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刑法 「有償で頒布する目的」の意義 最一小判昭和52年12月22日 - 解答モード

概要
わいせつ物頒布罪の「有償で頒布する目的」とは猥せつの図画等を日本国内で販売する目的をいい、日本国外で販売する目的を含まない。
判例
事案:猥せつ図画等を国内で所持していたが、日本国外で販売する目的であったとされる事案において、わいせつ物頒布罪における「有償で頒布する目的」の意義が問題となった。

判旨:「刑法175条の規定は、わが国における健全な性風俗を維持するため、日本国内において猥せつの文書、図画などが頒布、販売され、又は公然と陳列されることを禁じようとする趣旨に出たものであるから(このことは、刑法2条、3条の国外犯の処罰例中に同法175条が掲げられていないことから明らかである。)、同条後段にいう『販売の目的』とは日本国内において販売する目的をいうものであり、したがって、猥せつの図画等を日本国内で所持していても日本国外で販売する目的であったにすぎない場合には同条後段の罪は成立しないと解するのが相当である。」
過去問・解説

(H23 司法 第15問 4)
甲は、外国で販売する目的で、日本国内においてわいせつな写真を所持した。この場合、甲にわいせつ物販売目的所持罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭52.12.22)は、「『販売の目的』とは日本国内において販売する目的をいうものであり、したがって、猥せつの図画等を日本国内で所持していても日本国外で販売する目的であったにすぎない場合には同条後段の罪は成立しない…。」としている。
甲は、外国で販売する目的で、日本国内においてわいせつな写真を所持していたにすぎないから、甲にわいせつ物販売目的所持罪は成立しない。


(H28 共通 第8問 2)
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内において、わいせつな映像が録画されたDVDを所持した。この場合、甲にはわいせつ物有償頒布目的所持罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭52.12.22)は、「『販売の目的』とは日本国内において販売する目的をいうものであり、したがって、猥せつの図画等を日本国内で所持していても日本国外で販売する目的であったにすぎない場合には同条後段の罪は成立しない…。」としている。
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内においてわいせつな映像が録画されたDVDを所持していたにすぎないから、甲にわいせつ物有償頒布目的所持罪は成立しない。


(R4 共通 第2問 5)
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内において、わいせつな内容を含む書籍を所持した。この場合、甲にわいせつ文書有償頒布目的所持罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭52.12.22)は、「『販売の目的』とは日本国内において販売する目的をいうものであり、したがって、猥せつの図画等を日本国内で所持していても日本国外で販売する目的であったにすぎない場合には同条後段の罪は成立しない…。」としている。
甲は、日本国外で販売する目的で、日本国内においてわいせつな内容を含む書籍を所持していたにすぎないから、甲にわいせつ物有償頒布目的所持罪が成立しない。

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