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死体遺棄罪の成否 大判大正6年11月24日
概要
判例
判旨:「葬祭ヲ為スヘキ責務ヲ有スル者カ葬祭ノ意思ナクシテ死体ヲ放置シ其所在ノ場所ヨリ離去スル所為ハ死体遺棄罪ヲ構成スルモノトス」
過去問・解説
(R1 共通 第1問 イ)
不作為犯は、死体遺棄罪についても成立する余地がある。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大6.11.24)は、「葬祭ヲ為スヘキ責務ヲ有スル者カ葬祭ノ意思ナクシテ死体ヲ放置シ其所在ノ場所ヨリ離去スル所為ハ死体遺棄罪ヲ構成スルモノトス」として、葬祭義務のある者が葬祭の意思なしに死体を放置したり死体から離れたりすることは死体遺棄罪となることを示している。
したがって、死体遺棄罪の不作為犯が成立する余地はある。
(R3 司法 第9問 オ)
甲は、面識のない他人のVと口論に及び、その首を絞めて窒息死させ、Vの死体をその場に放置して逃走した。この場合、甲には葬祭義務はなく、死体遺棄罪は成立しない。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大6.11.24)は、「葬祭ヲ為スヘキ責務ヲ有スル者カ葬祭ノ意思ナクシテ死体ヲ放置シ其所在ノ場所ヨリ離去スル所為ハ死体遺棄罪ヲ構成スルモノトス」として、葬祭義務のある者が葬祭の意思なしに死体を放置したり死体から離れたりすることは死体遺棄罪となることを示している。
もっとも、自ら人を殺害した者は葬祭義務を負わず、死体遺棄罪は成立しない。
甲はVを殺害した者として、葬祭義務を負わないから、甲に死体遺棄罪は成立しない。
(R8 司法 第11問 ④⑤⑥ 改題)
判例は、死体損壊等罪にいう「遺棄」に不作為も含まれると考えているところ、例えば、甲が、野外でXを出産し、Xを砂中に生き埋めにして殺害し、そのまま立ち去った場合、甲には葬祭義務があるから、甲に死体遺棄罪が成立する。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大6.11.24)は、本肢と同種の事案において、「葬祭ヲ為スヘキ責務ヲ有スル者カ葬祭ノ意思ナクシテ死体ヲ放置シ其所在ノ場所ヨリ離去スル所為ハ死体遺棄罪ヲ構成スルモノトス」として、葬祭義務のある者が葬祭の意思なしに死体を放置したり死体から離れたりすることは死体遺棄罪となることを示している。
甲はXの母親であり、親子関係に基づき、慣習上、Xの死体を葬祭すべき責務を負う。にもかかわらず、甲は、Xの死亡後もその死体を砂中に放置して立ち去っている。
したがって、甲には、不作為による死体遺棄罪が成立する。