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清算 総則

第471条

条文
第471条(解散の事由)
 株式会社は、次に掲げる事由によって解散する。        
 一 定款で定めた存続期間の満了
 二 定款で定めた解散の事由の発生
 三 株主総会の決議
 四 合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
 五 破産手続開始の決定
 六 第824条第1項又は第833条第1項の規定による解散を命ずる裁判
過去問・解説
(H20 司法 第47問 2)
事業の全部の譲渡をしても、当該譲渡をした会社は、当然には消滅しない。

(正答)

(解説)
471条各号は、解散事由を掲げているものの、事業の全部の譲渡は掲げれていない。
したがって、事業の全部の譲渡をしても、当該譲渡をした会社は、解散せず、当然には消滅しない。

(H22 司法 第48問 1)
吸収分割株式会社は、その事業に関して有する権利義務の全部を吸収分割承継株式会社に承継させた場合には、吸収分割がその効力を生ずる日に解散したものとみなされる。

(正答)

(解説)
471条各号は、解散事由を掲げているものの、吸収分割株式会社によって事業に関して有する権利義務の全部を吸収分割承継株式会社に承継させた場合は掲げれていない。
したがって、吸収分割株式会社は、その事業に関して有する権利義務の全部を吸収分割承継株式会社に承継させた場合であっても、吸収分割がその効力を生ずる日に解散したものとみなされない。

(H24 共通 第47問 イ)
株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併の場合は、消滅会社はそれによって当然に解散するが、事業譲渡の場合には、譲渡会社はその事業の全部を譲渡してもそれによって当然には解散しない。

(正答)

(解説)
471条4号は、株式会社の解散事由の1つとして、「合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る)」を掲げている。
他方で、事業譲渡は掲げられていない。
したがって、株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併の場合は、消滅会社はそれによって当然に解散するが、事業譲渡の場合には、譲渡会社はその事業の全部を譲渡してもそれによって当然には解散しない。

(R4 予備 第23問 イ)
吸収合併の場合には、消滅会社はそれによって当然に解散し、事業の全部の譲渡の場合にも、譲渡会社はそれによって当然に解散する。

(正答)

(解説)
471条4号は、株式会社の解散事由の1つとして、「合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る)」を掲げている。
他方で、事業譲渡は掲げられていない。
したがって、株式会社を消滅会社とする吸収合併と株式会社を譲渡会社とする事業譲渡に関し、吸収合併の場合は、消滅会社はそれによって当然に解散するが、事業譲渡の場合には、譲渡会社はその事業の全部を譲渡しても、それによって当然には解散しない。
総合メモ

第472条

条文
第472条(休眠会社のみなし解散)
① 休眠会社(株式会社であって、当該株式会社に関する登記が最後にあった日から12年を経過したものをいう。以下この条において同じ。)は、法務大臣が休眠会社に対し2箇月以内に法務省令で定めるところによりその本店の所在地を管轄する登記所に事業を廃止していない旨の届出をすべき旨を官報に公告した場合において、その届出をしないときは、その2箇月の期間の満了の時に、解散したものとみなす。ただし、当該期間内に当該休眠会社に関する登記がされたときは、この限りでない。
② 登記所は、前項の規定による公告があったときは、休眠会社に対し、その旨の通知を発しなければならない。
過去問・解説
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総合メモ

第473条

条文
第473条(株式会社の継続)
 株式会社は、第471条第1号から第3号までに掲げる事由によって解散した場合(前条第1項の規定により解散したものとみなされた場合を含む。)には、次章の規定による清算が結了するまで(同項の規定により解散したものとみなされた場合にあっては、解散したものとみなされた後3年以内に限る。)、株主総会の決議によって、株式会社を継続することができる。
過去問・解説
(H23 司法 第47問 3)
その会社は、清算が結了するまで、株主総会の特別決議によって、株式会社を継続することができる。

(正答)

(解説)
473条は、「株式会社は、第471条第1号から第3号までに掲げる事由によって解散した場合…には、…清算が結了するまで…株主総会の決議によって、株式会社を継続することができる。」と規定している。
そして、ここでいう株主総会とは、特別決議を指す(309条2項11号)。
したがって、その会社は、清算が結了するまで、株主総会の特別決議によって、株式会社を継続することができる。
総合メモ

