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民法 不動産の取得時効完成前に原所有者から所有権を取得した者が時効完成後に移転登記を経由した場合と民法第177条 最二小判昭和42年7月21日
概要
不動産の所有権を時効取得した者は、取得時効完成前の所有者に対して、所有権移転登記なくして取得時効による所有権の取得を対抗することができる。
判例
事案:不動産の所有権を時効取得したAが、取得時効完成前の所有者であるBに対して、所有権移転登記なくして取得時効による所有権の取得を対抗できるかが問題となった。
判旨:「Aは本件土地の占有により昭和33年3月21日に20年の取得時効完成したところ、Bは、本件土地の前主から昭和33年2月本件土地を買受けてその所有者となり、同年12月8日所有権取得登記を経由したというのである。されば、Aの取得時効完成当時の本件土地の所有者はBであり、したがって、Bは本件土地所有権の得喪のいわば当事者の立場に立つのであるから、Aはその時効取得を登記なくしてBに対抗できる筋合であり、このことはBがその後所有権取得登記を経由することによって消長を来さないものというべきである。」
判旨:「Aは本件土地の占有により昭和33年3月21日に20年の取得時効完成したところ、Bは、本件土地の前主から昭和33年2月本件土地を買受けてその所有者となり、同年12月8日所有権取得登記を経由したというのである。されば、Aの取得時効完成当時の本件土地の所有者はBであり、したがって、Bは本件土地所有権の得喪のいわば当事者の立場に立つのであるから、Aはその時効取得を登記なくしてBに対抗できる筋合であり、このことはBがその後所有権取得登記を経由することによって消長を来さないものというべきである。」
過去問・解説
(H27 共通 第7問 オ)
AがB所有の乙土地を占有し、取得時効が完成した場合において、その取得時効が完成する前に、Cが乙土地をBから譲り受け、その取得時効の完成後にCが乙土地の所有権移転登記をしたときは、Aは、Cに対し、乙土地の所有権を時効取得したことを主張することができない。
AがB所有の乙土地を占有し、取得時効が完成した場合において、その取得時効が完成する前に、Cが乙土地をBから譲り受け、その取得時効の完成後にCが乙土地の所有権移転登記をしたときは、Aは、Cに対し、乙土地の所有権を時効取得したことを主張することができない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭42.7.21)は、本肢と同種の事案において、不動産の取得時効完成前に原所有者から所有権を取得し時効完成後に移転登記を経由した者に対し、時効取得者は、登記なくして所有権を対抗することができる旨判示している。したがって、本肢においても、Aは、Cに対し、乙土地の所有権を時効取得したことを主張することができる。
判例(最判昭42.7.21)は、本肢と同種の事案において、不動産の取得時効完成前に原所有者から所有権を取得し時効完成後に移転登記を経由した者に対し、時効取得者は、登記なくして所有権を対抗することができる旨判示している。したがって、本肢においても、Aは、Cに対し、乙土地の所有権を時効取得したことを主張することができる。