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民事訴訟法 第40条

条文
第40条(必要的共同訴訟)
① 訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。
② 前項に規定する場合には、共同訴訟人の1人に対する相手方の訴訟行為は、全員に対してその効力を生ずる。
③ 第1項に規定する場合において、共同訴訟人の1人について訴訟手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、全員についてその効力を生ずる。
④ 第32条第1項の規定は、第1項に規定する場合において、共同訴訟人の1人が提起した上訴について他の共同訴訟人である被保佐人若しくは被補助人又は他の共同訴訟人の後見人その他の法定代理人のすべき訴訟行為について準用する。
過去問・解説
(H22 共通 第65問 2)
原告側の固有必要的共同訴訟においては、原告の1人による訴えの取下げは効力を生じない。

(正答)

(解説)
40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、原告の1人による訴えの取下げは他の共同訴訟人にとって不利益な行為であるため、全員の利益とならない。
したがって、原告側の固有必要的共同訴訟においては、原告の1人による訴えの取下げは、効力を生じない。

(H23 共通 第57問 1)
必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人が死亡した場合、その者に訴訟代理人がいるときを除き、訴訟手続は、共同訴訟人の全員について中断する。

(正答)

(解説)
124条1項は、柱書前段において、「次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。」と規定し、1号において、「当事者の死亡」を掲げている。
もっとも、2項において、「前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。」と規定している。
したがって、当事者が死亡しても訴訟代理人がいるときは訴訟手続は中断しない。
もっとも、40条3項は、必要的共同訴訟について、「第1項に規定する場合において、共同訴訟人の1人について訴訟手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、全員についてその効力を生ずる。」と規定している。
よって、必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人が死亡した場合、その者に訴訟代理人がいるときを除き、訴訟手続は共同訴訟人の全員について中断する。

(H23 共通 第57問 2)
必要的共同訴訟の口頭弁論の期日に共同訴訟人の一部が欠席した場合、相手方は、準備書面に記載していない事実を主張することはできない。

(正答)

(解説)
40条は、1項において、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定し、2項において、「前項に規定する場合には、共同訴訟人の1人に対する相手方の訴訟行為は、全員に対してその効力を生ずる。」と規定している。そのため、必要的共同訴訟の口頭弁論の期日に共同訴訟人の一部が欠席した場合であっても、出頭した共同訴訟人の1人に対して相手方が準備書面に記載していない事実を主張したときは、全員に対してその効力を生ずる。
したがって、必要的共同訴訟の口頭弁論の期日に共同訴訟人の一部が欠席した場合であっても、相手方は、準備書面に記載していない事実を主張することができる。

(H23 共通 第57問 3)
必要的共同訴訟の口頭弁論の期日に共同訴訟人の一部が欠席した場合、出頭した共同訴訟人がその期日において自白をしても、欠席した共同訴訟人は、その後の期日において、その自白に係る事実を争うことができる。

(正答)

(解説)
40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、自白は他の共同訴訟人にとって不利になる場合があるため、全員の利益になる行為ではない。そのため、出頭した共同訴訟人がその期日において自白をしたとしても、欠席した他の共同訴訟人に対してはその効力を生じない。
したがって、必要的共同訴訟の口頭弁論の期日に共同訴訟人の一部が欠席した場合、出頭した共同訴訟人がその期日において自白をしても、欠席した共同訴訟人は、その後の期日において、その自白に係る事実を争うことができる。

(H23 共通 第57問 4)
必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人について上訴期間が経過しても、他の共同訴訟人の上訴期間が経過していなければ、判決は全体として確定しない。

(正答)

(解説)
40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、上訴の提起は、敗訴部分の是正を求める点で、全員の利益になる行為である。そのため、共同訴訟人の1人が上訴をすれば、全員について確定遮断の効力が生ずる。
また、必要的共同訴訟において共同訴訟人の一部の者の上訴期間が徒過したとしても、他の共同訴訟人の上訴期間が経過していなければ、他の共同訴訟人が上訴することによる確定遮断効が生じる可能性があるため、残りの共同訴訟人全てについて上訴期間が徒過しない限り、判決は全体として確定しない。
したがって、必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人について上訴期間が経過しても、他の共同訴訟人の上訴期間が経過していなければ、判決は全体として確定しない。

(H23 共通 第57問 5)
必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人が上訴をすれば、共同訴訟人の全員に対する関係で判決の確定が遮断され、当該訴訟は全体として移審する。

