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事業の譲渡等
第467条
条文
第467条(事業譲渡等の承認等)
① 株式会社は、次に掲げる行為をする場合には、当該行為がその効力を生ずる日(以下この章において「効力発生日」という。)の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
一 事業の全部の譲渡
二 事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)
二の2 その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡(次のいずれにも該当する場合における譲渡に限る。)
イ 当該譲渡により譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき。
ロ 当該株式会社が、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき。
三 他の会社(外国会社その他の法人を含む。次条において同じ。)の事業の全部の譲受け
四 事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約
五 当該株式会社(第25条第1項各号に掲げる方法により設立したものに限る。以下この号において同じ。)の成立後2年以内におけるその成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得。ただし、イに掲げる額のロに掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合を除く。
イ 当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
ロ 当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
② 前項第3号に掲げる行為をする場合において、当該行為をする株式会社が譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は、同項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。
① 株式会社は、次に掲げる行為をする場合には、当該行為がその効力を生ずる日(以下この章において「効力発生日」という。)の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
一 事業の全部の譲渡
二 事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)
二の2 その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡(次のいずれにも該当する場合における譲渡に限る。)
イ 当該譲渡により譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき。
ロ 当該株式会社が、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき。
三 他の会社(外国会社その他の法人を含む。次条において同じ。)の事業の全部の譲受け
四 事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約
五 当該株式会社(第25条第1項各号に掲げる方法により設立したものに限る。以下この号において同じ。)の成立後2年以内におけるその成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得。ただし、イに掲げる額のロに掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合を除く。
イ 当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
ロ 当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
② 前項第3号に掲げる行為をする場合において、当該行為をする株式会社が譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は、同項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第48問 2)
事業譲渡において、譲渡会社の事業の一部を譲り受ける場合には、譲受会社においては、株主総会の決議を必要としない。
事業譲渡において、譲渡会社の事業の一部を譲り受ける場合には、譲受会社においては、株主総会の決議を必要としない。
(正答)〇
(解説)
467条1項3号は、株主総会決議が必要な場合の1つとして、「事業の全部の譲受け」を掲げている。
もっとも、事業の一部の譲受けについて、株主総会決議を必要とする規定は存在しない。
したがって、事業譲渡において、譲渡会社の事業の一部を譲り受ける場合には、譲受会社においては、株主総会の決議を必要としない。
467条1項3号は、株主総会決議が必要な場合の1つとして、「事業の全部の譲受け」を掲げている。
もっとも、事業の一部の譲受けについて、株主総会決議を必要とする規定は存在しない。
したがって、事業譲渡において、譲渡会社の事業の一部を譲り受ける場合には、譲受会社においては、株主総会の決議を必要としない。
(H20 司法 第47問 3)
事業の譲受けをした会社が当該譲受けに係る財産の移転につき第三者に対抗するには、個々の財産についての対抗要件を具備しなければならない。
事業の譲受けをした会社が当該譲受けに係る財産の移転につき第三者に対抗するには、個々の財産についての対抗要件を具備しなければならない。
(正答)〇
(解説)
事業譲渡は、契約の一種にすぎないことから、個別の財産移転を第三者に対抗するには、対抗要件を具備する必要がある。
事業譲渡は、契約の一種にすぎないことから、個別の財産移転を第三者に対抗するには、対抗要件を具備する必要がある。
(H23 共通 第38問 オ)
株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する場合には、現物出資をする会社において株主総会の特別決議を経なければならない。
株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する場合には、現物出資をする会社において株主総会の特別決議を経なければならない。
(正答)〇
(解説)
467条1項1号は、株主総会決議が必要な場合の1つとして、「事業の全部の譲渡」を掲げており、株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する行為は、これにあたる。
そして、ここでいう「株主総会の決議」とは、特別決議である(309条2項11号)。
したがって、株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する場合には、現物出資をする会社において株主総会の特別決議を経なければならない。
