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会社法 株金払込を取扱った銀行の株金保管義務 最二小判昭和37年3月2日
概要
株式払込を取り扱った銀行は、その証明した払込金額を、会社成立の時まで保管すべきものであり、それ以前に発起人又は取締役に返還しても、これをもって会社に対抗することができない。
判例
事案:株式払込を取り扱った銀行が、会社成立以前に発起人又は取締役に証明した払込金額を返還した場合に、これを会社に対抗することができるかが問題となった。
判旨:「株式会社の募集設立の場合につき、…払込取扱銀行等に払込金保管証明の義務を負わせる(商法189条1項(現:会社法64条1項))とともに、…商法189条2項(現:会社法64条2項)は、払込取扱銀行等はその証明した払込金額について払込のなかったこと又はその返還に関する制限をもって会社に対抗することができない旨規定しているのである。 これらの規定の趣旨が、払込につきその確実と健全を期し、会社をして取扱銀行等が証明した払込金額を完全に収受せしめ、もって設立の安固と資本の充実をはかるにあることは疑がない。右の趣旨、特に前記商法189条(現:会社法64条)の規定より考え、且つ会社成立前に払込金を使用できる旨の特別な規定のないことに徴すれば、株金払込取扱銀行等は、その証明した払込金額を、会社成立の時まで保管してこれを会社に引渡すべきものであって、従って、会社成立前において発起人又は取締役に払込金を返還しても、その後成立した会社に対し払込金返還をもって対抗できないと解するのが相当である。」
判旨:「株式会社の募集設立の場合につき、…払込取扱銀行等に払込金保管証明の義務を負わせる(商法189条1項(現:会社法64条1項))とともに、…商法189条2項(現:会社法64条2項)は、払込取扱銀行等はその証明した払込金額について払込のなかったこと又はその返還に関する制限をもって会社に対抗することができない旨規定しているのである。 これらの規定の趣旨が、払込につきその確実と健全を期し、会社をして取扱銀行等が証明した払込金額を完全に収受せしめ、もって設立の安固と資本の充実をはかるにあることは疑がない。右の趣旨、特に前記商法189条(現:会社法64条)の規定より考え、且つ会社成立前に払込金を使用できる旨の特別な規定のないことに徴すれば、株金払込取扱銀行等は、その証明した払込金額を、会社成立の時まで保管してこれを会社に引渡すべきものであって、従って、会社成立前において発起人又は取締役に払込金を返還しても、その後成立した会社に対し払込金返還をもって対抗できないと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H28 予備 第16問 オ)
判例の趣旨によれば、募集設立において払込みの取扱いをした銀行は、払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書を発起人に交付した後は、払い込まれた金銭を株式会社の成立前に発起人に返還したことをもって成立後の株式会社に対抗することができない。
判例の趣旨によれば、募集設立において払込みの取扱いをした銀行は、払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書を発起人に交付した後は、払い込まれた金銭を株式会社の成立前に発起人に返還したことをもって成立後の株式会社に対抗することができない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭37.3.2)は、「株金払込取扱銀行等は、その証明した払込金額を、会社成立の時まで保管してこれを会社に引渡すべきものであって、従って、会社成立前において発起人又は取締役に払込金を返還しても、その後成立した会社に対し払込金返還をもって対抗できないと解するのが相当である。」としている。
判例(最判昭37.3.2)は、「株金払込取扱銀行等は、その証明した払込金額を、会社成立の時まで保管してこれを会社に引渡すべきものであって、従って、会社成立前において発起人又は取締役に払込金を返還しても、その後成立した会社に対し払込金返還をもって対抗できないと解するのが相当である。」としている。