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刑法 電子計算機私用詐欺罪の成否 最一小決平成18年2月14日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「被告人は、本件クレジットカードの名義人による電子マネーの購入の申込みがないにもかかわらず、本件電子計算機に同カードに係る番号等を入力送信して名義人本人が電子マネーの購入を申し込んだとする虚偽の情報を与え、名義人本人がこれを購入したとする財産権の得喪に係る不実の電磁的記録を作り、電子マネーの利用権を取得して財産上不法の利益を得たものというべきであるから、被告人につき、電子計算機使用詐欺罪の成立を認めた原判断は正当である。」
過去問・解説
(H26 司法 第8問 4)
甲は、盗んだクレジットカードの名義人乙を装い、インターネットを使用した取引の決済に用いることができる電子マネーの購入手続として、乙の氏名やカード番号等の情報をインターネットを介してクレジットカード会社が使用する電子計算機に送信し、同電子計算機に接続されたハードディスクに乙が電子マネーを購入した旨の電磁的記録を作ってその電子マネーの利用権を取得した。甲に、電子計算機使用詐欺罪が成立する。
(R4 共通 第13問 イ)
甲は、窃取したA名義のクレジットカードの番号等を冒用し、インターネット上の決済手段として使用できる電子マネーを不正入手しようと考え、Aの氏名、同番号等の情報をインターネットを介してクレジットカード決済代行業者のコンピュータに送信し、Aが上記電子マネー10万円分を購入した旨の電磁的記録を作出し、これによってインターネット上で同電子マネーを利用することを可能とした。この場合、甲には、支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する。
(正答)✕
(解説)
判例(最決平18.2.14)は、本肢と同種の事案において、「被告人は、本件クレジットカードの名義人による電子マネーの購入の申込みがないにもかかわらず、本件電子計算機に同カードに係る番号等を入力送信して名義人本人が電子マネーの購入を申し込んだとする虚偽の情報を与え、名義人本人がこれを購入したとする財産権の得喪に係る不実の電磁的記録を作り、電子マネーの利用権を取得して財産上不法の利益を得たものというべきであるから、被告人につき、電子計算機使用詐欺罪の成立を認めた原判断は正当である。」としている。
したがって、甲には電子計算機使用詐欺罪が成立し、支払用カード電磁的記録不正作出罪は成立しない。