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刑事訴訟法 盗難に気づいてから作成された被害顛末書 最一小判昭和32年5月23日
過去問・解説
(H24 司法 第32問 エ)
【事例】
甲は、平成23年4月3日、H警察署を訪れ、同署司法警察員Xに対し、「乙と一緒にV1を殺害する計画を立てた。その計画は、乙がV1をH市内の岸壁に呼び出し、私が普通乗用自動車を運転してV1を跳ね飛ばして殺害し、V1の死体を海に捨てるというものであった。実際、私は、この計画どおり、平成23年2月3日午後9時頃、前記岸壁において、普通乗用自動車を運転し、乙が呼び出したV1を跳ね飛ばして殺害し、乙と一緒にV1の死体を海に捨てた。ちなみに、私は、これまで、一度も運転免許を取得したことがない。また、私は、平成22年12月8日、H市内にあるアパートの一室に侵入して現金10万円と時計1個を盗んだ。その後に確認したところ、私が盗みに入ったアパートの住人はV2だと分かった。」などと、道路交通法違反(無免許運転)、殺人、死体遺棄、住居侵入、窃盗の罪を自白した。そこで、司法警察員Xは、この自白を内容とする供述調書を作成した。その後、甲は、平成23年4月5日、司法警察員Xに述べたことと同じ内容を記載した知人A宛ての手紙を作成した上、これをAに郵送した。
甲を住居侵入、窃盗の罪で有罪とするには、平成23年4月3日より前にV2が前記被害を届けていることについての補強証拠が必要不可欠であり、前記甲の自白を端緒に捜査を開始した結果、V2が前記被害に気付いて被害を届けた場合、甲を住居侵入、窃盗の罪で有罪とする余地はない。
【事例】
甲は、平成23年4月3日、H警察署を訪れ、同署司法警察員Xに対し、「乙と一緒にV1を殺害する計画を立てた。その計画は、乙がV1をH市内の岸壁に呼び出し、私が普通乗用自動車を運転してV1を跳ね飛ばして殺害し、V1の死体を海に捨てるというものであった。実際、私は、この計画どおり、平成23年2月3日午後9時頃、前記岸壁において、普通乗用自動車を運転し、乙が呼び出したV1を跳ね飛ばして殺害し、乙と一緒にV1の死体を海に捨てた。ちなみに、私は、これまで、一度も運転免許を取得したことがない。また、私は、平成22年12月8日、H市内にあるアパートの一室に侵入して現金10万円と時計1個を盗んだ。その後に確認したところ、私が盗みに入ったアパートの住人はV2だと分かった。」などと、道路交通法違反(無免許運転)、殺人、死体遺棄、住居侵入、窃盗の罪を自白した。そこで、司法警察員Xは、この自白を内容とする供述調書を作成した。その後、甲は、平成23年4月5日、司法警察員Xに述べたことと同じ内容を記載した知人A宛ての手紙を作成した上、これをAに郵送した。
甲を住居侵入、窃盗の罪で有罪とするには、平成23年4月3日より前にV2が前記被害を届けていることについての補強証拠が必要不可欠であり、前記甲の自白を端緒に捜査を開始した結果、V2が前記被害に気付いて被害を届けた場合、甲を住居侵入、窃盗の罪で有罪とする余地はない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭32.5.23)は、「所論顛末書は、被害物件の保管場所、保管者、保管状況等を詳述し、被告人の公判廷における自白を補強するに足りるものと認められる...。」として、被告人の自白後に作成された補強証拠に証拠適格を認めている。
したがって、甲の自白を端緒に捜査が開始された結果、V2が被害に気がつき被害届を提出した場合、当該被害届に補強証拠適格が認められるため、甲を住居侵入・窃盗の罪で有罪としうる。
判例(最判昭32.5.23)は、「所論顛末書は、被害物件の保管場所、保管者、保管状況等を詳述し、被告人の公判廷における自白を補強するに足りるものと認められる...。」として、被告人の自白後に作成された補強証拠に証拠適格を認めている。
したがって、甲の自白を端緒に捜査が開始された結果、V2が被害に気がつき被害届を提出した場合、当該被害届に補強証拠適格が認められるため、甲を住居侵入・窃盗の罪で有罪としうる。