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刑法 強盗致傷罪の成否 最一小決昭和28年2月19日

概要
被害者に対し「金を出せ」「騒ぐと突き刺すぞ」等と申し向けて刃渡り45ミリメートルの日本刀を突きつける所為は、人の身体に対する不法な有形力の行使であって、強盗傷人罪における暴行に当たる。被害者が右に日本刀にしがみついて救を求め、犯人がその刀を引いたことによって右手掌等に傷害を負わせたときは、その所為は暴行の結果といいうる。
判例
事案:被害者に対し「金を出せ」「騒ぐと突き刺すぞ」等と申し向けて刃渡り45ミリメートルの日本刀を突きつけ、被害者が右に日本刀にしがみついて救を求めたところ、被告人がその刀を引いたことによって右手掌等に傷害を負わせたという事案において、強盗致傷罪の成否が問題となった。

判旨:「犯人が被害者に対し前示のような日本刀を突き付ける所為をなせばそれだけでも人の身体に対する不法な有形力を行使したものとして暴行を加えたといい得ること勿論であって、かかる際に判示の如く被害者がその日本刀にしがみつき救を求め、犯人がその刀を引いたことにより被害者の判示部位に切創を負わしめたとすればその負傷は右暴行による結果たること多言を要しないところであるから本件は所論のように強盗が暴行を加えずただ脅迫をしただけというような事態ではなく、強盗が暴行により被害者に傷害を加えたとの事案なのである。」
過去問・解説
(R5 予備 第4問 4)
甲は、財物奪取目的でAに包丁を突き付けて「金を出さなければ殺す。」と言って脅したところ、Aに包丁をつかまれたため、Aが負傷することを分かりながら包丁を引き、Aは両手を負傷した。この場合、甲に強盗傷人罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭28.2.19)は、本肢と同種の事案において、「犯人が被害者に対し前示のような日本刀を突き付ける所為をなせばそれだけでも人の身体に対する不法な有形力を行使したものとして暴行を加えたといい得る…。」とした上で、「被害者がその日本刀にしがみつき救を求め、犯人がその刀を引いたことにより被害者の判示部位に切創を負わしめたとすればその負傷は右暴行による結果たること多言を要しない…。」としている。
甲は、Aに包丁をつかまれたため、Aが負傷することを分かりながら包丁を引き、Aは両手を負傷しているところ、これは暴行により傷害を加えた結果に当たる。
したがって、甲に強盗傷人罪が成立する。
総合メモ
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