467条1項1号は、株主総会決議が必要な場合の1つとして、「事業の全部の譲渡」を掲げており、株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する行為は、これにあたる。
そして、ここでいう「株主総会の決議」とは、特別決議である(309条2項11号)。
したがって、株式会社が発起人となってその事業の全部を現物出資する場合には、現物出資をする会社において株主総会の特別決議を経なければならない。
(H24 共通 第47問 ア)
株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併及び事業譲渡のいずれにおいても、その相手方は、会社でなければならない。
株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併及び事業譲渡のいずれにおいても、その相手方は、会社でなければならない。
(正答)✕
(解説)
748条前段は、「会社は、他の会社と合併をすることができる。」と規定しており、合併の相手方を会社に限定している。
他方で、事業譲渡の相手方を会社に限定する規定は存在しない。
したがって、吸収合併においては、その相手方は会社でなければならないものの、事業譲渡においては、その必要はない。
748条前段は、「会社は、他の会社と合併をすることができる。」と規定しており、合併の相手方を会社に限定している。
他方で、事業譲渡の相手方を会社に限定する規定は存在しない。
したがって、吸収合併においては、その相手方は会社でなければならないものの、事業譲渡においては、その必要はない。
(H24 共通 第47問 ウ)
株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併の場合には、合併対価として交付される財産の種類は限定されないが、事業譲渡の場合には、事業の対価として交付される財産の種類は金銭に限られる。
株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併の場合には、合併対価として交付される財産の種類は限定されないが、事業譲渡の場合には、事業の対価として交付される財産の種類は金銭に限られる。
(正答)✕
(解説)
株式会社を消滅会社とする吸収合併においては、合併の対価として交付される財産の種類は限定されない(749条1項2号柱書)。
また、株式会社を譲渡会社とする事業譲渡においても、事業の対価として交付される財産の種類について、金銭に限る旨の規定は存在しない。
したがって、株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、いずれも、対価として交付される財産の種類は限定されない。
株式会社を消滅会社とする吸収合併においては、合併の対価として交付される財産の種類は限定されない(749条1項2号柱書)。
また、株式会社を譲渡会社とする事業譲渡においても、事業の対価として交付される財産の種類について、金銭に限る旨の規定は存在しない。
したがって、株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、いずれも、対価として交付される財産の種類は限定されない。
総合メモ
第468条
条文
第468条(事業譲渡等の承認を要しない場合)
① 前条の規定は、同条第1項第1号から第4号までに掲げる行為(以下この章において「事業譲渡等」という。)に係る契約の相手方が当該事業譲渡等をする株式会社の特別支配会社(ある株式会社の総株主の議決権の10分の9(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)以上を他の会社及び当該他の会社が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして法務省令で定める法人が有している場合における当該他の会社をいう。以下同じ。)である場合には、適用しない。
② 前条の規定は、同条第1項第3号に掲げる行為をする場合において、第1号に掲げる額の第2号に掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないときは、適用しない。
一 当該他の会社の事業の全部の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
二 当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
③ 前項に規定する場合において、法務省令で定める数の株式(前条第1項の株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が次条第3項の規定による通知又は同条第4項の公告の日から2週間以内に前条第1項第3号に掲げる行為に反対する旨を当該行為をする株式会社に対し通知したときは、当該株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
① 前条の規定は、同条第1項第1号から第4号までに掲げる行為(以下この章において「事業譲渡等」という。)に係る契約の相手方が当該事業譲渡等をする株式会社の特別支配会社(ある株式会社の総株主の議決権の10分の9(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)以上を他の会社及び当該他の会社が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして法務省令で定める法人が有している場合における当該他の会社をいう。以下同じ。)である場合には、適用しない。
② 前条の規定は、同条第1項第3号に掲げる行為をする場合において、第1号に掲げる額の第2号に掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないときは、適用しない。
一 当該他の会社の事業の全部の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
二 当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
③ 前項に規定する場合において、法務省令で定める数の株式(前条第1項の株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が次条第3項の規定による通知又は同条第4項の公告の日から2週間以内に前条第1項第3号に掲げる行為に反対する旨を当該行為をする株式会社に対し通知したときは、当該株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
過去問・解説
(H20 司法 第47問 1)
事業の全部の譲渡が行われる場合においては、譲渡をする会社が譲受けをする会社の特別支配会社であるときであっても、譲受けをする会社において、株主総会の決議による承認を受けなければならない。
事業の全部の譲渡が行われる場合においては、譲渡をする会社が譲受けをする会社の特別支配会社であるときであっても、譲受けをする会社において、株主総会の決議による承認を受けなければならない。
(正答)✕
(解説)
468条1項は、事業の全部譲渡において譲渡会社の株主総会決議が必要であるという規定について、「契約の相手方が当該事業譲渡等をする株式会社の特別支配株主…である場合には適用しない。」と規定している。
