借主は、その催告後相当の期間を経過した時から遅滞の責任を負う。
(正答)〇
(解説)
判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。
判例(大判昭5.1.29)は、返還時期の定めのない消費貸借契約から生じた債権について、貸主が相当の期間を定めずに返還の催告をした場合であっても、借主は、その催告の時から相当の期間を経過した場合に遅滞の責任を負う旨判示している。