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窃盗の罪(親族相盗例) - 解答モード

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親族相盗例と内縁の配偶者 最二小決平成18年8月30日

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概要
親族相盗例(244条1項)は、刑の必要的免除を定めるものであって、免除を受ける者の範囲は明確に定める必要があることなどからして、内縁の配偶者に適用又は類推適用されることはない。
判例
事案:内縁の妻である被害者Aが自宅金庫に保管する現金合計725万円を窃取したという事案において、親族相盗例の適用の可否が問題となった。

判旨:「刑法244条1項は、刑の必要的免除を定めるものであって、免除を受ける者の範囲は明確に定める必要があることなどからして、内縁の配偶者に適用又は類推適用されることはないと解するのが相当である。」
過去問・解説

(H28 共通 第20問 ア)
甲は、内縁の妻Aと同居していたところ、遊興費に窮し、指輪1個をAの部屋から盗み出した。甲がAの指輪を盗んだことにつき、甲の行為は窃盗罪に該当するが、Aは甲の内縁の妻であるから、刑法第244条第1項により刑が免除される。

(正答)

(解説)
判例(最決平18.8.30)は、本肢と同種の事案において、「刑法244条1項は、刑の必要的免除を定めるものであって、免除を受ける者の範囲は明確に定める必要があることなどからして、内縁の配偶者に適用又は類推適用されることはない…。」としている。
Aは、甲の内縁の妻であるから、親族相盗例の規定の類推適用はない。
したがって、甲は、244条1項により刑が免除されない。


(R2 司法 第10問 2)
甲が、実父乙の内縁の妻である丙が乙から預かり保管していた乙所有の時計を窃取した場合、甲の窃取行為について刑は免除されない。

(正答)

(解説)
判例(最決平18.8.30)は、本肢と同種の事案において、「刑法244条1項は、刑の必要的免除を定めるものであって、免除を受ける者の範囲は明確に定める必要があることなどからして、内縁の配偶者に適用又は類推適用されることはない…。」としている。
甲は、所有者の乙とは親族関係にあるが、占有者の丙とは親族関係にない。
したがって、甲の窃取行為について、刑は免除されない。

該当する過去問がありません

親族相盗例 最二小決平成6年7月19日

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概要
窃盗犯人が所有者以外の者の占有する財物を窃取した場合において、244条1項が適用されるためには、同項所定の親族関係が、窃盗犯人と財物の所有者との間のみならず、占有者との間にも存することを要する。
判例
事案:A株式会社が所有し、被告人と六親等の血族の関係にあるBの保管する現金を窃取したという事案において、親族相盗例の適用の可否が問題となった。

判旨:「本件は、被告人が、A株式会社(代表取締役a)の所有し、被告人と6親等の血族の関係にあるBの保管する現金を窃取したという事案であるところ、窃盗犯人が所有者以外の者の占有する財物を窃取した場合において、刑法244条1項が適用されるためには、同条1項所定の親族関係は、窃盗犯人と財物の占有者との間のみならず、所有者との間にも存することを要するものと解するのが相当であるから、これと同旨の見解に立ち、被告人と財物の所有者との間に右の親族関係が認められない本件には、同条1項後段は適用されないとした原判断は、正当である。」
過去問・解説

(H23 司法 第13問 4)
甲は、A株式会社の代表取締役である実父乙が管理するA社所有の絵画を窃取した。この場合、甲には窃盗罪が成立し、その刑は免除されない。

(正答)

(解説)
判例(最判平6.7.19)は、「244条1項が適用されるためには、同条1項所定の親族関係は、窃盗犯人と財物の占有者との間のみならず、所有者との間にも存することを要するものと解する…。」としている。
甲と絵画の所有者A社の間に親族関係は認められないから、甲の窃取行為について、窃盗罪が成立し、刑は免除されない。


(R2 司法 第10問 1)
甲が、実母乙の使用するタンスから、乙がその友人丙から預かり同タンスに保管していた丙所有の宝石を窃取した場合、甲の窃取行為について刑は免除されない。

(正答)

(解説)
判例(最判平6.7.19)は、「244条1項が適用されるためには、同条1項所定の親族関係は、窃盗犯人と財物の占有者との間のみならず、所有者との間にも存することを要するものと解する」としている。したがって、甲の窃取行為について刑は免除されない。

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親族相盗例における親族関係の範囲 大判昭和6年11月17日

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概要
親族又は家族の委託に基づき占有する物を横領した場合であってもその物の所有者が親族又は家族でないときは、255条、244条を適用すべきでない。
判例
事案:親族の委託に基づき占有する物を横領したが、その物の所有者が親族でなかったという事案において、親族相盗例の適用の可否が問題となった。

判旨:「親族又ハ家族ノ委託ニ基キ占有スル物ヲ横領シタル場合ト雖其ノ物ノ所有者カ親族又ハ家族ニ非サル者ナルトキハ刑法第255条第244条ヲ適用スヘキモノニ非ス」
過去問・解説

(H21 司法 第15問 イ)
甲は、自己の実父である乙から、乙の友人である丙所有の刀剣を保管するように委託され、当該刀剣を保管していたが、乙及び丙に無断で、当該刀剣を丁に売却した。甲には横領罪が成立するが、甲は乙の「直系血族」であるので、刑が免除される。

(正答)

