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刑法 現場共謀の成否 大判大正3年7月14日

概要
共同正犯は、事前共謀の場合のみならず、現場共謀の場合も成立する。
判例
事案:数人が共同して他人に暴行を加えた事案において、現場共謀が共同正犯の要件である「共同して」に当たるかが問題となった。

判旨:「数人カ共同シテ他人ニ暴行ヲ加ヘタル場合ニ於テ其間ニ意思ノ連絡アルトキハ之ニ対シ刑法第60条ヲ適用シ各自ヲ正犯トシテ刑ヲ科スヘク其暴行カ共同者ノ予謀ニ出テタルト否トヲ区別スルコトナシ」
過去問・解説
(H22 司法 第5問 エ)
 甲は、人通りの少ない道路を通行中、知人の乙が見知らぬ丙を「金を出せ。」と言いながらロープで縛り上げ、丙を道路脇の草むらの中に連れ込むのを偶然目撃した。その後、甲は、草むらの中に入り、同所で、丙の所持金を奪って山分けすることを乙と合意した上で、乙が緩んでいたロープをきつく縛り直した後、丙の所持金をその上着のポケットから奪った。甲には、強盗罪の共同正犯が成立する。

(正答)

(解説)
判例(大判大3.7.14)は、本肢と同種の事案において、「数人カ共同シテ他人ニ暴行ヲ加ヘタル場合ニ於テ其間ニ意思ノ連絡アルトキハ之ニ対シ刑法第60条ヲ適用シ各自ヲ正犯トシテ刑ヲ科スヘク其暴行カ共同者ノ予謀ニ出テタルト否トヲ区別スルコトナシ」として、他の実行者と犯行の現場において初めて意思連絡をしても共謀は成立するとしている。この場合における共謀を、事前共謀という。
甲は、知人の乙が見知らぬ丙を「金を出せ。」と言いながらロープで縛り上げ、丙を道路脇の草むらの中に連れ込むのを偶然目撃したにすぎず、事前に共謀がないが、丙の所持金を奪って山分けすることを乙と合意したことで現場共謀が成立している。
したがって、甲に強盗罪の共同正犯が成立する。
総合メモ
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