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刑事訴訟法 第291条

条文
第291条(冒頭手続)
① 検察官は、まず、起訴状を朗読しなければならない。
② 第290条の2第1項又は第3項の決定があったときは、前項の起訴状の朗読は、被害者特定事項を明らかにしない方法でこれを行うものとする。この場合においては、検察官は、被告人に起訴状を示さなければならない。
③ 前条第1項の決定があった場合における第1項の起訴状の朗読についても、前項と同様とする。この場合において、同項中「被害者特定事項」とあるのは、「証人等特定事項」とする。
④ 裁判長は、起訴状の朗読が終った後、被告人に対し、終始沈黙し、又は個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨その他裁判所の規則で定める被告人の権利を保護するため必要な事項を告げた上、被告人及び弁護人に対し、被告事件について陳述する機会を与えなければならない。

刑事訴訟規則第196条(人定質問)
裁判長は、検察官の起訴状の朗読に先だち、被告人に対し、その人違でないことを確めるに足りる事項を問わなければならない。

刑事訴訟規則第197条(被告人の権利保護のための告知事項・法第291条)
① 裁判長は、起訴状の朗読が終った後、被告人に対し、終始沈黙し又個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨の外、陳述をすることもできる旨及び陳述をすれば自己に不利益な証拠ともなり又利益な証拠ともなるべき旨を告げなければならない。 
② 略
過去問・解説
(H23 共通 第30問 ア)
裁判長「それでは開廷します。被告人は証言台の前に立ちなさい。」
裁判長「名前は何と言いますか。」①
被告人「甲と言います。」
①は、裁判長が、被告人として出頭している者が起訴状に表示された者と同一であるかどうかを確かめるために行った質問の一環であり、こうした人定質問を行うことは法令上要求されている。

(正答)

(解説)
刑事訴訟規則196条は、「裁判長は、検察官の起訴状の朗読に先だち、被告人に対し、その人違でないことを確めるに足りる事項を問わなければならない。」と規定している。
したがって、①のように、裁判長が、被告人として出頭している者が起訴状に表示された者と同一であるかどうかを確かめるために行った人定質問を行うことは、法令上要求されている。

(H23 共通 第30問 イ)
裁判長「それでは、検察官、起訴状を朗読してください。」
検察官「公訴事実。被告人は、平成20年6月10日ころ、H市I町1番被告人方において、Vに対し、殺意をもって、持っていたナイフでその胸部を突き刺し、よって、同日ころ、同所において、同人を胸部刺傷に基づく失血により死亡させて殺害したものである。罪名及び罰条。殺人。刑法第199条。」②
②は、法令上、検察官が、裁判長の訴訟指揮に基づき、起訴状に記載された公訴事実を要約して告げる方法でも行うことができる。

(正答)

(解説)
291条1項は、「検察官は、まず、起訴状を朗読しなければならない。」と規定しており、これに例外は規定されていない。
したがって、②は、法令上、検察官が、裁判長の訴訟指揮に基づき、起訴状に記載された公訴事実を要約して告げる方法で行うことはできない。

(H23 共通 第30問 ウ)
裁判長「被告人には黙秘権という権利があります。被告人は終始沈黙し、又は個々の質問に対し陳述を拒むことができます。また、言いたいことを言うことができますが、この公判廷での被告人の陳述は、被告人にとって不利益な証拠とも利益な証拠ともなることを承知してください。」③
③は、裁判長が、被告人に対し、言いたいことを言うことができることや、公判廷での陳述が被告人にとって不利益な証拠とも利益な証拠ともなることを告げなくても、法令に違反するものではない。

(正答)

(解説)
291条4項は、「裁判長は、起訴状の朗読が終った後、被告人に対し、終始沈黙し、又は個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨…を告げ…なければならない。」と規定している。
したがって、③は、裁判長が、被告人に対し、言いたいことを言うことができることや、公判廷での陳述が被告人にとって不利益な証拠とも利益な証拠ともなることを告げなった場合、291条4項に違反する。

(H23 共通 第30問 エ)
裁判長「それでは、検察官、起訴状を朗読してください。」
検察官「公訴事実。被告人は、平成20年6月10日ころ、H市I町1番被告人方において、Vに対し、殺意をもって、持っていたナイフでその胸部を突き刺し、よって、同日ころ、同所において、同人を胸部刺傷に基づく失血により死亡させて殺害したものである。罪名及び罰条。殺人。刑法第199条。」
裁判長「被告人には黙秘権という権利があります。被告人は終始沈黙し、又は個々の質問に対し陳述を拒むことができます。また、言いたいことを言うことができますが、この公判廷での被告人の陳述は、被告人にとって不利益な証拠とも利益な証拠ともなることを承知してください。」
裁判長「それでは、まず被告人に聞きますが、今、検察官が述べた内容に間違いありませんか。」
被告人「間違いありません。」
裁判長「弁護人、御意見はいかがですか。」④
弁護人「被告人と同じです。」
裁判長「それでは、これで冒頭手続を終わり、証拠調手続に入ります。」
④は、裁判長が、その訴訟指揮によって、弁護人の意見を確かめるために事実上行ったものであり、法令上要求されているものではない。

(正答)

(解説)
291条4項は、「裁判長は、起訴状の朗読が終った後、…弁護人に対し、被告事件について陳述する機会を与えなければならない。」と規定している。
したがって、④は、法令上要求されているものである。

(R4 予備 第18問 エ)
被告事件を審理する裁判所の裁判長は、冒頭手続において起訴状の朗読が終わった後、被告人に対し、終始沈黙し又個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨のほか、陳述することもできる旨及び陳述をすれば自己に不利益な証拠ともなり又利益な証拠ともなるべき旨を告げなければならない。

(正答)

(解説)
刑事訴訟規則197条1項は、「裁判長は、起訴状の朗読が終つた後、被告人に対し、終始沈黙し又個々の質問に対し陳述を拒むことができる旨の外、陳述をすることもできる旨及び陳述をすれば自己に不利益な証拠ともなり又利益な証拠ともなるべき旨を告げなければならない。」と規定している。

(R4 予備 第22問 エ)
被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしない旨の決定があったときは、検察官は、被害者特定事項を明らかにしない方法で起訴状の朗読を行い、起訴状を被告人に示さなければならない。

(正答)

(解説)
291条2項は、「第290条の2第1項又は第3項の決定(注:被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしない旨の決定)があったときは、前項の起訴状の朗読は、被害者特定事項を明らかにしない方法でこれを行うものとする。この場合においては、検察官は、被告人に起訴状を示さなければならない。」と規定している。

(R5 予備 第20問 イ)
裁判長は、刑事事件の通常の第1審公判手続における冒頭手続において、検察官の起訴状の朗読に先立ち、人定質問を行う。

(正答)

(解説)
刑事訴訟規則196条は、「裁判長は、検察官の起訴状の朗読に先だち、被告人に対し、その人違でないことを確めるに足りる事項を問わなければならない。」と規定している。これを講学上、人定質問という。
総合メモ
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