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刑法 自首の成立の可否 東京高判昭和42年2月28日

概要
被告人が司法巡査から職務質問を受けるやすぐに進んで自己の犯罪事実を申告したものであり、かつ被告人は自首するつもりで派出所に赴いたことが認められる場合に被告人の右行為は自首にあたる。
判例
事案:派中所前で警戒中の警察官に職務質問された際、自ら犯罪事実を告げた事案において、自首の成否が問題となった。

判旨:「自首とは犯人が進んで捜査官憲に対して自己の犯罪事実を告知してその処分を求める意思表示をすることであると解するのが相当であるところ、男が派出所前にきたので、不審に思いその男に職務質問した。するとその男は『いま人を切ってきた』と述べ、また『大変なことをしたと思い、自首するため交番の方に行った云々』の旨の供述を総合すると被告人は派出所の前まで行ったところ見張勤務中の司法巡査から挙動不審を咎められ、右のような職務質問を受けるやすぐに進んで自己の犯罪事実を申告したものであって、右司法巡査から犯罪を行ったことの疑いをかけられその取調べを受けてはじめて本件犯罪事実を告知したものとは認めがたいし、被告人の右犯罪事実の申告は本件犯行直後であって、当時右司法巡査においては未だ全くその犯罪事実を知らなかったことが窺われ、かつ被告人は自首するつもりで派出所に赴いたことが認められるから、被告人の右行為は自首にあたるものというべきである。」
過去問・解説
(H19 司法 第19問 ア)
自首が成立するためには、犯人が反省悔悟に出たものであることを要するから、飲食店で店員をナイフで脅して飲食代金の支払を免れた後で、この先も生活費が手に入る見込みがなかったことから、いっそのこと刑務所で服役して飢えをしのごうと考え直し、付近の警察署に出頭したというように、刑務所志願を目的とする場合には、自首は成立しない。

(正答)

(解説)
42条1項は、「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」と規定している。
裁判例(東京高判昭42.2.28)は、「自首とは犯人が進んで捜査官憲に対して自己の犯罪事実を告知してその処分を求める意思表示をすることであると解する…。」としている。
したがって、自首の目的は、自首の成否に影響しない。
よって、刑務所志願を目的とする場合でも、自首は成立するから、甲にも自首が成立する。

(H19 司法 第10問 イ)
自首は自ら進んで自発的に行う必要があるから、警察官から職務質問を受け、その質問に答えて犯罪事実を申告した場合には、およそ自首は成立しない。

(正答)

(解説)
42条1項は、「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」と規定している。
裁判例(東京高判昭42.2.28)は、「自首とは犯人が進んで捜査官憲に対して自己の犯罪事実を告知してその処分を求める意思表示をすることであると解する…。」としている。
したがって、犯罪事実を自発的に告知したのであれば、職務質問を受けたことが端緒になったとしても自首が成立しうる。
よって、警察官から職務質問を受け、その質問に答えて犯罪事実を申告した場合でも、自首が成立しうる。
総合メモ
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