したがって、事業の全部の譲渡が行われる場合において、譲渡をする会社が譲受けをする会社の特別支配会社であるときは、譲受けをする会社において、株主総会の決議による承認を受ける必要はない。
468条1項は、事業の全部譲渡において譲渡会社の株主総会決議が必要であるという規定について、「契約の相手方が当該事業譲渡等をする株式会社の特別支配株主…である場合には適用しない。」と規定している。
したがって、事業の全部の譲渡が行われる場合において、譲渡をする会社が譲受けをする会社の特別支配会社であるときは、譲受けをする会社において、株主総会の決議による承認を受ける必要はない。
総合メモ
第469条
条文
第469条(反対株主の株式買取請求)
① 事業譲渡等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 第467条第1項第1号に掲げる行為をする場合において、同項の株主総会の決議と同時に第471条第3号の株主総会の決議がされたとき。
二 前条第2項に規定する場合(同条第3項に規定する場合を除く。)
② 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一 事業譲渡等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該事業譲渡等に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該事業譲渡等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(前条第1項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
③ 事業譲渡等をしようとする株式会社は、効力発生日の20日前までに、その株主(前条第1項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、事業譲渡等をする旨(第467条第2項に規定する場合にあっては、同条第1項第3号に掲げる行為をする旨及び同条第2項の株式に関する事項)を通知しなければならない。
④ 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 事業譲渡等をする株式会社が公開会社である場合
二 事業譲渡等をする株式会社が第467条第1項の株主総会の決議によって事業譲渡等に係る契約の承認を受けた場合
⑤ 第1項の規定による請求(以下この章において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
⑥ 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第223条の規定による請求をした者については、この限りでない。
⑦ 株式買取請求をした株主は、事業譲渡等をする株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
⑧ 事業譲渡等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
⑨ 第133条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
① 事業譲渡等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 第467条第1項第1号に掲げる行為をする場合において、同項の株主総会の決議と同時に第471条第3号の株主総会の決議がされたとき。
二 前条第2項に規定する場合(同条第3項に規定する場合を除く。)
② 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一 事業譲渡等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該事業譲渡等に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該事業譲渡等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(前条第1項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
③ 事業譲渡等をしようとする株式会社は、効力発生日の20日前までに、その株主(前条第1項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、事業譲渡等をする旨(第467条第2項に規定する場合にあっては、同条第1項第3号に掲げる行為をする旨及び同条第2項の株式に関する事項)を通知しなければならない。
④ 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 事業譲渡等をする株式会社が公開会社である場合
二 事業譲渡等をする株式会社が第467条第1項の株主総会の決議によって事業譲渡等に係る契約の承認を受けた場合
⑤ 第1項の規定による請求(以下この章において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
⑥ 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第223条の規定による請求をした者については、この限りでない。
⑦ 株式買取請求をした株主は、事業譲渡等をする株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
⑧ 事業譲渡等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
⑨ 第133条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
過去問・解説
(H20 司法 第47問 5)
事業の譲渡においては、事業の全部の譲受けをする場合を除き、譲受けをする会社の株主には、株式買取請求権は認められていない。
事業の譲渡においては、事業の全部の譲受けをする場合を除き、譲受けをする会社の株主には、株式買取請求権は認められていない。
(正答)〇
(解説)
469条1項柱書は、「事業譲渡等をする場合…には、反対株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。」と規定している。そして、ここでいう「事業譲渡等」に、他の会社の事業の一部の譲受けは含まれていないものの、他の会社の事業の全部の譲受けは含まれている(468条、467条1項1号ないし4号)。
したがって、事業の譲渡においては、事業の全部の譲受けをする場合を除き、譲受けをする会社の株主には、株式買取請求権は認められていない。
469条1項柱書は、「事業譲渡等をする場合…には、反対株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。」と規定している。そして、ここでいう「事業譲渡等」に、他の会社の事業の一部の譲受けは含まれていないものの、他の会社の事業の全部の譲受けは含まれている(468条、467条1項1号ないし4号)。
