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刑法 塀の上部に上がった行為と住居侵入罪 最一小決平成21年7月13日 - 解答モード

概要
警察署庁舎建物及び中庭への外部からの交通を制限し、みだりに立入りすることを禁止するために設置された高さ約2.4mの本件塀は、建造物侵入罪の客体に当たり、中庭に駐車された捜査車両を確認する目的で本件塀の上部に上がった行為は、建造物侵入罪を構成する。
判例
事案:捜査車両を確認する目的で警察署の塀の上部に上がったという事案において、建造物侵入罪の成否が問題となった。

判旨:「本件塀は、本件庁舎建物とその敷地を他から明確に画するとともに、外部からの干渉を排除する作用を果たしており、正に本件庁舎建物の利用のために供されている工作物であって、刑法130条にいう『建造物』の一部を構成するものとして、建造物侵入罪の客体に当たると解するのが相当であり、外部から見ることのできない敷地に駐車された捜査車両を確認する目的で本件塀の上部へ上がった行為について、建造物侵入罪の成立を認めた原判断は正当である。」
過去問・解説

(H24 司法 第14問 オ)
甲は、交通違反の取締りに当たる捜査車両の車種やナンバーをのぞき見るため、外部からの立入りが制限され、内部をのぞき見ることができない構造になっている警察署の高さ約3メートル、幅30センチメートルのコンクリート塀の上に登り、その上部に立って中庭を見たが、塀から降りて中庭に立ち入る意思はなかった。甲には建造物侵入罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決平21.7.13)は、「本件塀は、本件庁舎建物とその敷地を他から明確に画するとともに、外部からの干渉を排除する作用を果たしており、正に本件庁舎建物の利用のために供されている工作物であって、刑法130条にいう『建造物』の一部を構成するものとして、建造物侵入罪の客体に当たる…。」として、建造物侵入罪の成立を肯定している。
甲は、交通違反の取締りに当たる捜査車両の車種やナンバーをのぞき見る目的で、外部からの干渉を排除するためのコンクリート塀の上に登っているから、当該行為について、甲には建造物侵入罪が成立する。


(H30 共通 第2問 ウ)
甲は、捜査車両をのぞき見て同車両のナンバーを把握するため、警察署の建物及び敷地への外部からの立入りを制限するとともに内部をのぞき見ることができない構造として作用し、建物の利用のために供されている高さ約2.5メートルのコンクリート塀を正当な理由なくよじ登り、その上部に立って同警察署の敷地内の捜査車両を見て立ち去った。この場合、甲には建造物侵入罪は成立し得ない。

(正答)

(解説)
判例(最決平21.7.13)は、「本件塀は、本件庁舎建物とその敷地を他から明確に画するとともに、外部からの干渉を排除する作用を果たしており、正に本件庁舎建物の利用のために供されている工作物であって、刑法130条にいう『建造物』の一部を構成するものとして、建造物侵入罪の客体に当たる…。」として、建造物侵入罪の成立を肯定している。
甲は、捜査車両をのぞき見て同車両のナンバーを把握する目的で、外部からの干渉を排除するためのコンクリート塀の上に登っているから、当該行為について、甲には建造物侵入罪が成立する。


(R3 司法 第2問 ア)
甲は、警察署の敷地内に駐車中の捜査用車両のナンバーを把握しようと考え、外部から同敷地内への交通を制限するために設置され、内部をのぞき見ることができない構造になっている高さ2.5メートル、幅0.2メートルの同警察署の塀をよじ登り、その上に立った。この場合、甲には、建造物侵入未遂罪が成立するにとどまる。

(正答)

(解説)
判例(最決平21.7.13)は、「本件塀は、本件庁舎建物とその敷地を他から明確に画するとともに、外部からの干渉を排除する作用を果たしており、正に本件庁舎建物の利用のために供されている工作物であって、刑法130条にいう『建造物』の一部を構成するものとして、建造物侵入罪の客体に当たる…。」として、建造物侵入罪の成立を肯定している。
警察署の敷地内に駐車中の捜査用車両のナンバーを把握する目的で、外部からの干渉を排除するための塀の上によじ登っているから、当該行為について、甲には建造物侵入罪が成立する。

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