(解説)
判例(大判昭6.11.17)は、本肢と同種の事案において、「親族又ハ家族ノ委託ニ基キ占有スル物ヲ横領シタル場合ト雖其ノ物ノ所有者カ親族又ハ家族ニ非サル者ナルトキハ刑法第255条第244条ヲ適用スヘキモノニ非ス」として、横領罪における親族相盗例の適用には、窃盗犯人・所有者・委託者の間に親族関係が必要であることを示している。
したがって、保管の委託を受けた刀剣を丁に売却した甲には横領罪が成立するが、甲と刀剣の所有者丙は親族でないから、甲は刑の免除がなされない。


(R6 司法 第6問 2)
甲は、配偶者Aから、その友人であるB所有の刀剣の保管を委託され、同刀剣を保管していたが、A及びBに無断で、同刀剣をCに売却した。この場合、甲には委託者であるAに対する横領罪が成立するが、甲はAの配偶者であるから、刑が免除される。

(正答)

(解説)
判例(大判昭6.11.17)は、本肢と同種の事案において、「親族又ハ家族ノ委託ニ基キ占有スル物ヲ横領シタル場合ト雖其ノ物ノ所有者カ親族又ハ家族ニ非サル者ナルトキハ刑法第255条第244条ヲ適用スヘキモノニ非ス」として、横領罪における親族相盗例の適用には、窃盗犯人・所有者・委託者の間に親族関係が必要であることを示している。
したがって、保管の委託を受けた刀剣をCに売却した甲には横領罪が成立するが、甲と刀剣の所有者Bは親族でないから、甲は刑の免除がなされない。

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親族相盗例の適用範囲 最一小決平成20年2月18日

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概要
家庭裁判所から選任された未成年後見人が業務上占有する未成年被後見人所有の財物を横領した場合、未成年後見人と未成年被後見人との間に244条1項所定の親族関係があっても、その後見事務は公的性格を有するものであり、同条項は準用されない。
判例
事案:未成年後見人と未成年被後見人との間に244条1項所定の親族関係がある場合に、家庭裁判所から選任された未成年後見人が業務上占有する未成年被後見人所有の財物を横領したという事案において、親族相盗例の適用の可否が問題となった。

判旨:「刑法255条が準用する同法244条1項は、親族間の一定の財産犯罪については、国家が刑罰権の行使を差し控え、親族間の自律にゆだねる方が望ましいという政策的な考慮に基づき、その犯人の処罰につき特例を設けたにすぎず、その犯罪の成立を否定したものではない(最高裁昭和25年(れ)第1284号同年12月12日第三小法廷判決・刑集4巻12号2543頁参照)。
 一方、家庭裁判所から選任された未成年後見人は、未成年被後見人の財産を管理し、その財産に関する法律行為について未成年被後見人を代表するが(民法859条1項)、その権限の行使に当たっては、未成年被後見人と親族関係にあるか否かを問わず、善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負い(同法869条、644条)、家庭裁判所の監督を受ける(同法863条)。また、家庭裁判所は、未成年後見人に不正な行為等後見の任務に適しない事由があるときは、職権でもこれを解任することができる(同法846条)。このように、民法上、未成年後見人は、未成年被後見人と親族関係にあるか否かの区別なく、等しく未成年被後見人のためにその財産を誠実に管理すべき法律上の義務を負っていることは明らかである。
 そうすると、未成年後見人の後見の事務は公的性格を有するものであって、家庭裁判所から選任された未成年後見人が、業務上占有する未成年被後見人所有の財物を横領した場合に、上記のような趣旨で定められた刑法244条1項を準用して刑法上の処罰を免れるものと解する余地はないというべきである。」
過去問・解説

(H21 司法 第15問 エ)
甲は、家庭裁判所から甲の孫乙の未成年後見人に選任され、後見の事務として乙の預金通帳及び印鑑を預かっていたが、これらを使用して、ほしいままに乙の預金口座から現金500万円を引き出し、自己の遊興のために費消した。甲には業務上横領罪が成立するが、甲は乙の「直系血族」であるので、刑が免除される。

(正答)

(解説)
判例(最決平20.2.18)は、成年後見人による業務上横領の事案において、「未成年後見人の後見の事務は公的性格を有するものであって、家庭裁判所から選任された未成年後見人が、業務上占有する未成年被後見人所有の財物を横領した場合に、上記のような趣旨で定められた刑法244条1項を準用して刑法上の処罰を免れるものと解する余地はない…。」としている。
したがって、甲は、乙の「直系血族」であるが、乙の未成年後見人に選任されているから、刑は免除されない。


(H23 司法 第13問 3)
甲は、別居している乙(5歳)の祖母であり、家庭裁判所によって乙の未成年後見人に選任され、後見人の事務として乙の預金口座を管理していたが、その口座から現金を引き出して自らのために費消した。この場合、甲には業務上横領罪が成立するが、その刑は免除される。

(正答)

(解説)
判例(最決平20.2.18)は、成年後見人による業務上横領の事案において、「未成年後見人の後見の事務は公的性格を有するものであって、家庭裁判所から選任された未成年後見人が、業務上占有する未成年被後見人所有の財物を横領した場合に、上記のような趣旨で定められた刑法244条1項を準用して刑法上の処罰を免れるものと解する余地はない…。」としている。
したがって、甲は乙の「直系血族」であるが、乙の未成年後見人に選任されているから、刑は免除されない。

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