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刑法 事後強盗罪の既遂時期 最二小判昭和24年7月9日 - 解答モード

概要
事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく、窃盗の既遂・未遂により決せられる。
判例
事案:事後強盗罪の既遂・未遂の判断基準が問題となった。

判旨:「窃盗未遂犯人による準強盗行為の場合は、準強盗の未遂を以って問擬すべきものであることは当然であるにかゝわらず、原審はその擬律において刑法第238条同第236条を適用し、以って準強盗の既遂をもって問擬したのは違法である。けだし、窃盗未遂犯人による準強盗は、財物を得なかった点において、恰かも強盗の未遂と同一の犯罪態様を有するに過ぎないものである。しからば、強盗未遂の場合には刑法第243条の適用があるにかゝわらず、これと同一態様の窃盗未遂の準強盗を、強盗の既遂をもって論ずるときは、右刑法第243条の適用は排除せられることゝなり彼此極めて不合理の結果を生ずるに至るからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 85.7%

(H20 司法 第11問 ウ)
甲は、深夜、コンビニエンスストアでおにぎりを万引きして店外に出たところ、これに気付いた店員乙に呼び止められたので、逮捕を免れるため、路上に落ちていた角材で乙を殴るなど同人の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加えたが、たまたま通り掛かった通行人に取り押さえられ、逮捕を免れることができなかった。甲は、事後強盗既遂罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく窃盗の既遂・未遂により決せられる旨判示している。
本肢の事例では、甲が、コンビニエンスストアでおにぎりを万引きして店外に出たところで、窃盗罪は既遂となっている。したがって、甲が通行人に取り押さえられ、「逮捕を免れ…るため」という目的を達成していなくても、甲に事後強盗既遂罪が成立する。


全体の正答率 : 85.7%

(H23 共通 第10問 ウ)
甲は、乙の住居内に侵入し、タンスの引き出しを開けるなどして金目の物を探したが、見付けることができないうちに乙に発見された。甲は、逮捕を免れるため、乙に対して包丁を示して脅迫し、屋外に逃走したが、通報により駆けつけた警察官に現場付近で逮捕された。この場合、甲には事後強盗未遂罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく窃盗の既遂・未遂により決せられる旨判示している。
甲は、乙の住居内に侵入し、タンスの引き出しを開けるなどして金目の物を探したことにより窃盗罪の「実行に着手」したが、金品を領得していないから、窃盗未遂犯人にとどまる。したがって、甲の事後強盗目的の達成の有無にかかわらず、甲には事後強盗未遂罪が成立するにとどまる。


全体の正答率 : 100%

(H25 司法 第12問 3)
甲は、電車内で乗客のポケットから財布を窃取した直後、その犯行状況を目撃して甲を逮捕しようとした警察官乙に対し、逮捕を免れるために、反抗を抑圧するに足りる程度の暴行を加えたが、乙に逮捕された。甲には事後強盗未遂罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、「窃盗未遂犯人による準強盗行為の場合は、準強盗の未遂を以って問擬すべきものである…。」として、窃盗が未遂にとどまる場合には、事後強盗罪も未遂にとどまることを示している。
甲が電車内で乗客のポケットから財布を窃取した時点で、窃盗罪は既遂となっている。したがって、甲が乙に逮捕され、「逮捕を免れ…るため」という目的を達成していなくても、甲には事後強盗既遂罪が成立する。


全体の正答率 : 100%

(H26 司法 第14問 1)
甲は、金品窃取の目的で乙方内を物色中、金品を手にする前に乙に見付かり、逮捕を免れるため、乙に暴行を加えてその反抗を抑圧し、逃走した。甲には事後強盗未遂罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく窃盗の既遂・未遂により決せられる旨判示している。
甲は、金品窃取の目的で乙方内を物色したことにより窃盗罪の「実行に着手」したが、金品を領得していないから、窃盗未遂犯人にとどまる。したがって、甲の事後強盗目的の達成の有無にかかわらず、甲には事後強盗未遂罪が成立するにとどまる。


全体の正答率 : 100%

(H27 共通 第16問 1)
窃盗既遂犯人のみが事後強盗罪の主体となる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく窃盗の既遂・未遂により決せられる旨判示しており、ここでは、窃盗未遂犯人も事後強盗罪の主体となることが前提とされている。
したがって、窃盗未遂犯人も事後強盗罪の主体となる。


全体の正答率 : 100%

(H29 共通 第17問 ア)
甲は、会社事務所内において現金を窃取して、戸外に出たところを警備員乙に発見されて取り押さえられそうになったため、逮捕を免れようと考え、乙に対し、刃体の長さ20センチメートルの出刃包丁をその腹部に突き付け、「ぶっ殺すぞ。」と怒鳴り付けたが、偶然その場を通り掛かった警察官に取り押さえられ、逮捕を免れることができなかった。この場合、甲には事後強盗未遂罪が成立するにとどまる。

(正答)1

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、「窃盗未遂犯人による準強盗行為の場合は、準強盗の未遂を以って問擬すべきものである…。」として、窃盗が未遂にとどまる場合には、事後強盗罪も未遂にとどまることを示している。
甲は、乙に逮捕を逃れる目的で包丁を突き出す前に会社事務所内において現金を窃取しているから、窃盗既遂犯人に当たる。したがって、甲は、偶然その場を通り掛かった警察官に取り押さえられ、逮捕を免れることができず、「逮捕を免れ…るため」という事後強盗の目的を達成していないが、甲には事後強盗既遂罪が成立する。


全体の正答率 : 100%

(R7 予備 第12問 オ)
甲は、留守中のA方に侵入して窃盗の実行に着手したが、金品を領得する前にAが帰宅したため、逮捕を免れる目的で、反抗を抑圧するに足りる程度の暴行をAに加え、逃走した。この場合、甲は金品を領得していないから、甲に事後強盗未遂罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭24.7.9)は、事後強盗罪の既遂・未遂は、事後強盗目的の達成の有無ではなく窃盗の既遂・未遂により決せられる旨判示している。
本肢の事例では、甲は、「逮捕を免れ…るため」という事後強盗の目的を達成しているが、金品を領得しておらず窃盗未遂犯人にとどまるから、甲には、事後強盗未遂罪が成立するにとどまる。

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