第474条

条文
第474条(解散した株式会社の合併等の制限)
 株式会社が解散した場合には、当該株式会社は、次に掲げる行為をすることができない。        
 一 合併(合併により当該株式会社が存続する場合に限る。)
 二 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
過去問・解説
(H24 司法 第47問 イ)
吸収合併の場合には、消滅会社はそれによって当然に解散するが、事業譲渡の場合には、譲渡会社はその事業の全部を譲渡してもそれによって当然には解散しない。

(正答)

(解説)
471条4号は、株式会社の解散事由の1つとして、「合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る)」を掲げている。
他方で、事業譲渡は掲げられていない。
したがって、吸収合併の場合には、消滅会社はそれによって当然に解散するが、事業譲渡の場合には、譲渡会社はその事業の全部を譲渡してもそれによって当然には解散しない。

(R2 予備 第25問 ア)
解散したことにより清算をする株式会社は、当該株式会社を存続会社とする吸収合併をすることができない。

(正答)

(解説)
474条1号は、株式会社が解散した場合にすることができない行為の1つとして、「合併(合併により当該株式会社が存続する場合に限る。)」を掲げている。
したがって、解散したことにより清算をする株式会社は、当該株式会社を存続会社とする吸収合併をすることができない。
総合メモ

第475条

条文
第475条(清算の開始原因)
 株式会社は、次に掲げる場合には、この章の定めるところにより、清算をしなければならない。        
 一 解散した場合(第471条第4号に掲げる事由によって解散した場合及び破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)
 二 設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
 三 株式移転の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
過去問・解説
(H20 司法 第37問 エ)
設立を無効とする判決が確定しても、判決の効力には遡及効はなく、当該会社について清算手続が開始されることになる。

(正答)

(解説)
設立無効の判決が確定したときは、当該判決の効果は将来に向かってのみ生じる(839条)ため、判決の効力に遡及効はない。
そして、475条2号は、当該会社が清算手続を開始する必要がある場合の1つとして、「設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合」を掲げている。
したがって、設立を無効とする判決が確定しても、判決の効力には遡及効はなく、当該会社について清算手続が開始されることになる。
総合メモ

第476条

条文
第476条(清算株式会社の能力)
 前条の規定により清算をする株式会社(以下「清算株式会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
過去問・解説
(H26 司法 第51問 ア)
設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、会社は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまでは存続するものとみなされる。

(正答)

(解説)
設立無効の判決が確定したときは、当該会社は清算を開始する(475条2号)。
そして、476条は、「清算をする株式会社…は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。」と規定している。
したがって、設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、会社は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまでは存続するものとみなされる。

(R4 予備 第26問 オ)
株式会社は、株主総会の決議によって解散した時に消滅する。

(正答)

(解説)
株式会社は、株主総会の決議によって解散したとき、清算を開始する(475条1号)。
そして、476条は、「清算をする株式会社…は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。」と規定している。
したがって、株式会社は、株主総会決議による解散によっては消滅しない。
総合メモ

第477条

条文
第477条(株主総会以外の機関の設置)
① 清算株式会社には、1人又は2人以上の清算人を置かなければならない。
② 清算株式会社は、定款の定めによって、清算人会、監査役又は監査役会を置くことができる。
③ 監査役会を置く旨の定款の定めがある清算株式会社は、清算人会を置かなければならない。
④ 第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において公開会社又は大会社であった清算株式会社は、監査役を置かなければならない。
⑤ 第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社であった清算株式会社であって、前項の規定の適用があるものにおいては、監査等委員である取締役が監査役となる。
⑥ 第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において指名委員会等設置会社であった清算株式会社であって、第4項の規定の適用があるものにおいては、監査委員が監査役となる。
⑦ 第4章第2節の規定は、清算株式会社については、適用しない。
過去問・解説
(H23 司法 第47問 1)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、その会社が取締役会設置会社であった場合、清算人会を置かなければならない。

(正答)

(解説)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、清算が開始する(475条1号)。
そして、477条2項は、「清算株式会社は、定款の定めによって、清算人会…を置くことができる。」と規定している。
したがって、取締役会設置会社が株主総会決議によって解散した場合、当該株式会社は定款の定めにより清算人会を置くことができるものの、義務付けられていない。

