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刑法 劇場責任者と公然わいせつ罪の幇助犯の成立(R6) 最三小判昭和29年3月2日

概要
劇場責任者が、その劇場で公演されているストリップショーを認識しながら、劇場を引き続き使用させるときは、公然わいせつ罪の幇助犯が成立する。
判例
事案:劇場責任者が、その劇場で公演されているストリップショーを目撃し、その演技の内容が猥褻であると知りながら、劇場を引き続き使用させたという事案において、公然わいせつ罪の幇助犯が成立するかが問題となった。

判旨:「劇場責任者又は興業主は、演技者の演技が猥褻その他公序良俗に反することを認識した場合、これが公開を防止するため有効な措置をとるべき条理上当然の義務があるという趣旨の判断をした上、…被告人甲は、被告人乙の判示演技を目撃しながら、被告人乙及び興業主たる被告人丙に対し微温的な警告を発するに止め、依然その公演を継続せしめ判示各犯行の遂行を容易ならしめたのであるから他の被告人乙丙両名の公然猥褻の行為を幇助したものであること明らかであると判断したのであって、その判断は相当でありまた所論のような条理上の矛盾は認められない。」
過去問・解説
(R6 司法 第5問 5)
甲は、劇場の責任者の立場にあったが、出演者乙の公然わいせつ行為を目撃しながら、乙に軽く注意をしたものの、公演を止めず、同行為の継続を容易にした。甲が乙に注意をした以上、甲に公然わいせつ罪の共犯は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭29.3.2)は、本肢と同種の事案において、「劇場責任者又は興業主は、演技者の演技が猥褻その他公序良俗に反することを認識した場合、これが公開を防止するため有効な措置をとるべき条理上当然の義務がある…。」として、公然わいせつ罪の幇助犯の成立を認めている。
甲は、乙に軽く注意するに止めており、公開を防止するため有効な措置をとったとはいえないから、公然わいせつ罪の共犯としての幇助犯が成立する。
総合メモ
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