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刑法 死者の生前の占有が保護されない場合 大判大正13年3月28日 - 解答モード

概要
被害者の死亡と無関係の第三者が死者から財物を領得するという事案について、犯人の致死行為と第三者の領得行為を全体として一体のものとして評価することはできないから窃盗罪は成立せず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまる。
判例
事案:関東大震災による火災で死亡した焼死体から現金を領得したという事案において、死者の占有が認められるかが問題となった。

要旨:犯人の致死行為と第三者の領得行為を全体として一体のものとして評価することはできないから窃盗罪は成立せず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまる
(※原文を確認できないため、要旨のみを掲載)
過去問・解説

(H24 司法 第1問 3)
甲は、深夜、路上を歩いていたところ、見知らぬ乙と丙が殴り合いのけんかをしていたので、これを見ていると、乙がナイフを取り出して丙を刺し殺した。甲は、乙が走り去った直後、死亡した丙の上着のポケット内に入っていた現金入りの財布を持ち去り、これを自分のものにした。この場合、甲に窃盗罪が成立するか。

(正答)

(解説)
判例(大判大13.3.28)は、被害者の死亡と無関係の第三者が死者から財物を領得したという事案において、犯人の致死行為と第三者の領得行為を全体として一体のものとして評価することはできないから窃盗罪は成立せず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまることを示している。
甲は、見知らぬ乙と丙のけんかを見ていただけであって、乙の丙殺害には関与しておらず、乙の致死行為と甲の領得行為は全体として一体のものとして評価することはできない。
したがって、甲には窃盗罪ではなく占有離脱物横領罪が成立するにとどまる。


(H26 共通 第2問 3)
民家で火災が発生し、消火活動に参加した者が、一人暮らしだった住人の焼死体に付いていた金のネックレスを発見して自分のものにしようと考え、これを取り外して持ち去った行為には、窃盗罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(大判大13.3.28)は、被害者の死亡と無関係の第三者が死者から財物を領得したという事案において、犯人の致死行為と第三者の領得行為を全体として一体のものとして評価することはできないから窃盗罪は成立せず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまることを示している。
住人の生前の占有は、消火活動に参加した者との関係では保護されず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまる。


(R4 司法 第18問 ①)
死者が生前身に付けていた財物を領得した場合について、甲がAを殺害した直後、その殺害行為とは無関係の乙が、Aが身に付けていた財布を領得したときは、甲に遺失物横領罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(大判大13.3.28)は、被害者の死亡と無関係の第三者が死者から財物を領得したという事案において、犯人の致死行為と第三者の領得行為を全体として一体のものとして評価することはできないから窃盗罪は成立せず、占有離脱物横領罪が成立するにとどまることを示している。
乙は、甲のA殺害には関与しておらず、甲の致死行為と乙の領得行為は全体として一体のものとして評価することはできない。
したがって、甲には窃盗罪ではなく占有離脱物横領罪が成立するにとどまる。

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