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民事訴訟法 債権者代位訴訟において被保全債権の不存在を看過して下された判決の効力は債務者に及ぶか 大阪地判昭和45年5月28日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「訴外会社は右解除とともに代位訴訟における当該代位債権を失うことによって民訴法201条2項(現:115条2項)にいう他人のための訴訟担当者たるの適格を喪失し、右判示後段による本件確定判決はこれを看過してされた判決というの外ないところ、右訴訟の当事者であった本件原告と訴外会社の間においてはさておき、代位債務者であった本件被告との関係においては、右当事者適格看過の判決はその効力をこれに及ぼす由なきものと解すべきであり、しかもこの点は、右代位債務者(本件被告)自身のみならず、本件の如き場合、第三債務者(本件原告)も亦これを主張し得るものというのが相当である。」
過去問・解説
(H18 司法 第19問 5)
乙債権が第三者弁済によって消滅していたが、そのことが明らかにならないまま甲債権が存在しないとしてXの請求を棄却する判決が確定した。その後、上記の第三者弁済の事実が明らかになったときは、Aは、前訴判決の既判力に妨げられることなく、Yに対して訴えを提起して甲債権についての支払を請求することができる。
(正答)〇
(解説)
115条1項2号は、判決効の拡張が認められる者の1つとして、「当事者が他人のために原告又は被告となった場合のその他人」を掲げている。
債権者代位訴訟における代位債務者はこれに当たるから、判決の効力が拡張されるのが原則である。
しかし、これについて裁判例(大阪地判昭45.5.28)は、「訴外会社は右解除とともに代位訴訟における当該代位債権を失うことによって…他人のための訴訟担当者たるの適格を喪失し、右判示後段による本件確定判決はこれを看過してされた判決というの外ないところ、右訴訟の当事者であった本件原告と訴外会社の間においてはさておき、代位債務者であった本件被告との関係においては、右当事者適格看過の判決はその効力をこれに及ぼす由なきものと解すべきであ…る。」としている。
したがって、Aは、当事者適格を基礎付ける、被保全債権たる甲債権の支払請求をすることができる。
(H23 予備 第45問 5)
Aに対して売買代金債権を有すると主張するXが、Aに代位して、AのYに対する貸金債権に基づき、Yに対して当該貸金の返還を求める訴えを提起した。
訴えの提起前にXのAに対する売買代金債権が消滅していたにもかかわらず、AのYに対する貸金債権の不存在を理由に請求を棄却する判決がされ、その判決が確定した。この場合、Aは、Yに対する訴えを提起して当該貸金債権の存在を主張することを妨げられない。
(正答)〇
(解説)
115条1項2号は、判決効の拡張が認められる者の1つとして、「当事者が他人のために原告又は被告となった場合のその他人」を掲げている。
債権者代位訴訟における代位債務者はこれに当たるから、判決の効力が拡張されるのが原則である。
これについて裁判例(大阪地判昭45.5.28)は、本肢と同種の事案において、「訴外会社は右解除とともに代位訴訟における当該代位債権を失うことによって民訴法201条2項(現:115条2項)にいう他人のための訴訟担当者たるの適格を喪失し、右判示後段による本件確定判決はこれを看過してされた判決というの外ないところ、右訴訟の当事者であった本件原告と訴外会社の間においてはさておき、代位債務者であった本件被告との関係においては、右当事者適格看過の判決はその効力をこれに及ぼす由なきものと解すべきであ…る。」として、判決効は債務者に及ばないことを示している。
本肢も同様に、被保全債権の消滅を看過したまま債権者代位訴訟の判決が確定している。
したがって、Aには係る訴訟の既判力は及ばず、Yに対して訴えを提起して、当該貸金債権の存在を主張することができる。