現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
取締役(代表取締役)
代表取締役の権限濫用の行為と民法第93条 最一小判昭和38年9月5日
概要
株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として法律行為をなした場合において、相手方が代表取締役の真意を知り又は知り得べきものであったときは、民法93条1項ただし書の類推適用により、上記の法律行為は無効である。
判例
事案:平成29年改正前民法下の事案において、株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として売買契約を締結した場合に、この契約が有効であるかが問題となった。
判旨:「株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として法律行為をなした場合において、相手方が右代表取締役の真意を知りまたは知り得べきものであったときは、民法93条但書(現:民法93条1項ただし書)の規定を類推し、右の法律行為はその効力を生じないものと解するのが相当である。」
判旨:「株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として法律行為をなした場合において、相手方が右代表取締役の真意を知りまたは知り得べきものであったときは、民法93条但書(現:民法93条1項ただし書)の規定を類推し、右の法律行為はその効力を生じないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H25 司法 第44問 オ)
代表取締役Iが、自己の個人的利益を図る目的で、会社を代表してJから金銭を借り入れた場合において、JがIの真意を知り得べきであったときは、その借入れの効力は、会社には及ばない。
代表取締役Iが、自己の個人的利益を図る目的で、会社を代表してJから金銭を借り入れた場合において、JがIの真意を知り得べきであったときは、その借入れの効力は、会社には及ばない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭38.9.5)は、「株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として法律行為をなした場合において、相手方が右代表取締役の真意を知りまたは知り得べきものであったときは、民法93条但書(現:民法93条1項但書)の規定を類推し、右の法律行為はその効力を生じない…。」としている。したがって、JがIの真意を知り得べきであったときは、民法93条1項但書の類推適用により、その借入れの効力は、会社には及ばない。
なお、平成29年改正民法下では、代表取締役の代表権濫用行為にも、「 代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。」と規定する上記判例法理を明文化した民法107条が適用されることとなる。
判例(最判昭38.9.5)は、「株式会社の代表取締役が、自己の利益のため表面上会社の代表者として法律行為をなした場合において、相手方が右代表取締役の真意を知りまたは知り得べきものであったときは、民法93条但書(現:民法93条1項但書)の規定を類推し、右の法律行為はその効力を生じない…。」としている。したがって、JがIの真意を知り得べきであったときは、民法93条1項但書の類推適用により、その借入れの効力は、会社には及ばない。
なお、平成29年改正民法下では、代表取締役の代表権濫用行為にも、「 代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。」と規定する上記判例法理を明文化した民法107条が適用されることとなる。