現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民法 被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでない行為についての被害者の悪意・重過失と715条 最一小判昭和42年11月2日
概要
被用者の取引行為がその外形からみて使用者の事業の範囲内に属すると認められる場合であっても、それが被用者の職務権限内において適法に行われたたものではなく、かつその相手方がこの事情を知り、又は少なくとも重大な過失によってこれを知らないものであるときは、その相手方である被害者は、715条により使用者に対してその取引行為に基づく損害の賠償を請求することができない。
判例
事案:被用者の取引行為がその外形からみて使用者の事業の範囲内に属すると認められるが、それが被用者の職務権限内において適法に行われたものではなく、かつその相手方がこの事情を知り、又は少なくとも重大な過失によってこれを知らない場合において、その相手方である被害者が使用者に対して715条1項に基づく損害賠償請求をすることができるかが問題となった。
判旨:「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」
判旨:「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H18 司法 第3問 3)
使用者は、被用者の加害行為が被用者の職務権限内で適法に行われたものでないこと及び加害行為時に被害者がそのことを知っていたか、知らないことに過失があったことを証明すれば、責任を免れる。
使用者は、被用者の加害行為が被用者の職務権限内で適法に行われたものでないこと及び加害行為時に被害者がそのことを知っていたか、知らないことに過失があったことを証明すれば、責任を免れる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。
(H20 司法 第30問 ウ)
被用者のした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合であっても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行われたものでなく、かつ、その行為の相手方がその事情を知りながら、又は、重大な過失によりそれを知らないで、取引をしたときは、取引の相手方である被害者は、使用者に対し、その損害の賠償を請求することができない。
被用者のした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合であっても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行われたものでなく、かつ、その行為の相手方がその事情を知りながら、又は、重大な過失によりそれを知らないで、取引をしたときは、取引の相手方である被害者は、使用者に対し、その損害の賠償を請求することができない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。
(H25 司法 第30問 2)
Aの使用するBが、その外形からみてAの事業の範囲内に属すると認められる行為によって第三者Cに損害を与えた場合であっても、Bの加害行為がBの職務権限内で適法に行われたものでないことをCが知っていたとき、又は知らなかったことについて重大な過失があったときは、Aは、Cに対し、損害賠償の責任を負わない。
Aの使用するBが、その外形からみてAの事業の範囲内に属すると認められる行為によって第三者Cに損害を与えた場合であっても、Bの加害行為がBの職務権限内で適法に行われたものでないことをCが知っていたとき、又は知らなかったことについて重大な過失があったときは、Aは、Cに対し、損害賠償の責任を負わない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭42.11.2)は、本肢と同種の事案において、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。したがって、本肢においても、Bの加害行為がBの職務権限内で適法に行われたものでないことをCが知っていたとき、又は知らなかったことについて重大な過失があったときは、Aは、Cに対し、損害賠償の責任を負わない。
判例(最判昭42.11.2)は、本肢と同種の事案において、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。したがって、本肢においても、Bの加害行為がBの職務権限内で適法に行われたものでないことをCが知っていたとき、又は知らなかったことについて重大な過失があったときは、Aは、Cに対し、損害賠償の責任を負わない。
(R6 司法 第31問 ア)
被用者が取引行為によってその相手方に損害を加えた場合において、その行為が外形からみて使用者の事業の範囲内に属すると認められるときであっても、それが被用者の職務権限内で適法に行われたものでなく、かつ、相手方がその事情を知り、又は、知らないことについて過失があれば、使用者は、使用者責任を負わない。
被用者が取引行為によってその相手方に損害を加えた場合において、その行為が外形からみて使用者の事業の範囲内に属すると認められるときであっても、それが被用者の職務権限内で適法に行われたものでなく、かつ、相手方がその事情を知り、又は、知らないことについて過失があれば、使用者は、使用者責任を負わない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。
判例(最判昭42.11.2)は、「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法715条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」と判示している。