(H23 司法 第47問 5)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、その会社が会社法上の公開会社である指名委員会等設置会社であった場合、監査委員が監査役となる。

(正答)

(解説)
477条6項は、清算を開始した会社が指名委員会等設置会社であった場合について、「監査委員が監査役となる。」と規定している。
総合メモ

第478条

条文
第478条(清算人の就任)
① 次に掲げる者は、清算株式会社の清算人となる。        
 一 取締役(次号又は第3号に掲げる者がある場合を除く。)
 二 定款で定める者
 三 株主総会の決議によって選任された者
② 前項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。        
③ 前2項の規定にかかわらず、第471条第6号に掲げる事由によって解散した清算株式会社については、裁判所は、利害関係人若しくは法務大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。        
④ 第1項及び第2項の規定にかかわらず、第475条第2号又は第3号に掲げる場合に該当することとなった清算株式会社については、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。        
⑤ 第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社であった清算株式会社における第1項第1号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査等委員である取締役以外の取締役」とする。        
⑥ 第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において指名委員会等設置会社であった清算株式会社における第1項第1号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査委員以外の取締役」とする。        
⑦ 第335条第3項の規定にかかわらず、第475条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社であった清算株式会社である監査役会設置会社においては、監査役は、3人以上で、そのうち半数以上は、次に掲げる要件のいずれにも該当するものでなければならない。        
 一 その就任の前10年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員。次号において同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
 二 その就任の前10年内のいずれかの時において当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の社外取締役又は監査役であったことがある者にあっては、当該社外取締役又は監査役への就任の前10年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
 三 第②条第16号ハからホまでに掲げる要件
⑧ 第330条、第331条第1項及び第331条の2の規定は清算人について、第331条第5項の規定は清算人会設置会社(清算人会を置く清算株式会社又はこの法律の規定により清算人会を置かなければならない清算株式会社をいう。以下同じ。)について、それぞれ準用する。この場合において、同項中「取締役は」とあるのは、「清算人は」と読み替えるものとする。        
過去問・解説
(R4 予備 第26問 ア)
清算株式会社の清算人については、定款で定める者及び株主総会の決議によって選任された者がいない場合には、当該会社に取締役がいるときであっても、利害関係人の申立てにより、裁判所が選任する。

(正答)

(解説)
478条1項各号は、清算人となる者として、「取締役」、「定款で定める者」及び「株主総会の決議によって選任された者」を掲げている。そして、同条2項は、「前項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。」と規定している。
したがって、清算人が利害関係人の申し立てにより、裁判所が選任するのは、定款で定める者及び株主総会の決議によって選任された者のみならず、取締役もいないときに限られる。
総合メモ

第479条

条文
第479条(清算人の解任)
① 清算人(前条第2項から第4項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)は、いつでも、株主総会の決議によって解任することができる。                
② 重要な事由があるときは、裁判所は、次に掲げる株主の申立てにより、清算人を解任することができる。                
 一 総株主(次に掲げる株主を除く。)の議決権の100分の3(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を6箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)        
  イ 清算人を解任する旨の議案について議決権を行使することができない株主
  ロ 当該申立てに係る清算人である株主
 二 発行済株式(次に掲げる株主の有する株式を除く。)の100分の3(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を6箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)        
  イ 当該清算株式会社である株主
  ロ 当該申立てに係る清算人である株主
③ 公開会社でない清算株式会社における前項各号の規定の適用については、これらの規定中「6箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。                
④ 第346条第1項から第3項までの規定は、清算人について準用する。                
過去問・解説
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第480条

条文
第480条(監査役の退任)
① 清算株式会社の監査役は、当該清算株式会社が次に掲げる定款の変更をした場合には、当該定款の変更の効力が生じた時に退任する。        
 一 監査役を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更
 二 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更
② 第336条の規定は、清算株式会社の監査役については、適用しない。        
過去問・解説
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第481条

条文
第481条(清算人の職務)
 清算人は、次に掲げる職務を行う。        
 一 現務の結了
 二 債権の取立て及び債務の弁済
 三 残余財産の分配
過去問・解説
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第482条

