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短答判例
警察犬による臭気選別の結果及びその経過・結果を記載した報告書の証拠能力 最一小決昭和62年3月3日
概要
警察犬による臭気選別について、適切な能力を有する警察犬・指導手を用い、臭気の採取・保管や選別方法にも問題がない場合には、その結果を有罪認定に用いることができる。また、臭気選別の経過・結果を記載した報告書について、立会司法警察員が正確に記載したことを証言すれば、321条3項により証拠能力が認められる。
判例
事案:被告人の犯人性を立証するため、警察犬による臭気選別の結果及びその経過・結果を記載した司法警察員作成の報告書が証拠として用いられた。そこで、①警察犬による臭気選別の結果を有罪認定に用いることができるか、②臭気選別の経過・結果を記載した報告書に321条3項による証拠能力が認められるかが問題となった。
判旨:①「右の各臭気選別は、右選別につき専門的な知識と経験を有する指導手が、臭気選別能力が優れ、選別時において体調等も良好でその能力がよく保持されている警察犬を使用して実施したものであるとともに、臭気の採取、保管の過程や臭気選別の方法に不適切な点のないことが認められるから、本件各臭気選別の結果を有罪認定の用に供しうるとした原判断は正当である…。」
②「右の各臭気選別の経過及び結果を記載した本件各報告書は、右選別に立ち会つた司法警察員らが臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることが、右司法警察員らの証言によつて明らかであるから、刑訴法321条3項により証拠能力が付与されるものと解するのが相当である。」
判旨:①「右の各臭気選別は、右選別につき専門的な知識と経験を有する指導手が、臭気選別能力が優れ、選別時において体調等も良好でその能力がよく保持されている警察犬を使用して実施したものであるとともに、臭気の採取、保管の過程や臭気選別の方法に不適切な点のないことが認められるから、本件各臭気選別の結果を有罪認定の用に供しうるとした原判断は正当である…。」
②「右の各臭気選別の経過及び結果を記載した本件各報告書は、右選別に立ち会つた司法警察員らが臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることが、右司法警察員らの証言によつて明らかであるから、刑訴法321条3項により証拠能力が付与されるものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(R8 予備 第15問 ア)
司法警察員が警察犬による臭気選別の経過及び結果を記載した報告書は、選別に立ち会った司法警察員が臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることを証言によって明らかにしても、刑事訴訟法第321条第3項により証拠能力が認められることはない。
司法警察員が警察犬による臭気選別の経過及び結果を記載した報告書は、選別に立ち会った司法警察員が臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることを証言によって明らかにしても、刑事訴訟法第321条第3項により証拠能力が認められることはない。
(正答)✕
(解説)
判例(最決昭62.3.3)は、「右の各臭気選別の経過及び結果を記載した本件各報告書は、右選別に立ち会つた司法警察員らが臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることが、右司法警察員らの証言によつて明らかであるから、刑訴法321条3項により証拠能力が付与されるものと解するのが相当である。」としている。
したがって、司法警察員が警察犬による臭気選別の経過及び結果を記載した報告書は、選別に立ち会った司法警察員が臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることを証言によって明らかにした場合、321条3項により証拠能力が認められる。
判例(最決昭62.3.3)は、「右の各臭気選別の経過及び結果を記載した本件各報告書は、右選別に立ち会つた司法警察員らが臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることが、右司法警察員らの証言によつて明らかであるから、刑訴法321条3項により証拠能力が付与されるものと解するのが相当である。」としている。
したがって、司法警察員が警察犬による臭気選別の経過及び結果を記載した報告書は、選別に立ち会った司法警察員が臭気選別の経過と結果を正確に記載したものであることを証言によって明らかにした場合、321条3項により証拠能力が認められる。