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民事訴訟法 固有必要的共同訴訟における合一確定の要請 最三小判平成22年3月16日
概要
原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず、甲の乙に対する請求を認容し、甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には、上訴審は、甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができる。
判例
事案: 固有必要的共同訴訟において合一確定の要請に反する判決がされた事案において、合一確定の要請と不利益変更禁止の原則の関係が問題となった。
判旨:「本件請求に係る訴えは、固有必要的共同訴訟と解するのが相当であることは前示のとおりであるところ…原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず、甲の乙に対する請求を認容し、甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には、上訴審は、甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができると解するのが相当である(最高裁昭和44年(オ) 第316号同48年7月20日第二小法廷判決・民集27巻7号863頁参照)。 」
判旨:「本件請求に係る訴えは、固有必要的共同訴訟と解するのが相当であることは前示のとおりであるところ…原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず、甲の乙に対する請求を認容し、甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には、上訴審は、甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができると解するのが相当である(最高裁昭和44年(オ) 第316号同48年7月20日第二小法廷判決・民集27巻7号863頁参照)。 」
過去問・解説
(R3 予備 第44問 5)
亡Aの配偶者Xが子であるY及びZを共同被告としてYがAの相続人の地位を有しないことの確認を求める訴えを提起したところ、第1審裁判所が、Xの請求のうち、Yに対する請求を認容し、Zに対する請求を棄却するとの判決をした場合において、Yのみが控訴をし、Xが控訴又は附帯控訴をしていないときであっても、控訴裁判所は、合一確定に必要な限度で、第1審判決のうちZに関する部分をZに不利益に変更することができる。
亡Aの配偶者Xが子であるY及びZを共同被告としてYがAの相続人の地位を有しないことの確認を求める訴えを提起したところ、第1審裁判所が、Xの請求のうち、Yに対する請求を認容し、Zに対する請求を棄却するとの判決をした場合において、Yのみが控訴をし、Xが控訴又は附帯控訴をしていないときであっても、控訴裁判所は、合一確定に必要な限度で、第1審判決のうちZに関する部分をZに不利益に変更することができる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平22.3.16)は、本肢と同種の事案において、「本件請求に係る訴えは、固有必要的共同訴訟と解する…。」とした上で、「原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず、甲の乙に対する請求を認容し、甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には、上訴審は、甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができる…。」としている。
したがって、第1審裁判所が、Xの請求のうち、Yに対する請求を認容し、Zに対する請求を棄却するとの判決をした場合において、Yのみが控訴をし、Xが控訴又は附帯控訴をしていないときであっても、控訴裁判所は、合一確定に必要な限度で、第1審判決のうちZに関する部分をZに不利益に変更することができる。
判例(最判平22.3.16)は、本肢と同種の事案において、「本件請求に係る訴えは、固有必要的共同訴訟と解する…。」とした上で、「原告甲の被告乙及び丙に対する訴えが固有必要的共同訴訟であるにもかかわらず、甲の乙に対する請求を認容し、甲の丙に対する請求を棄却するという趣旨の判決がされた場合には、上訴審は、甲が上訴又は附帯上訴をしていないときであっても、合一確定に必要な限度で、上記判決のうち丙に関する部分を、丙に不利益に変更することができる…。」としている。
したがって、第1審裁判所が、Xの請求のうち、Yに対する請求を認容し、Zに対する請求を棄却するとの判決をした場合において、Yのみが控訴をし、Xが控訴又は附帯控訴をしていないときであっても、控訴裁判所は、合一確定に必要な限度で、第1審判決のうちZに関する部分をZに不利益に変更することができる。