条文
第482条(業務の執行)
① 清算人は、清算株式会社(清算人会設置会社を除く。以下この条において同じ。)の業務を執行する。        
② 清算人が2人以上ある場合には、清算株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもって決定する。        
③ 前項の場合には、清算人は、次に掲げる事項についての決定を各清算人に委任することができない。        
 一 支配人の選任及び解任
 二 支店の設置、移転及び廃止
 三 第298条第1項各号(第325条において準用する場合を含む。)に掲げる事項
 四 清算人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他清算株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
④ 第353条から第357条(第3項を除く。)まで、第360条並びに第361条第1項及び第4項の規定は、清算人(同条の規定については、第478条第2項から第4項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)について準用する。この場合において、第353条中「第349条第4項」とあるのは「第483条第6項において準用する第349条第4項」と、第354条中「代表取締役」とあるのは「代表清算人(第483条第1項に規定する代表清算人をいう。)」と、第360条第3項中「監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社」とあるのは「監査役設置会社」と読み替えるものとする。        
過去問・解説
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第483条

条文
第483条(清算株式会社の代表)
① 清算人は、清算株式会社を代表する。ただし、他に代表清算人(清算株式会社を代表する清算人をいう。以下同じ。)その他清算株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
② 前項本文の清算人が2人以上ある場合には、清算人は、各自、清算株式会社を代表する。
③ 清算株式会社(清算人会設置会社を除く。)は、定款、定款の定めに基づく清算人(第478条第2項から第4項までの規定により裁判所が選任したものを除く。以下この項において同じ。)の互選又は株主総会の決議によって、清算人の中から代表清算人を定めることができる。
④ 第478条第1項第1号の規定により取締役が清算人となる場合において、代表取締役を定めていたときは、当該代表取締役が代表清算人となる。
⑤ 裁判所は、第478条第2項から第4項までの規定により清算人を選任する場合には、その清算人の中から代表清算人を定めることができる。
⑥ 第349条第4項及び第5項並びに第351条の規定は代表清算人について、第352条の規定は民事保全法第56条に規定する仮処分命令により選任された清算人又は代表清算人の職務を代行する者について、それぞれ準用する。
過去問・解説
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第484条

条文
第484条(清算株式会社についての破産手続の開始)
① 清算株式会社の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになったときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。
② 清算人は、清算株式会社が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
③ 前項に規定する場合において、清算株式会社が既に債権者に支払い、又は株主に分配したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
過去問・解説
(R4 予備 第26問 イ)
清算人は、清算株式会社の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになったときは、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。

(正答)

(解説)
484条1項は、「清算株式会社の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになったときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。」と規定している。
総合メモ

第485条

条文
第485条(裁判所の選任する清算人の報酬)
 裁判所は、第478条第2項から第4項までの規定により清算人を選任した場合には、清算株式会社が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。
過去問・解説
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第486条

条文
第486条(清算人の清算株式会社に対する損害賠償責任)
① 清算人は、その任務を怠ったときは、清算株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。        
② 清算人が第482条第4項において準用する第356条第1項の規定に違反して同項第1号の取引をしたときは、当該取引により清算人又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。        
③ 第482条第4項において準用する第356条第1項第2号又は第3号の取引によって清算株式会社に損害が生じたときは、次に掲げる清算人は、その任務を怠ったものと推定する。        
 一 第482条第4項において準用する第356条第1項の清算人
 二 清算株式会社が当該取引をすることを決定した清算人
 三 当該取引に関する清算人会の承認の決議に賛成した清算人
④ 第424条及び第428条第1項の規定は、清算人の第1項の責任について準用する。この場合において、同条第1項中「第356条第1項第2号(第419条第2項において準用する場合を含む。)」とあるのは、「第482条第4項において準用する第356条第1項第2号」と読み替えるものとする。        
過去問・解説
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第487条

条文
第487条(清算人の第三者に対する損害賠償責任)
① 清算人がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該清算人は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。        
② 清算人が、次に掲げる行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、当該清算人が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。        
 一 株式、新株予約権、社債若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該清算株式会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録
 二 第492条第1項に規定する財産目録等並びに第494条第1項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
 三 虚偽の登記
 四 虚偽の公告
過去問・解説
(H22 司法 第40問 5)
清算株式会社も、募集株式、募集新株予約権又は募集社債の発行をすることができる。

