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盗品等に関する罪(総論) - 解答モード

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窃盗の時効と盗品等関与罪 大判明治42年4月15日

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概要
盗品等関与罪は賍物であることを知ってこれを買い受けることにより成立する。したがって、窃盗犯人に対する公訴及び民事訴訟が時効により消滅してるか否かは犯罪の成否に影響しない。
判例
事案:窃盗の時効が経過した犯人から盗品を買い受けたという事案において、盗品等関与罪の成否が問題となった。

判旨:「賍物故買罪ハ苟クモ賍物タルノ情ヲ知リテ之ヲ故買スレハ成立スルモノナルカ故ニ竊盜犯人ニ對スル公訴及私訴ノ時效ニ因リ消滅シタルヤ否ヤハ竊盜ノ賍物ヲ故買シタル罪ノ成否ニ毫モ關係ナキ」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(H19 司法 第5問 エ)
甲は、丙が窃取して乙に売却したつぼを、これが盗品であることを知りながら、乙から購入した。この場合、丙の窃盗行為について公訴時効が成立していれば、甲には盗品等有償譲受け罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(大判明42.4.15)は、本肢と同種の事案において、「竊盜犯人ニ對スル公訴及私訴ノ時效ニ因リ消滅シタルヤ否ヤハ竊盜ノ賍物ヲ故買シタル罪ノ成否ニ毫モ關係ナキ」として、公訴時効の完成によって窃盗罪が消滅していたとしても、贓物売買の罪の成否には何ら関係がないことを示している。
したがって、丙の窃盗行為について公訴時効が成立していたとしても、甲の盗品等有償譲受け罪の成否に影響はなく、甲には盗品等有償譲受け罪が成立する。

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盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物 大判大正5年7月13日

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概要
盗賊品たる情を知ってこれを買い受ける行為は盗品等関与罪を構成する。賍物に対する窃盗犯人が盗難被害者の親族か否かは犯罪の成否に影響を及ぼさない。
判例
事案:賍物に対する窃盗犯人が盗難被害者の親族であることを知りながら買い受けたという事案において、盗品等関与罪の成否が問題となった。

要旨:盗贓品タル情ヲ知テ之ヲ買受ケタル所為ハ贓物故買罪ヲ構成ス而シテ其贓物ニ対スル窃盗犯人カ盗難被害者ノ直系卑属ナルト否トハ犯罪ノ成否ニ影響ヲ及ホスコトナシ
(※原文を確認できないため、要旨のみを掲載)
過去問・解説

(R2 予備 第10問 エ)
親族間の犯罪に関する特例(刑法第244条)により刑が免除される犯人が窃取した物品は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」に当たらない。

(正答)

(解説)
判例(大判大5.7.13)は、贓物に対する窃盗犯人が盗難被害者の親族であるか否かは、盗品等関与罪の成否に影響を及ぼさないことを示している。
したがって、親族間の犯罪に関する特例により刑が免除される犯人が窃取した物品は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」に当たる。

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盗品該当性 最一小判昭和24年10月20日

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概要
盗品たる婦人用自転車の車輪2個及びサドルを取り外し、これらを他の男子用自転車の車体に取り付けても、その車輪及びサドルの盗品性に変わりはない。
判例
事案:Aが窃取して来た婦人用自転車1台の車輪2個及び「サドル」を取外しこれらを同人の持参した男子用自転車の車体に組替え取付けて男子用に変更してこれをBに代金4千円で売却する斡旋をし盗品の処分をしたという事案において、盗品に当たるかが問題となった。

判旨:「判示のごとく組替え取付けて男子用に変更したからといって両者は原形のまま容易に分離し得ること明らかであるから、これを以て両者が分離することできない状態において附合したともいえないし、また、もとより所論のように婦人用自転車の車輪及び『サドル』を用いてAの男子用自転車の車体に工作を加えたものともいうことはできない。されば中古婦人用自転車の所有者たる窃盗の被害者は、依然としてその車輪及び『サドル』に対する所有権を失うべき理由はなく、従って、その賍物性を有するものであること明白であるから、原判決には所論の違法は認められない。」
過去問・解説

(H29 司法 第12問 ア)
甲は、自転車Aが、乙が自ら窃取した自転車Bからサドルを取り外し、乙所有の別の自転車本体に容易に着脱可能な状態で取り付けて完成させたものであると知りつつ、乙から自転車Aを購入した。甲には盗品等有償譲受け罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.10.20)は、本肢と同種の事案において、「中古婦人用自転車の所有者たる窃盗の被害者は、依然としてその車輪及び『サドル』に対する所有権を失うべき理由はなく、従って、その賍物性を有するものであること明白である…。」として、盗品等関与罪の成立を肯定している。
したがって、甲が、乙が窃取した経緯を知りつつ、盗品のサドルを取り付けた自転車Aを購入した行為について、盗品等有償譲受け罪が成立する。

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盗品等関与罪における「盗品」と即時取得 最二小判昭和34年2月9日

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概要
盗品等に関する罪は、被害者が民法の規定によりその物の回復を請求する権利を失わない以上、その物につき成立し得る。
判例
事案:盗品等有償譲受けの事案において、盗品に民法上の即時取得が適用される場合の盗品等関与罪の成否が問題となった。

判旨:「賍物に関する罪は、被害者の財産権の保護を目的とするものであり、被害者が民法の規定によりその物の回復を請求する権利を失わない以上、その物につき賍物罪の成立することあるは原判示のとおりである。」
過去問・解説

(R2 予備 第10問 イ)
窃取された物品を買い受けた者が、平成穏に、かつ、公然とその占有を開始し、その際、善意無過失である場合、当該物品は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」に当たる余地はない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭34.2.9)は、「賍物に関する罪は、被害者の財産権の保護を目的とするものであり、被害者が民法の規定によりその物の回復を請求する権利を失わない以上、その物につき賍物罪の成立することある…。」として、即時取得された物について、占有物が盗品又は遺失物であるときは、被害者又は遺失者は、盗難又は遺失の時から2年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる(民法193条)ことから、その物も盗品等関与罪の客体となることを示している。
したがって、窃取された物品を買い受けた者が、平穏に、かつ、公然とその占有を開始し、その際、善意無過失である場合であっても、当該物品は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」に当たる余地がある。

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