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民事訴訟法 裁判上の和解により建物を収去してその敷地を明け渡すべき義務のある者から建物を借り受けその敷地を占有する者と民事訴訟法115条1項3号にいう口頭弁論終結後の「承継人」 最二小判昭和26年4月13日

概要
裁判上の和解により建物を収去しその敷地を明け渡すべき義務のある者から建物を借り受けその敷地を占有する者は、115条1項3号の「承継人」に当たる。
判例
事案:裁判上の和解により建物を収去してその敷地を明け渡すべき義務のある者から建物を借り受けその敷地を占有をする者がある事案において、建物を借り受け占有を開始した者が115条1項3号の「承継人」に当たるかが問題となった。

判旨:「裁判上の和解により建物を収去しその敷地たる土地を明渡すべき義務のある者から建物を借受け建物の敷地たる土地を占有する者は民訴第201条第1項にいわゆる承繼人と解するを相当とする…。建物賃借人の敷地に對する占有は賃借人の敷地に對する占有と無関係に原始的に取得せられるものではなく、賃借人の敷地に對する占有に基き取得せられるものであるから占有の関係からみると一種の承繼があるとみることができるのであり賃借人が建物所有者としてその敷地に對する占有を失わない場合でもこの種の占有の承繼を認めることを妨げるものではないのである。」
過去問・解説
(H18 司法 第58問 5)
XのYに対する所有権に基づく建物収去土地明渡請求訴訟において、訴訟上の和解により、Yは建物を収去し、敷地である土地を明け渡すべき義務を負うとされた。その後、Yから当該建物を借り受け、その建物の敷地である土地を占有するZには、Zが和解調書の存在を知っていたか否かにかかわらず、当該調書の執行力が及ぶ。

(正答)

(解説)
判例(最判昭26.4.13)は、「裁判上の和解により建物を収去しその敷地たる土地を明渡すべき義務のある者から建物を借受け建物の敷地たる土地を占有する者」が115条1項3号の「承継人」に当たることを認めている。
したがって、Zには、「債務名義成立後の承継人」(民事執行法23条1項3号)として、Zが和解調書の存在を知っていたか否かにかかわらず、当該調書の執行力(267条、民事執行法22条7号)が及ぶ。

(R1 予備 第43問 ア)
XがYに対して土地の賃貸借契約終了に基づき建物収去土地明渡しを求める訴えを提起し、Xの請求を認容する判決が確定した後、ZがYから当該建物を借り受けて当該土地を占有する場合に、この判決の効力は、Zにも及ぶ。

(正答)

(解説)
判例(最判昭26.4.13)は、「裁判上の和解により建物を収去しその敷地たる土地を明渡すべき義務のある者から建物を借受け建物の敷地たる土地を占有する者」が115条1項3号の「承継人」に当たることを認めている。
したがって、Xの請求を認容する判決が確定した後、ZがYから当該建物を借り受けて当該土地を占有する場合に、この判決の効力は、「口頭弁論終結後の承継人」であるZにも及ぶ。

(R6 予備 第33問 オ)
建物明渡請求事件において、建物を明け渡すことを内容とする訴訟上の和解が調書に記載されたときは、その記載の効力は、和解をした当事者のみならず、和解成立後に当事者から当該建物の占有を承継した者にも及ぶ。

(正答)

(解説)
判例(最判昭26.4.13)は、「裁判上の和解により建物を収去しその敷地たる土地を明渡すべき義務のある者から建物を借受け建物の敷地たる土地を占有する者」が115条1項3号の「承継人」に当たることを認めている。そして、和解調書には「確定判決と同一の効力」が認められる(267条1項)から、その効力の主観的範囲については、115条及び民事執行法23条が適用される。
和解成立後に当事者から当該建物の占有を承継した者は、「口頭弁論終結後の承継人」(115条1項3号)及び「債務名義成立後の承継人」(民事執行法23条1項3号)に当たるから、和解調書の記載の効力は、和解をした当事者のみならず、和解成立後に当事者から当該建物の占有を承継した者にも及ぶ。
総合メモ
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