(正答)

(解説)
487条2項1号は、清算人が責任を負いうる行為の1つとして、「株式、新株予約権、社債…を引き受ける者を募集する際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知」を掲げており、清算株式会社が、募集株式、募集新株予約権又は募集社債の発行をすることができることを前提としている。
したがって、清算株式会社も、募集株式、募集新株予約権又は募集社債の発行をすることができる。
総合メモ

第488条

条文
第488条(清算人及び監査役の連帯責任)
① 清算人又は監査役が清算株式会社又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の清算人又は監査役も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
② 前項の場合には、第430条の規定は、適用しない。
過去問・解説
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第489条

条文
第489条(清算人会の権限等)
① 清算人会は、すべての清算人で組織する。        
② 清算人会は、次に掲げる職務を行う。        
 一 清算人会設置会社の業務執行の決定
 二 清算人の職務の執行の監督
 三 代表清算人の選定及び解職
③ 清算人会は、清算人の中から代表清算人を選定しなければならない。ただし、他に代表清算人があるときは、この限りでない。        
④ 清算人会は、その選定した代表清算人及び第483条第4項の規定により代表清算人となった者を解職することができる。        
⑤ 第483条第5項の規定により裁判所が代表清算人を定めたときは、清算人会は、代表清算人を選定し、又は解職することができない。        
⑥ 清算人会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を清算人に委任することができない。        
 一 重要な財産の処分及び譲受け
 二 多額の借財
 三 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
 四 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
 五 第676条第1号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
 六 清算人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他清算株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
⑦ 次に掲げる清算人は、清算人会設置会社の業務を執行する。        
 一 代表清算人
 二 代表清算人以外の清算人であって、清算人会の決議によって清算人会設置会社の業務を執行する清算人として選定されたもの
⑧ 第363条第2項、第364条及び第365条の規定は、清算人会設置会社について準用する。この場合において、第363条第2項中「前項各号」とあるのは「第489条第7項各号」と、「取締役は」とあるのは「清算人は」と、「取締役会」とあるのは「清算人会」と、第364条中「第353条」とあるのは「第482条第4項において準用する第353条」と、「取締役会は」とあるのは「清算人会は」と、第365条第1項中「第356条」とあるのは「第482条第4項において準用する第356条」と、「「取締役会」とあるのは「「清算人会」と、同条第2項中「第356条第1項各号」とあるのは「第482条第4項において準用する第356条第1項各号」と、「取締役は」とあるのは「清算人は」と、「取締役会に」とあるのは「清算人会に」と読み替えるものとする。        
過去問・解説
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第490条

条文
第490条(清算人会の運営)
① 清算人会は、各清算人が招集する。ただし、清算人会を招集する清算人を定款又は清算人会で定めたときは、その清算人が招集する。
② 前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた清算人(以下この項において「招集権者」という。)以外の清算人は、招集権者に対し、清算人会の目的である事項を示して、清算人会の招集を請求することができる。
③ 前項の規定による請求があった日から5日以内に、その請求があった日から2週間以内の日を清算人会の日とする清算人会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした清算人は、清算人会を招集することができる。
④ 第367条及び第368条の規定は、清算人会設置会社における清算人会の招集について準用する。この場合において、第367条第1項中「監査役設置会社、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社」とあるのは「監査役設置会社」と、「取締役が」とあるのは「清算人が」と、同条第2項中「取締役(前条第1項ただし書に規定する場合にあっては、招集権者)」とあるのは「清算人(第490条第1項ただし書に規定する場合にあっては、同条第2項に規定する招集権者)」と、同条第3項及び第4項中「前条第3項」とあるのは「第490条第3項」と、第368条第1項中「各取締役」とあるのは「各清算人」と、同条第2項中「取締役(」とあるのは「清算人(」と、「取締役及び」とあるのは「清算人及び」と読み替えるものとする。
⑤ 第369条から第371条までの規定は、清算人会設置会社における清算人会の決議について準用する。この場合において、第369条第1項中「取締役の」とあるのは「清算人の」と、同条第2項中「取締役」とあるのは「清算人」と、同条第3項中「取締役及び」とあるのは「清算人及び」と、同条第5項中「取締役であって」とあるのは「清算人であって」と、第370条中「取締役が」とあるのは「清算人が」と、「取締役(」とあるのは「清算人(」と、第371条第3項中「監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社」とあるのは「監査役設置会社」と、同条第4項中「役員又は執行役」とあるのは「清算人又は監査役」と読み替えるものとする。
⑥ 第372条第1項及び第2項の規定は、清算人会設置会社における清算人会への報告について準用する。この場合において、同条第1項中「取締役、会計参与、監査役又は会計監査人」とあるのは「清算人又は監査役」と、「取締役(」とあるのは「清算人(」と、「取締役及び」とあるのは「清算人及び」と、同条第2項中「第363条第2項」とあるのは「第489条第8項において準用する第363条第2項」と読み替えるものとする。
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第491条

