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刑事訴訟法 供述調書の告訴調書としての効力の有無 最一小決昭和34年5月14日

概要
犯罪の被害者またはその法定代理人の検察官または司法警察員に対する「供述調書」であっても、右被害者らが検察官または司法警察員に対し犯罪事実を申告し犯人の処罰を求める旨の意思表示を録取したものであれば241条2項の告訴調書として有効である。
判例
事案:被告人が、改正前刑法の強姦の被害者である娘及び、その法定代理人である実母が司法警察員に対してした供述調書をもとに、当時親告罪であった強姦罪で起訴された事案において、かかる供述調書の告訴調書としての効力の有無が問題となった。

判旨:「犯罪の被害者またはその法定代理人が、司法警察員または検察官に対し、犯罪事実を申告して、犯人に対する処罰を求める意思を表示したときは、これ明らかに告訴ありたるものというに妨げないのであるから、それが口頭によってなされたものに、その旨を録取した書面が『供述調書』の形式をとったものであっても、当然に、それは241条2項にいう調書というべきである。本件事犯の被害者V子の法定代理人である実母Dの司法警察員Eに対する供述調書(昭和32年8月25日付)の内容を見るに、そこには本件事犯につき犯人に対する処罰を求める旨の意思が表示されていることが明らかであるのであるから、該調書はまさに告訴権者Dの告訴を録取した有効な告訴調書といわなくてはならないし、また、被害者V子の検察官に対する供述調書(同年9月13日付)においても、明らかに右と同様の趣旨を観取し得られるのであるから、本件事犯につき告訴のあったことは、一点疑うの余地はない。」(東京高判昭33.11.12)とした「原判決の判示は正当であ...る。」
過去問・解説
(H18 司法 第22問 イ)
告訴は、必ず告訴状を提出して行わなければならないので、検察官が、強姦の被害者から、その被害事実に加えて犯人を厳重に処罰してほしい旨録取した供述調書を作成しただけでは、告訴としての効力は認められない。

(正答)

(解説)
241条は、1項において、「告訴...は、書面又は口頭で...しなければならない。」と規定しており、必ずしも告訴状を提出して告訴を行う必要はない。そして、2項において、「検察官又は司法警察員は、口頭による告訴...を受けたときは調書を作らなければならない。」と規定している。
そして、供述調書が、かかる「調書」たりうるかについて、判例(最決昭34.5.14)は、「犯罪の被害者またはその法定代理人が、司法警察員または検察官に対し、犯罪事実を申告して、犯人に対する処罰を求める意思を表示したときは、これ明らかに告訴ありたるものというに妨げないのであるから、それが口頭によってなされたものに、その旨を録取した書面が『供述調書』の形式をとったものであっても、当然に、それは241条2項にいう調書というべきである。」とした原審(東京高判昭33.11.12)の判断を正当としている。
したがって、本肢における供述調書は、「調書」ということができるため、告訴としての効力は認められる。

(H25 司法 第22問 エ)
被害者の司法警察員に対する供述調書であっても、犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める旨の意思の表示がされていれば、告訴調書として有効である。

(正答)

(解説)
判例(最決昭34.5.14)は、「犯罪の被害者またはその法定代理人が、司法警察員または検察官に対し、犯罪事実を申告して、犯人に対する処罰を求める意思を表示したときは、これ明らかに告訴ありたるものというに妨げないのであるから、それが口頭によってなされたものに、その旨を録取した書面が『供述調書』の形式をとったものであっても、当然に、それは241条2項にいう調書というべきである。」とした原判決(東京高判昭33.11.12)の判断を正当としている。
総合メモ
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