(正答)

(解説)
40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、上訴の提起は、敗訴部分の是正を求める点で、全員の利益になる行為である。
したがって、必要的共同訴訟において共同訴訟人の1人が上訴をすれば、共同訴訟人の全員に対する関係で判決の確定が遮断され、当該訴訟は全体として移審する。

(R2 予備 第32問 3)
必要的共同訴訟において、共同訴訟人のうち1人について上訴期間が経過したときは、判決が確定する。

(正答)

(解説)
40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、共同訴訟人のうちの1人の上訴期間の経過は、合一確定の実現の妨げとなる点で、全員の利益になる行為ではない。そのため、共同訴訟人のうちの1人の上訴期間の経過の効力は、他の共同訴訟人に及ばない。
したがって、必要的共同訴訟において、共同訴訟人のうち1人について上訴期間が経過したとしても、判決は確定しない。

(R5 予備 第33問 1)
甲土地を共有するX1、X2及びX3全員が原告となって、共有権(数人が共同して有する一個の所有権)に基づき所有権移転登記手続を求めた訴訟の係属中に、X1が訴えの取下げをしても、その取下げの効力は取下げをしたX1にしか及ばず、X2及びX3には効力を生じない。

(正答)

(解説)
本肢において、甲土地を共有するX1、X2及びX3全員が原告となって、共有権に基づき所有権移転登記手続を求めた訴訟は、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合に当たり、固有必要的共同訴訟である。
固有必要的共同訴訟について定めた40条1項は、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定している。そして、原告の1人であるX1による訴えの取下げは、他の共同訴訟人にとって不利益な行為であるため、全員の利益とならず、他の共同訴訟人に対して効力を生じないのみならず、X1自身についても効力を生じない。そのため、X1が訴えの取下げをしても、その取下げの効力は生じない。
したがって、甲土地を共有するX1、X2及びX3全員が原告となって、共有権(数人が共同して有する1個の所有権)に基づき所有権移転登記手続を求めた訴訟の係属中に、X1が訴えの取下げをしたときは、その取下げの効力はX1、X2及びX3のいずれに対しても効力を生じない。

(R5 予備 第33問 2)
ある土地が複数の入会権者の総有に属することの確認を求める訴訟において、原告である共同訴訟人の1人が死亡した場合には、その者に訴訟代理人がいるときを除き、訴訟手続は、共同訴訟人の全員について中断する。

(正答)

(解説)
ある土地が複数の入会権者の総有に属することの確認を求める訴訟は、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合に当たり、固有必要的共同訴訟である。
そして、固有必要的共同訴訟について定めた40条は、1項において、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定し、3項において、「1項に規定する場合において、共同訴訟人の1人について訴訟手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、全員についてその効力を生ずる。」と規定している。
また、124条は、1項柱書において、「次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。」と規定し、1号において、「当事者の死亡」を掲げている。しかし、2項において、「前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。」と規定している。
したがって、ある土地が複数の入会権者の総有に属することの確認を求める訴訟において、原告である共同訴訟人の1人が死亡した場合には、その者に訴訟代理人がいるときを除き、訴訟手続は、共同訴訟人の全員について中断する。

(R5 予備 第33問 3)
共同相続人間における遺産確認の訴えにおいて、口頭弁論期日に共同原告のうち1人が欠席した場合であっても、被告は、準備書面に記載していない事実を主張することができる。

(正答)

(解説)
共同相続人間における遺産確認の訴えは、訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合に当たり、固有必要的共同訴訟である。
そして、固有必要的共同訴訟について定めた40条は、1項において、「訴訟の目的が共同訴訟人の全員について合一にのみ確定すべき場合には、その1人の訴訟行為は、全員の利益においてのみその効力を生ずる。」と規定し、2項において、「前項に規定する場合には、共同訴訟人の1人に対する相手方の訴訟行為は、全員に対してその効力を生ずる。」と規定している。そのため、口頭弁論期日に共同原告のうち1人が欠席した場合であっても、出頭した他の共同訴訟人に対して相手方の訴訟行為が行われれば、全員に対してその効力を生ずる。
したがって、共同相続人間における遺産確認の訴えにおいて、口頭弁論期日に共同原告のうち1人が欠席した場合であっても、被告は、準備書面に記載していない事実を主張することができる。
総合メモ
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