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刑法 詐欺罪の成否(不実の登記) 大判大正12年11月12日

概要
土地を買い受けた事実がないのに、登記申請に必要な書類を偽造して登記官に提出し、当該土地につき別人へ所有権移転登記をさせた場合、詐欺罪は成立しない。
判例
事案:偽造の土地買い渡し証明書等に基づく不実の登記をさせたという事案において、詐欺罪の成否が問題となった。

要旨:乙者甲者ノ為金員借用抵当権設定登記ヲ為スモノノ如ク装ヒテ之ヲ欺罔シ私ニ其ノ印顆ヲ不正ニ使用シテ甲者ヨリ乙者ニ対シ土地ヲ売渡シタル旨ノ証書ヲ偽造シ附属書類ト併セテ之ヲ登記所ニ提出行使シ登記官吏ヲシテ土地登記簿ノ原本ニ其ノ旨不実ノ記載ヲ為サシムル行為ハ公正証書原本ノ不実記載及其ノ行使ノ罪ヲ構成スルニ止リ土地ニ対スル詐欺罪ヲ構成スルモノニ非ス
(※原文を確認できないため、要旨のみを掲載)
過去問・解説
(H20 司法 第20問 2)
甲は、乙所有の土地を甲が乙から買い受けた事実がないのに、登記申請に必要な書類を偽造して登記官に提出し、当該土地につき乙から甲への所有権移転登記をさせた。この場合、不動産の占有が甲に移ったといえるから、甲に詐欺罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(大判大12.11.12)は、本肢と同種の事案において、登記官は土地を処分する権限をもたないため、土地を買い受けた事実がないのに、登記申請に必要な書類を偽造して登記官に提出し、当該土地につき別人へ所有権移転登記をさせた場合、詐欺罪は成立しないことを示している。
したがって、甲に詐欺罪は成立しない。
総合メモ
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