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民事訴訟法 第12条

条文
第12条(応訴管轄)
被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。
過去問・解説
(H19 司法 第55問 1)
売買契約書中に、当該契約に関する紛争についてA裁判所に専属管轄があると定める合意管轄条項がある場合において、訴えがB裁判所に提起され、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をした場合であっても、B裁判所は、当該訴訟をA裁判所に移送しなければならない。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論を…したときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。また、13条1項は、「前2条の規定は、訴えについて法令に専属管轄の定めがある場合には、適用しない。」と規定している。もっとも、専属的合意管轄は、専属管轄の定めがある場合に当たらないため、12条の適用は排除されない。
したがって、A裁判所に専属管轄があると定める合意管轄条項がある場合において、訴えがB裁判所に提起され、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をした場合、B裁判所は、当該訴訟をA裁判所に移送する必要はない。

(H22 共通 第58問 2)
事物管轄に関して管轄違いがある場合には、被告が、第1審裁判所で管轄違いの抗弁を提出せずに本案について弁論をしたときでも、応訴管轄は生じない。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。また、13条1項は、「前2条の規定は、訴えについて法令に専属管轄の定めがある場合には、適用しない。」と規定している。もっとも、事物管轄は、法律に専属管轄とするとの定めがあるとの定めがある場合に限って専属管轄であり、それ以外の場合は任意管轄である(三木浩一ほか「LegalQuest 民事訴訟法」第4版75頁)と解されている。
したがって、法令に専属管轄の定めがある場合に当たらないから、被告が応訴すれば応訴管轄が生じる。
よって、事物管轄に関して管轄違いがある場合であっても、被告が、第1審裁判所で管轄違いの抗弁を提出せずに本案について弁論をしたときは、応訴管轄が生じる。

(H24 共通 第57問 ア)
被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出するとともに本案について弁論をした場合には、応訴管轄は生じない。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。
したがって、被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出するとともに本案について弁論をした場合には、応訴管轄は生じない。

(H26 共通 第73問 3)
訴訟の管轄をある地方裁判所の専属管轄とする旨の合意がある場合であっても、訴えが他の地方裁判所に提起され、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をしたときは、その地方裁判所は、管轄権を有する。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。また、13条1項は、「前2条の規定は、訴えについて法令に専属管轄の定めがある場合には、適用しない。」と規定している。もっとも、専属的合意管轄は、専属管轄の定めがある場合に当たらないため、12条の適用は排除されない。
したがって、訴訟の管轄をある地方裁判所の専属管轄とする旨の合意がある場合であっても、訴えが他の地方裁判所に提起され、被告が管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をしたときは、その地方裁判所は、管轄権を有する。

(R1 予備 第31問 2)
原告が特定の裁判所を専属的な管轄裁判所とする合意に反して、当該裁判所以外の裁判所に訴えを提起した場合であっても、被告が応訴すれば、応訴管轄が生ずる。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。また、13条1項は、「前2条の規定は、訴えについて法令に専属管轄の定めがある場合には、適用しない。」と規定している。もっとも、専属的合意管轄は、専属管轄の定めがある場合に当たらないため、12条の適用は排除されない。
したがって、原告が特定の裁判所を専属的な管轄裁判所とする合意に反して、当該裁判所以外の裁判所に訴えを提起した場合であっても、被告が応訴すれば、応訴管轄が生ずる。

(R1 予備 第31問 5)
被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出した後に本案について弁論をした場合には、応訴管轄は生じない。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論を…したときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。
したがって、被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出した後に本案について弁論をした場合には、応訴管轄は生じない。

(R3 予備 第31問 5)
被告が、第1審の第1回口頭弁論の期日前において、管轄違いの抗弁を提出しないで期日の変更を申し立てたときは、そのことにより応訴管轄が生ずる。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。そして、被告が弁論または申述をする「本案」とは、永久の理由の有無に関する事項をいう(三木浩一ほか「LegalQuest 民事訴訟法」第4版75頁)と解されている。
したがって、期日の変更の申立ては、12条にいう「本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたとき」に当たらない。
よって、被告が、第1審の第1回口頭弁論の期日前において、管轄違いの抗弁を提出しないで期日の変更を申し立てたときであっても、そのことにより応訴管轄は生じない。

(R5 予備 第31問 5)
被告が管轄違いの抗弁を記載せず本案についての主張を記載した答弁書を裁判所に提出した場合には、その時点で、応訴管轄が生じ、管轄違いを理由とする移送の申立てをすることはできない。

(正答)

(解説)
12条は、「被告が第1審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。」と規定している。本肢では、被告は本案についての主張を記載した答弁書を裁判所に提出しているが、本案についての弁論はしていない。
したがって、12条にいう「本案について弁論」に当たらず、応訴管轄は生じない。
よって、被告が管轄違いの抗弁を記載せず本案についての主張を記載した答弁書を裁判所に提出した場合であっても、管轄違いを理由とする移送の申立てをすることができる。
総合メモ
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