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刑事訴訟法 第326条

条文
第326条(当事者の同意と書面供述の証拠能力)
① 検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。
② 被告人が出頭しないでも証拠調を行うことができる場合において、被告人が出頭しないときは、前項の同意があったものとみなす。但し、代理人又は弁護人が出頭したときは、この限りでない。

第41条(独立行為権)
弁護人は、この法律に特別の定のある場合に限り、独立して訴訟行為をすることができる。

刑事訴訟規則第190条(証拠決定・法第298条等)
① 証拠調又は証拠調の請求の却下は、決定でこれをしなければならない。
② 前項の決定をするについては、証拠調の請求に基く場合には、相手方又はその弁護人の意見を、職権による場合には、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。
③ 略
過去問・解説
(H20 司法 第38問 ア)
326条1項の「同意」について、弁護人は、独立して訴訟行為をすることができるので、被告人の明示の意思に反しても、書面又は供述を証拠とすることに同意することができる。

(正答)

(解説)
41条は、「弁護人は、この法律に特別の定のある場合に限り、独立して訴訟行為をすることができる。」と規定している。そして、326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、…これを証拠とすることができる」と規定しており、同意権者から弁護人を除外している。
したがって、弁護人は、被告人の意思に反して、326条1項の「同意」をすることができない。

(H20 司法 第38問 イ)
326条1項の「同意」について、書面又は供述が意味内容において分割可能な場合には、その一部を同意し、その他の部分を不同意とすることができる。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
書面又は供述が意味内容において分割可能な場合には、その一部を同意し、その他の部分を不同意とすることを制限する規定は存在しない。

(H20 司法 第38問 ウ)
326条1項の「同意」について、書面又は供述を証拠とすることの同意は、第1審の判決が宣告されるまでは、いつでも撤回することができる。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
これについて、最も緩やかに同意の撤回を認める見解を取ったとしても、同意のあった当該証拠の証拠調べの終了までその撤回を認めるにとどまるため、第1審の判決が宣告されるまでは、いつでも撤回することができるとはいえない。

(H20 司法 第38問 エ)
326条1項の「同意」について、第1審において、書面又は供述を証拠とすることに同意した場合、その効果は、第1審にしか及ばないので、控訴審では、その書面又は供述を不同意とすることができる。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
326条1項の規定する「同意」によって生じた訴訟上の効果が、その後の手続の進行により覆されることはない。
したがって、上訴によって、「同意」の効果が消滅したりすることはない。
よって、第1審において、書面又は供述を証拠とすることに同意した場合、控訴審では、その書面又は供述を不同意とすることができない。

(H24 共通 第40問 ウ)
検察官から取調べ請求がなされた証拠に対して同意又は不同意の意見を述べるのは、弁護人のみが有する権利である。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
すなわち、条文上は検察官が取調べを請求した証拠について、被告人がこれを証拠とすることに同意することができるとされている。
弁護人が同条の同意を行う場合もあるが、これは弁護人の包括的代理権に基づくものである。
したがって、検察官が取調べを請求した証拠について、これを証拠とすることに同意するのは、弁護人及び被告人が有する権利である。

(H24 司法 第28問 ウ)
弁護人から鑑定の請求があった場合、裁判所は、これを採用するか却下するかについて参考にするため、検察官に、刑事訴訟法第326条の同意をするかどうか聴かなければならない。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
また、刑事訴訟規則190条は、1項において、「証拠調又は証拠調の請求の却下は、決定でこれをしなければならない。」と規定し、2項において、「前項の決定をするについては、証拠調の請求に基く場合には、相手方又はその弁護人の意見を…聴かなければならない。」と規定している。
この「意見」に326条の「同意」が含まれるかが問題となるが、326条の「同意」は証拠能力を付与する性質を有するのに対し、刑事訴訟規則190条2項の「意見」は証拠調の請求に対する主張にすぎず、両者の性質は異なる。
したがって、「意見」に326条の「同意」は含まれない。
よって、弁護人から鑑定の請求があった場合、裁判所は、検察官に、刑事訴訟法第326条の同意をするかどうか聴く必要はない。

(H25 司法 第26問 5)
裁判所は、被告人の精神状態の鑑定を命じた鑑定人が作成した「鑑定の経過及び結果を記載した書面」については、検察官が証拠とすることに同意しない場合でも、被告人が証拠とすることに同意すれば、直ちに証拠とすることができる。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面…は、その書面が作成され…たときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、…これを証拠とすることができる。」と規定している。
被告人の精神状態の鑑定を命じた鑑定人が作成した「鑑定の経過及び結果を記載した書面」は、その内容の真実性が問題となるため、伝聞証拠に該当する。
したがって、検察官が証拠とすることに同意していない場合、被告人が同意していても、直ちに証拠とすることはできない。

(R4 予備 第19問 エ)
検察官が取調べを請求した証拠について、これを証拠とすることに同意するのは、弁護人のみが有する権利である。

(正答)

(解説)
326条1項は、「検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、その書面が作成され又は供述のされたときの情況を考慮し相当と認めるときに限り、第321条乃至前条の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。」と規定している。
すなわち、条文上は検察官が取調べを請求した証拠について、被告人がこれを証拠とすることに同意することができるとされている。
弁護人が同条の同意を行う場合もあるが、これは弁護人の包括的代理権に基づくものである。
したがって、検察官が取調べを請求した証拠について、これを証拠とすることに同意するのは、弁護人及び被告人が有する権利である。
総合メモ
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