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刑法 共有金に対する横領罪の成立 大判昭和10年8月29日

概要
共有者の1人が共有金を費消する場合は共有金全部について横領罪が成立する。
判例
事案:共有者の1人が占有する共有金を自己1人のために費消した事案において、横領罪の成否や、横領罪が成立する範囲が問題となった。

判旨:共有者ノ一人カ其ノ占有セル共有金ヲ擅ニ自己1人ノ為費消スルニ於テハ該共有金全部ニ付横領罪成立ス
(※原文を確認できないため、要旨のみを掲載)
過去問・解説
(R6 司法 第6問 1)
甲は、同居している友人Aと一緒に旅行費用として現金を積み立て、同現金を自宅の金庫に入れてAと共に保管していたが、Aに無断で同現金を全て取り出し、自己の借金の返済に充てた。この場合、甲に上記現金の占有が認められるから、甲にはAに対する横領罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭25.6.6)は、本肢と同種の事案において、共同占有者の1人が無断で財物を自己の下へ移転することは、他の共同占有者の占有を侵害するとして、窃盗罪が成立することを示している。
したがって、甲には、Aに無断で共有して保管していた現金を全て取り出し、自己の借金の返済に充てた行為について、Aに対する窃盗罪が成立する。
総合メモ
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