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刑法 強盗の機会 最二小判昭和24年5月28日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「刑法第240条後段の強盗殺人罪は強盗犯人が強盗をなす機会において他人を殺害することによりて成立する罪である。原判決の摘示した事実によれば、家人が騒ぎ立てたため他の共犯者が逃走したので被告人も逃走しようとしたところ同家表入口附近で被告人に追跡して来た被害者両名の下腹部を日本刀で突刺し死に至らしめたというのである。即ち殺害の場所は同家表入口附近といって屋内か屋外か判文上明でないが、強盗行為が終了して別の機会に被害者両名を殺害したものではなく、本件強盗の機会に殺害したことは明である。」
過去問・解説
(H22 司法 第20問 ア)
甲は、乙及びその妻子全員が1週間の旅行に出ていて留守であると聞いていた乙宅に、窃盗の目的で侵入し、金庫を開けたところ、乙の妻子は旅行中だったものの、1人で在宅していた乙に発見され、「泥棒」と叫ばれた。甲は、捕まっては大変だと思い、乙にナイフを突き付け、「静かにしろ。」と言ったところ、乙は、慌てて逃げ出そうとして転倒し、暖炉の角に頭部をぶつけた結果、脳内出血を起こして死亡した。
甲は、乙の死亡を確認した上、金庫の中にあった多量の宝石と多額の現金を奪った後、犯行の痕跡を消し去ろうと考えて乙宅に火を放ち、乙宅は全焼した。
その後、甲は、上記宝石を丙に売却することとしたが、その際、上記事情を知る丁に依頼して、丁が運転する自動車に乗り、丁と一緒に同宝石を丙宅まで運搬した。
甲に、強盗致死罪が成立する。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭24.5.28)は、本肢と同種の事案において、「刑法第240条後段の強盗殺人罪は強盗犯人が強盗をなす機会において他人を殺害することによりて成立する罪である。」とした上で、「殺害の場所は同家表入口附近といって屋内か屋外か…明でないが、強盗行為が終了して別の機会に被害者両名を殺害したものではなく、本件強盗の機会に殺害したことは明である。」として、強盗致死罪の成立を認めている。
乙は、慌てて逃げ出そうとして転倒し、暖炉の角に頭部をぶつけた結果、脳内出血を起こして死亡しており、強盗の機会の継続中に死に至ったといえる。
したがって、甲には、強盗致死罪が成立する。