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刑法 盗品等無償譲受け罪と親族相盗例 最二小決昭和38年11月8日
概要
257条第1項は、本犯と盗品等に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、盗品等に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものであり、盗品等に関する犯人相互の間に右所定の関係があってもその刑を免除すべき事由とはならない。
判例
事案:盗品等であることをを知りながら、妻が買受けた盗品等を同人の依頼によって運搬したという事案において、親族相盗例の適否が問題となった。
判旨:「刑法257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものであるから、原判決が、たとい賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない旨を判示したのは正当である…」
判旨:「刑法257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものであるから、原判決が、たとい賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない旨を判示したのは正当である…」
過去問・解説
(H23 司法 第13問 1)
甲は、同居している甥の乙が盗んできた宝石を、その事情を知りながら、乙から無償で譲り受けた。この場合、甲には盗品等無償譲受け罪が成立するが、その刑は免除される。
甲は、同居している甥の乙が盗んできた宝石を、その事情を知りながら、乙から無償で譲り受けた。この場合、甲には盗品等無償譲受け罪が成立するが、その刑は免除される。
(正答)〇
(解説)
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、本犯である乙は、甲の同居の甥であるから、甲は刑を免除される。
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、本犯である乙は、甲の同居の甥であるから、甲は刑を免除される。
(H27 司法 第12問 5)
盗品等有償譲受け罪の犯人が本犯である窃盗犯人の配偶者である場合、当該盗品等有償譲受け罪の犯人について、その刑は免除される。
盗品等有償譲受け罪の犯人が本犯である窃盗犯人の配偶者である場合、当該盗品等有償譲受け罪の犯人について、その刑は免除される。
(正答)〇
(解説)
判例(最決昭38.11.8)は、妻が買受けた盗品等を同人の依頼によって夫が運搬した事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、盗品等有償譲受け罪の犯人は本犯である窃盗犯人の配偶者であれば、その刑は免除される。
判例(最決昭38.11.8)は、妻が買受けた盗品等を同人の依頼によって夫が運搬した事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、盗品等有償譲受け罪の犯人は本犯である窃盗犯人の配偶者であれば、その刑は免除される。
(H29 司法 第12問 エ)
甲は、親族関係にない窃盗犯人乙から盗品の保管を依頼された。甲は、同盗品が、甲の実父丙の自宅から窃取された丙所有の物であると知りつつ、乙からの依頼を受け入れて、同盗品を保管した。甲は盗品等保管罪の刑が免除される。
甲は、親族関係にない窃盗犯人乙から盗品の保管を依頼された。甲は、同盗品が、甲の実父丙の自宅から窃取された丙所有の物であると知りつつ、乙からの依頼を受け入れて、同盗品を保管した。甲は盗品等保管罪の刑が免除される。
(正答)✕
(解説)
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である乙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である乙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。
(H29 司法 第12問 オ)
甲は、妻乙が、親族関係にない窃盗犯人丙から盗品であると知りつつ購入した物を、乙から依頼を受け、盗品であると知りつつ、乙の指定した場所まで運んだ。甲は盗品等運搬罪の刑が免除される。
甲は、妻乙が、親族関係にない窃盗犯人丙から盗品であると知りつつ購入した物を、乙から依頼を受け、盗品であると知りつつ、乙の指定した場所まで運んだ。甲は盗品等運搬罪の刑が免除される。
(正答)✕
(解説)
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である丙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である丙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。
(R1 共通 第20問 エ)
甲は、友人乙から、借金の返済に窮している旨の相談をされ、乙に対し、「実家に親父の高級腕時計がある。それを盗んで売りさばけば金になる。」と提案し、甲と別居する甲の実父V方からV所有の腕時計を盗むことを唆した。乙は、甲の提案を受け、V方に窃盗に入ることとしたが、仮に、窃盗を行う際にVらに見付かって逮捕されそうになった場合には、Vらをナイフで脅してこれを抑圧し、逃走しようと考えた。
乙は、某日午後0時頃、前記の意図でナイフを購入し、それを携帯してV方に向かい、同日午後1時頃、腕時計を盗む目的で、V方に窓から侵入した上、寝室でV所有の腕時計(時価100万円相当)を窃取した。乙は、その後間もなく、V方玄関ドアの施錠を外して戸外に出て、誰からも発見、追跡されることなく、V方から約1キロメートル離れた公園まで逃げた。乙は、同所において、やはり現金も欲しいと考え、再度V方に窃盗に入ることを決意し、V方に戻り、同日午後1時30分頃、V方玄関内に入ったところ、その直後に帰宅してきたVと鉢合わせとなったことから、逮捕を免れるため、前記ナイフをVの面前に示し、Vが恐怖の余り身動きできないうちに逃走した。
乙は、翌日、甲に前記腕時計の売却を依頼した。甲は、同腕時計の売却先を探し、知人丙に対し、その買取りを申し向けたところ、丙が80万円で購入する旨答えたことから、同腕時計を丙に売却した。甲は、丙から同腕時計の売却代金として80万円を受け取ったが、その後、これを自己のものにしようと考え、乙に無断で、その全額を遊興費として費消した。
Vの直系血族である甲には盗品等に関する罪について親族等の間の犯罪に関する特例が適用されるため、盗品等有償処分あっせん罪について、甲はその刑を免除される。
甲は、友人乙から、借金の返済に窮している旨の相談をされ、乙に対し、「実家に親父の高級腕時計がある。それを盗んで売りさばけば金になる。」と提案し、甲と別居する甲の実父V方からV所有の腕時計を盗むことを唆した。乙は、甲の提案を受け、V方に窃盗に入ることとしたが、仮に、窃盗を行う際にVらに見付かって逮捕されそうになった場合には、Vらをナイフで脅してこれを抑圧し、逃走しようと考えた。
乙は、某日午後0時頃、前記の意図でナイフを購入し、それを携帯してV方に向かい、同日午後1時頃、腕時計を盗む目的で、V方に窓から侵入した上、寝室でV所有の腕時計(時価100万円相当)を窃取した。乙は、その後間もなく、V方玄関ドアの施錠を外して戸外に出て、誰からも発見、追跡されることなく、V方から約1キロメートル離れた公園まで逃げた。乙は、同所において、やはり現金も欲しいと考え、再度V方に窃盗に入ることを決意し、V方に戻り、同日午後1時30分頃、V方玄関内に入ったところ、その直後に帰宅してきたVと鉢合わせとなったことから、逮捕を免れるため、前記ナイフをVの面前に示し、Vが恐怖の余り身動きできないうちに逃走した。
乙は、翌日、甲に前記腕時計の売却を依頼した。甲は、同腕時計の売却先を探し、知人丙に対し、その買取りを申し向けたところ、丙が80万円で購入する旨答えたことから、同腕時計を丙に売却した。甲は、丙から同腕時計の売却代金として80万円を受け取ったが、その後、これを自己のものにしようと考え、乙に無断で、その全額を遊興費として費消した。
Vの直系血族である甲には盗品等に関する罪について親族等の間の犯罪に関する特例が適用されるため、盗品等有償処分あっせん罪について、甲はその刑を免除される。
(正答)✕
(解説)
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である乙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。
判例(最決昭38.11.8)は、本肢と同種の事案において、「257条1項は、本犯と賍物に関する犯人との間に同条項所定の関係がある場合に、賍物に関する犯人の刑を免除する旨を規定したものである…賍物に関する犯人相互の間に右所定の配偶者たる関係があってもその刑を免除すべきでない…。」としている。
したがって、甲と本犯である乙とは親族関係にないから、その刑は免除されない。