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刑法 建造物等以外放火罪と公共の危険 最一小決昭和60年3月28日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「110条1項の放火罪が成立するためには、火を放って同条所定の物を焼燬する認識のあることが必要であるが、焼燬の結果公共の危険を発生させることまでを認識する必要はないものと解すべきである…。」
過去問・解説
(H19 司法 第3問 ⑤)
教授と学生A及びBが、刑法第110条の建造物等以外放火罪の成立要件である「公共の危険」に関する議論をしている。
【発言】
教 授. 建造物等以外放火罪が成立するためには、「公共の危険」の認識が必要かどうかについて議論しましょう。
学生B. 私は、「公共の危険」の認識は、 必要と考えます。なぜなら、責任主義の原則から考えて結果的責任は否定されるべきであるからです。
学生A. しかし、あなたの考えでは、実際上、現住建造物等放火罪又は他人の所有の非現住建造物等放火罪の未必の故意が認められてしまうという問題が生じませんか。
学生B. 私の立場でも、刑法第110条における「公共の危険」の認識内容について、延焼の危険の認識と区別することは可能だと考えます。
教 授. この点に関するあなたの考え方は、判例と同じですか。
学生B. 私は、判例に⑤(i. 賛成・j. 反対)する立場です。
(H21 司法 第11問 5)
甲は、公共の危険発生の認識がないまま、自己所有の自動車に放火してこれを焼損したところ、公共の危険が生じた。この場合、甲には公共の危険発生の認識がないのであるから、建造物等以外放火罪の既遂罪は成立しない。
(H25 予備 第7問 2)
甲は、駐車場で他人の所有する自動車に放火し、公共の危険を生じさせた。その際、甲は、公共の危険が発生するとは認識していなかった。甲には建造物等以外放火罪の故意は認められない。
(H29 予備 第8問 4)
甲は、不要となった甲所有の自動車を燃やそうと考え、同自動車に放火し全焼させ、公共の危険を生じさせた。甲に公共の危険が生じることについての認識がなかった場合でも、甲には、建造物等以外放火罪が成立する。
(R3 司法 第16問 3)
甲は、自己が所有する自動二輪車に放火してこれを焼損し、よって公共の危険を生じさせたが、その公共の危険が生じることについての認識はなかった。この場合、甲には、建造物等以外放火罪は成立しない。