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刑法 ダンプカーと凶器 最三小判昭和47年3月14日
概要
他人を殺傷する用具として利用する意図のもとの準備されたダンプカーであっても、他人を殺傷する用具として利用される外観を呈しておらず、社会通念に照らし、直ちに他人をして危険感を抱かせるに足りない場合には、208条の2にいう「凶器」に該当しない。
判例
事案:暴力団の抗争事案において、ダンプカーが208条の2にいう「凶器」に当たるかが問題となった。
判旨:「原審認定の具体的事情のもとにおいては、右ダンプカーが人を殺傷する用具として利用される外観を呈していたものとはいえず、社会通念に照らし、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りるものとはいえないのであるから、原判示ダンプカーは、未だ、同条にいう『兇器』にあたらないものと解するのが相当である。」
判旨:「原審認定の具体的事情のもとにおいては、右ダンプカーが人を殺傷する用具として利用される外観を呈していたものとはいえず、社会通念に照らし、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りるものとはいえないのであるから、原判示ダンプカーは、未だ、同条にいう『兇器』にあたらないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H30 予備 第1問 5)
甲は、乙、丙及び丁が、対立するグループの者らによる車両での襲撃を察知して、相手車両に衝突させるという意図の下に、エンジンを切った状態で無人のダンプカー1台を乙方付近の路上に駐車させていることを知った。その上で、甲は、自らも乙らと共に同グループの者らの身体に対し共同して害を加える目的で乙方に赴き、乙、丙及び丁に合流した。甲に凶器準備集合罪が成立する。
甲は、乙、丙及び丁が、対立するグループの者らによる車両での襲撃を察知して、相手車両に衝突させるという意図の下に、エンジンを切った状態で無人のダンプカー1台を乙方付近の路上に駐車させていることを知った。その上で、甲は、自らも乙らと共に同グループの者らの身体に対し共同して害を加える目的で乙方に赴き、乙、丙及び丁に合流した。甲に凶器準備集合罪が成立する。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭47.3.14)は、「ダンプカーが人を殺傷する用具として利用される外観を呈していたものとはいえず、社会通念に照らし、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りるものとはいえないのであるから、原判示ダンプカーは、未だ、同条にいう『兇器』にあたらないものと解する…。」としている。
エンジンを切った状態で無人のダンプカー1台を乙方付近の路上に駐車させているだけで、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りず「凶器」に当たらない。
したがって、甲には凶器準備集合罪が成立しない。
判例(最判昭47.3.14)は、「ダンプカーが人を殺傷する用具として利用される外観を呈していたものとはいえず、社会通念に照らし、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りるものとはいえないのであるから、原判示ダンプカーは、未だ、同条にいう『兇器』にあたらないものと解する…。」としている。
エンジンを切った状態で無人のダンプカー1台を乙方付近の路上に駐車させているだけで、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りず「凶器」に当たらない。
したがって、甲には凶器準備集合罪が成立しない。