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刑法 ビニールで包装したわいせつ文書のわいせつ性 最三小判昭和58年3月8日

概要
わいせつ文書をビニールで包装した本を陳列する行為には、わいせつ図画販売目的所持罪が成立する。
判例
事案:わいせつ文書をビニールで包装した本を陳列するしたという事案において、わいせつ図画販売目的所持罪の成否が問題となった。

判旨:「いわゆるビニール本を販売することも思想、良心、表現の自由として保護すべきであるとして憲法19条、21条、31条違反をいう点は、結局のところ、原判決が刑法175条の合憲性を肯定したことを論難するに帰するものであって、その理由のないことは、わいせつ文書の出版を同法条で処罰しても憲法21条に違反しないとする当裁判所大法廷判例(昭和28年(あ)第1713号同32年3月13日判決・刑集11巻3号997頁、同39年(あ)第305号同44年10月15日判決・刑集23巻10号1239頁)の趣旨に徴し明らかである。」
過去問・解説
(H20 司法 第2問 1)
甲は、自己が経営する書店においてわいせつ図画である写真誌を販売するに当たり、当該写真誌をビニールで包装して、わいせつ性のない表紙だけが閲覧できるようにして陳列していた。この場合、甲には、わいせつ図画販売目的所持罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭58.3.8)は、本肢と同種の事案において、「いわゆるビニール本を販売することも思想、良心、表現の自由として保護すべきであるとして憲法19条、21条、31条違反をいう点は、結局のところ、原判決が刑法175条の合憲性を肯定したことを論難するに帰するものであって、その理由のない…。」として、わいせつ図画販売目的所持罪の成立を認めている。
甲は、表紙だけが閲覧できるようにしているものの、わいせつな写真誌の内容を人が認識できる状態にある限り、わいせつ物に当たることになる。
したがって、甲にわいせつ図画販売目的所持罪が成立する。
総合メモ
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