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民法 第520条 - 解答モード

条文
第520条(混同)
 債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。
過去問・解説

(H24 司法 第22問 3)
AのBに対する債権を担保するため、B所有の土地に抵当権が設定された後、CのBに対する債権を担保するためにその土地に後順位抵当権が設定された場合において、AがBを単独で相続したときは、Aの抵当権は消滅する。

(正答)  

(解説)
520条は、本文において「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定する一方で、但書において「ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」と規定している。本肢の事例では、債権者Aが債務者Bを単独で相続したことにより、「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たる。また、B所有の土地には、AのBに対する債権を担保するための1番抵当権のほかに、CのBに対する債権を担保するための2番抵当権も設定されているが、「その債権が第三者の権利の目的であるとき」には当たらないから、混同の例外は認められない。
したがって、AがBを単独で相続したときは、混同により、Aの抵当権は消滅する。


(H25 司法 第35問 イ)
唯一の相続人が単純承認をした場合、相続人が被相続人に対して有していた貸金債権は、その債権が第三者の権利の目的である場合を除き、混同により消滅する。

(正答)  

(解説)
520条は、本文において「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定する一方で、但書において「ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」と規定している。本肢の事例では、唯一の相続人が単純承認(920条)をした場合、相続人が被相続人に対して有していた貸金債権について、「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たるから、「その債権が第三者の権利の目的であるとき」を除き、当該貸金債権は混同により消滅する。


(H29 司法 第8問 エ)
AとBは、建物所有目的で、CからC所有の甲土地を賃借した。その後、Cが死亡してAが単独で甲土地を相続した場合、Aの賃借権は消滅しない。

(正答)  

(解説)
520条は、本文において「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定する一方で、但書において「ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」と規定している。本肢の事例では、賃借人Aが賃貸人C所有の甲土地を単独で相続したことにより、甲土地の賃貸借契約に基づく「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たる。もっとも、Aの借地権は、「第三者」Bの権利の目的になっているから、混同により消滅することにはならない。


(H30 司法 第36問 ア)
債権質に供されている債権を債務者が相続したときは、当該債権は消滅する。

(正答)  

(解説)
520条は、本文において「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定する一方で、但書において「ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。」と規定している。権利質に供されている債権と債務者が相続したときは、「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たる一方で、「その債権が第三者の権利の目的であるとき」にも当たるから、混同の例外として、当該債権は消滅しない。


(H30 司法 第36問 オ)
保証人が債権者を相続したときは、保証債務は消滅する。

(正答)  

(解説)
520条本文は、「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定している。
保証人が債権者を相続したときは、保証債務に係る「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たるから、混同により保証債務は消滅する。


(R3 予備 第8問 エ)
AのBに対する1000万円の貸金債権につき、Cが保証した。CがAを単独相続した場合には、Cの保証債務は消滅する。

(正答)  

(解説)
520条本文は、「債権及び債務が同一人に帰属したときは、その債権は、消滅する。」と規定している。
保証人Cが債権者Aを単独相続した場合には、Cの保証債務に係る「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に当たるから、混同によりCの保証債務は消滅する。

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