したがって、事業の譲渡においては、事業の全部の譲受けをする場合を除き、譲受けをする会社の株主には、株式買取請求権は認められていない。
(R5 予備 第18問 ウ)
株式会社が行う事業の全部の譲渡に反対する株主が株式買取請求を行ったことにより、当該株式会社が当該株主の保有する株式を買い取る場合において、当該株式会社から当該買取りに際して当該株主に交付される金銭の額は、当該買取りの日における分配可能額を超えてはならない。
株式会社が行う事業の全部の譲渡に反対する株主が株式買取請求を行ったことにより、当該株式会社が当該株主の保有する株式を買い取る場合において、当該株式会社から当該買取りに際して当該株主に交付される金銭の額は、当該買取りの日における分配可能額を超えてはならない。
(正答)✕
(解説)
会社法上、本肢のような規定は存在しない。したがって、株式会社が行う事業の全部の譲渡に反対する株主が株式買取請求を行ったことにより、当該株式会社が当該株主の保有する株式を買い取る場合において、当該株式会社から当該買取りに際して当該株主に交付される金銭の額は、当該買取りの日における分配可能額を超えてもよい。
会社法上、本肢のような規定は存在しない。したがって、株式会社が行う事業の全部の譲渡に反対する株主が株式買取請求を行ったことにより、当該株式会社が当該株主の保有する株式を買い取る場合において、当該株式会社から当該買取りに際して当該株主に交付される金銭の額は、当該買取りの日における分配可能額を超えてもよい。
(R6 予備 第23問 ア)
吸収分割及び事業譲渡のいずれの方法による場合であっても、乙社が、甲社に対して当該承継の対価として乙社の株式を交付するには、裁判所に対して検査役の選任の申立てをしなければならない。
吸収分割及び事業譲渡のいずれの方法による場合であっても、乙社が、甲社に対して当該承継の対価として乙社の株式を交付するには、裁判所に対して検査役の選任の申立てをしなければならない。
(正答)✕
(解説)
吸収分割及び事業譲渡を行う場合において、承継の対価として株式を交付するには、裁判所に対して検査役の選任の申立てをしなければならないとする規定は存在しない。
したがって、吸収分割及び事業譲渡のいずれの方法による場合であっても、乙社が、甲社に対して当該承継の対価として乙社の株式を交付するとき、裁判所に対して検査役の選任の申立てをする必要はない。
吸収分割及び事業譲渡を行う場合において、承継の対価として株式を交付するには、裁判所に対して検査役の選任の申立てをしなければならないとする規定は存在しない。
したがって、吸収分割及び事業譲渡のいずれの方法による場合であっても、乙社が、甲社に対して当該承継の対価として乙社の株式を交付するとき、裁判所に対して検査役の選任の申立てをする必要はない。
(R6 予備 第23問 エ)
甲社がその債務を乙社に免責的に承継させようとする場合に当該債務に係る債権者の個別の同意を得る必要があるのは、吸収分割の方法による場合のみである。
甲社がその債務を乙社に免責的に承継させようとする場合に当該債務に係る債権者の個別の同意を得る必要があるのは、吸収分割の方法による場合のみである。
(正答)✕
(解説)
吸収分割においては、個々の債権者の同意なくして、免責的に債務を吸収分割承継会社に承継させることができる(759条1項)。
他方で、事業譲渡における免責的な債務の承継は、免責的債務引受(民法472条3項)にあたるため、債権者の個別の同意が必要である。
したがって、甲社がその債務を乙社に免責的に承継させようとする場合に当該債務に係る債権者の個別の同意を得る必要があるのは、吸収分割の方法ではなく、事業承継の方法による場合である。
吸収分割においては、個々の債権者の同意なくして、免責的に債務を吸収分割承継会社に承継させることができる(759条1項)。
他方で、事業譲渡における免責的な債務の承継は、免責的債務引受(民法472条3項)にあたるため、債権者の個別の同意が必要である。
したがって、甲社がその債務を乙社に免責的に承継させようとする場合に当該債務に係る債権者の個別の同意を得る必要があるのは、吸収分割の方法ではなく、事業承継の方法による場合である。
総合メモ
第470条
条文
第470条(株式の価格の決定等)
① 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と事業譲渡等をする株式会社との間に協議が調ったときは、当該株式会社は、効力発生日から60日以内にその支払をしなければならない。
② 株式の価格の決定について、効力発生日から30日以内に協議が調わないときは、株主又は前項の株式会社は、その期間の満了の日後30日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
③ 前条第7項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から60日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。
④ 第1項の株式会社は、裁判所の決定した価格に対する同項の期間の満了の日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。
⑤ 第1項の株式会社は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該株式会社が公正な価格と認める額を支払うことができる。
⑥ 株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
⑦ 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
① 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と事業譲渡等をする株式会社との間に協議が調ったときは、当該株式会社は、効力発生日から60日以内にその支払をしなければならない。
② 株式の価格の決定について、効力発生日から30日以内に協議が調わないときは、株主又は前項の株式会社は、その期間の満了の日後30日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
③ 前条第7項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から60日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。
④ 第1項の株式会社は、裁判所の決定した価格に対する同項の期間の満了の日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。
⑤ 第1項の株式会社は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該株式会社が公正な価格と認める額を支払うことができる。
⑥ 株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
⑦ 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
過去問・解説
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