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民法 不動産の代物弁済と所有権移転の時期 最二小判昭和57年6月4日

概要
不動産を目的とする代物弁済契約の意思表示がされたときは、これにより不動産の所有権移転の効果が生ずる。
判例
事案:不動産の代物弁済における所有権移転の時期が問題となった。

判旨:「不動産所有権の譲渡をもってする代物弁済による債務消滅の効果は、単に当事者がその意思表示をするだけでは足りず、登記その他引渡行為を完了し、第三者に対する対抗要件を具備したときでなければ生じないことはいうまでもないが(最高裁昭和37年(オ)第1051号同39年11月26日第一小法廷判決・民集18巻9号1984頁)、そのことは、代物弁済による所有権移転の効果が、原則として当事者間の代物弁済契約の意思表示によって生ずることを妨げるものではないと解するのが相当である(昭和39年(オ)第919号同40年3月11日第一小法廷判決・裁判集民事78号259頁)。」
過去問・解説
(H18 司法 第4問 ウ)
代物弁済として譲渡された土地の所有権の移転の効果を主張する場合、当事者の合意を主張立証すれば足り、対抗要件の具備まで主張立証する必要はない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.6.4)は、「不動産所有権の譲渡をもってする代物弁済による債務消滅の効果は、単に当事者がその意思表示をするだけでは足りず、登記その他引渡行為を完了し、第三者に対する対抗要件を具備したときでなければ生じないことはいうまでもないが…、そのことは、代物弁済による所有権移転の効果が、原則として当事者間の代物弁済契約の意思表示によって生ずることを妨げるものではないと解するのが相当である…。」と判示している。したがって、代物弁済として譲渡された土地の所有権の移転の効果を主張する場合、当事者の合意を主張立証すれば足り、対抗要件の具備まで主張立証する必要はない。

(H29 司法 第22問 ア)
AのBに対する1000万円の債務(以下「本件債務」という。)について、AB間でA所有の甲土地で代物弁済をする合意をした。Bが、甲土地の所有権を取得するには、代物弁済の合意に加えて、給付の完了として対抗要件を具備する必要がある。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.6.4)は、「不動産所有権の譲渡をもってする代物弁済による債務消滅の効果は、単に当事者がその意思表示をするだけでは足りず、登記その他引渡行為を完了し、第三者に対する対抗要件を具備したときでなければ生じないことはいうまでもないが…、そのことは、代物弁済による所有権移転の効果が、原則として当事者間の代物弁済契約の意思表示によって生ずることを妨げるものではないと解するのが相当である…。」と判示している。したがって、Bが、甲土地の所有権を取得するには、代物弁済の合意のみで足り、給付の完了として対抗要件を具備する必要はない。

(R5 司法 第20問 エ)
金銭債権の債務者が債権者との間で金銭の支払に代えて特定物を譲渡することにより債務を消滅させる旨の契約をしたときは、目的物の所有権は、別段の意思表示がない限り、その契約がされた時点で債権者に移転する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.6.4)は、「不動産所有権の譲渡をもってする代物弁済による債務消滅の効果は、単に当事者がその意思表示をするだけでは足りず、登記その他引渡行為を完了し、第三者に対する対抗要件を具備したときでなければ生じないことはいうまでもないが…、そのことは、代物弁済による所有権移転の効果が、原則として当事者間の代物弁済契約の意思表示によって生ずることを妨げるものではないと解するのが相当である…。」と判示している。したがって、金銭債権の債務者が債権者との間で金銭の支払に代えて特定物を譲渡することにより債務を消滅させる旨の契約をしたときは、目的物の所有権は、別段の意思表示がない限り、その契約がされた時点で債権者に移転する。
総合メモ
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