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刑法 生命身体加害目的略取罪と未成年者略取罪 大判明治44年12月8日 - 解答モード
概要
225条列記の目的で人を略取した場合で、被略取者が未成年者であったときは、生命身体加害目的略取罪のみが成立する。
判例
事案:225条列記の目的で未成年者を略取した事案において、未成年者略取罪と生命身体加害目的略取罪のいずれが成立するかが問題となった。
判旨:「苟モ刑法第225条所定ノ目的ヲ以テ人ヲ誘拐シタル以上ハ縦令其被誘拐者カ未成年者ナル場合ト雖モ単一ナル同条ノ犯罪ヲ構成スルニ止マリ別ニ同法第224条ヲ適用スヘキモノニ非ス」
判旨:「苟モ刑法第225条所定ノ目的ヲ以テ人ヲ誘拐シタル以上ハ縦令其被誘拐者カ未成年者ナル場合ト雖モ単一ナル同条ノ犯罪ヲ構成スルニ止マリ別ニ同法第224条ヲ適用スヘキモノニ非ス」
過去問・解説
(R4 共通 第20問 イ)
乙が、16歳のAに暴行を加える目的で、AとBを間違え、20歳のBを無理やり自己の車のトランクに押し込み廃工場に連行した行為は、Bを16歳の未成年者と誤信していたため、生命身体加害目的略取罪ではなく未成年者略取罪が成立する。
(正答)✕
(解説)
判例(大判明44.12.8)は、「225条所定ノ目的ヲ以テ人ヲ誘拐シタル以上ハ縦令其被誘拐者カ未成年者ナル場合ト雖モ単一ナル同条ノ犯罪ヲ構成スルニ止マリ別ニ同法第224条ヲ適用スヘキモノニ非ス」として、225条列記の目的で人を略取した場合で、被略取者が未成年者であったときは、生命身体加害目的略取罪のみが成立することを示してしている。
乙は、暴行を加える目的を有し、無理やり自己の車のトランクに押し込んでいるから、当該行為は生命身体加害目的の略取に当たる。
AとBを間違えていることに加え、Bを未成年者と誤信しているものの、そもそも生命身体加害目的略取罪のみが成立する以上は故意を認めることができる。
したがって、乙には生命身体加害目的略取罪が成立する。