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会社法 有限会社社員の提起した会社解散の訴、社員総会決議取消しの訴え及び同無効確認の訴えと右社員の死亡による訴訟承継の成否 最大判昭和45年7月15日
概要
有限会社社員の提起した会社解散の訴え、社員総会決議取消しの訴え及び同無効確認の訴えの係属中に当該社員が死亡した場合には、相続により持分を取得した相続人がその訴訟の原告たる地位を承継する。
判例
事案: 有限会社社員の提起した会社解散の訴え、社員総会決議取消しの訴え及び同無効確認の訴えの係属中に当該社員が死亡した場合に、相続人がその訴訟の原告たる地位を承継するかが問題となった。
判旨:「会社解散請求権、社員総会決議取消請求権、同無効確認請求権のごときも、持分の譲渡または相続により譲受人または相続人に移転するものと認められる。その理は、…社員が社員たる資格に基づいて会社解散の訴、社員総会決議の取消または無効確認の訴を提起したのち持分の譲渡または相続が行なわれた場合においても、異なるところはない。…社員が右のような訴を提起したのちその持分を譲渡した場合には、譲受人は会社解散請求権、社員総会決議取消請求権および同無効確認請求権のごときは取得するけれども、譲渡人の訴訟上における原告たる地位までも承継するものとはいえない。これに反して、相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、持分の取得により社員たる地位にともなう前記のごとき諸権利はもとより、被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになるのである。もし、原告たる被相続人の死亡により同人の提起した訴訟が当然に終了するものとするならば、本件の社員総会決議取消の訴におけるように提訴期間の定め(有限会社法41条、商法248条1項(現:会社法831条1項柱書))がある場合において、被相続人の死亡当時すでにその提訴期間を経過しているときは、相続人は新たに訴を提起することができず、原告たる被相続人の死亡なる偶然の事情により、社員がすでに着手していた社員総会決議のかしの是正の途が閉ざされるという不合理な結果となるのを免れないのである。」
判旨:「会社解散請求権、社員総会決議取消請求権、同無効確認請求権のごときも、持分の譲渡または相続により譲受人または相続人に移転するものと認められる。その理は、…社員が社員たる資格に基づいて会社解散の訴、社員総会決議の取消または無効確認の訴を提起したのち持分の譲渡または相続が行なわれた場合においても、異なるところはない。…社員が右のような訴を提起したのちその持分を譲渡した場合には、譲受人は会社解散請求権、社員総会決議取消請求権および同無効確認請求権のごときは取得するけれども、譲渡人の訴訟上における原告たる地位までも承継するものとはいえない。これに反して、相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、持分の取得により社員たる地位にともなう前記のごとき諸権利はもとより、被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになるのである。もし、原告たる被相続人の死亡により同人の提起した訴訟が当然に終了するものとするならば、本件の社員総会決議取消の訴におけるように提訴期間の定め(有限会社法41条、商法248条1項(現:会社法831条1項柱書))がある場合において、被相続人の死亡当時すでにその提訴期間を経過しているときは、相続人は新たに訴を提起することができず、原告たる被相続人の死亡なる偶然の事情により、社員がすでに着手していた社員総会決議のかしの是正の途が閉ざされるという不合理な結果となるのを免れないのである。」
過去問・解説
(H25 予備 第26問 イ)
判例の趣旨によれば、株主総会の決議の取消しの訴えに係る訴訟の係属中に原告である株主が死亡した場合には、訴訟は、これにより終了する。
判例の趣旨によれば、株主総会の決議の取消しの訴えに係る訴訟の係属中に原告である株主が死亡した場合には、訴訟は、これにより終了する。
(正答)✕
(解説)
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。
(H30 予備 第17問 オ)
株主の提起した株主総会の決議の取消しの訴えの係属中当該株主が死亡した場合には、相続により株式を取得した相続人はその訴訟の原告たる地位を承継せず、その訴訟は当然に終了する。
株主の提起した株主総会の決議の取消しの訴えの係属中当該株主が死亡した場合には、相続により株式を取得した相続人はその訴訟の原告たる地位を承継せず、その訴訟は当然に終了する。
(正答)✕
(解説)
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。
したがって、訴訟は当然に終了するのではなく、相続人が株主の原告適格をも承継し、継続することになる。
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。
したがって、訴訟は当然に終了するのではなく、相続人が株主の原告適格をも承継し、継続することになる。
(R4 予備 第24問 4)
株主総会決議の取消しを請求する訴訟の係属中、株主である原告が死亡した場合には、株主の株主総会決議取消請求権などの共益権は一身専属的権利であるため、当該訴訟は、原告の死亡によって終了し、相続により株式を取得した相続人が承継することはない。
株主総会決議の取消しを請求する訴訟の係属中、株主である原告が死亡した場合には、株主の株主総会決議取消請求権などの共益権は一身専属的権利であるため、当該訴訟は、原告の死亡によって終了し、相続により株式を取得した相続人が承継することはない。
(正答)✕
(解説)
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。
判例(最大判昭45.7.15)は、株主総会決議取消しの訴えの係属中に原告である株主が死亡した事案において、「相続の場合においては、相続人は被相続人の法律上の地位を包括的に承継するのであるから、…被相続人の提起した訴訟の原告たる地位をも承継し、その訴訟手続を受け継ぐことになる…。」としている。