条文
第491条(取締役等に関する規定の適用)
 清算株式会社については、第2章(第155条を除く。)、第3章、第4章第1節、第335条第2項、第343条第1項及び第2項、第345条第4項において準用する同条第3項、第359条、同章第7節及び第8節並びに第7章の規定中取締役、代表取締役、取締役会又は取締役会設置会社に関する規定は、それぞれ清算人、代表清算人、清算人会又は清算人会設置会社に関する規定として清算人、代表清算人、清算人会又は清算人会設置会社に適用があるものとする。
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第492条

条文
第492条(財産目録等の作成等)
① 清算人(清算人会設置会社にあっては、第489条第7項各号に掲げる清算人)は、その就任後遅滞なく、清算株式会社の財産の現況を調査し、法務省令で定めるところにより、第475条各号に掲げる場合に該当することとなった日における財産目録及び貸借対照表(以下この条及び次条において「財産目録等」という。)を作成しなければならない。
② 清算人会設置会社においては、財産目録等は、清算人会の承認を受けなければならない。
③ 清算人は、財産目録等(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
④ 清算株式会社は、財産目録等を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。
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第493条

条文
第493条(財産目録等の提出命令)
 裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、財産目録等の全部又は一部の提出を命ずることができる。
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第494条

条文
第494条(貸借対照表等の作成及び保存)
① 清算株式会社は、法務省令で定めるところにより、各清算事務年度(第475条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日又はその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各1年の期間をいう。)に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
② 前項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。
③ 清算株式会社は、第1項の貸借対照表を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該貸借対照表及びその附属明細書を保存しなければならない。
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第495条

条文
第495条(貸借対照表等の監査等)
① 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)においては、前条第1項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、法務省令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
② 清算人会設置会社においては、前条第1項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の監査を受けたもの)は、清算人会の承認を受けなければならない。
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第496条

条文
第496条(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)
① 清算株式会社は、第494条第1項に規定する各清算事務年度に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前条第1項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。以下この条において「貸借対照表等」という。)を、定時株主総会の日の1週間前の日(第319条第1項の場合にあっては、同項の提案があった日)からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、その本店に備え置かなければならない。        
②        株主及び債権者は、清算株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。        
 一 貸借対照表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
 二 前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
 三 貸借対照表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
 四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって清算株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
③ 清算株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該清算株式会社の貸借対照表等について前項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。        
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第497条

条文
第497条(貸借対照表等の定時株主総会への提出等)
① 次の各号に掲げる清算株式会社においては、清算人は、当該各号に定める貸借対照表及び事務報告を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。        
 一 第495条第1項に規定する監査役設置会社(清算人会設置会社を除く。) 同項の監査を受けた貸借対照表及び事務報告
 二 清算人会設置会社 第495条第2項の承認を受けた貸借対照表及び事務報告
 三 前2号に掲げるもの以外の清算株式会社 第494条第1項の貸借対照表及び事務報告
② 前項の規定により提出され、又は提供された貸借対照表は、定時株主総会の承認を受けなければならない。        
③ 清算人は、第1項の規定により提出され、又は提供された事務報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。        
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第498条

条文
第498条(貸借対照表等の提出命令)
 裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、第494条第1項の貸借対照表及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。
過去問・解説
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第499条

条文
第499条(債権者に対する公告等)
① 清算株式会社は、第475条各号に掲げる場合に該当することとなった後、遅滞なく、当該清算株式会社の債権者に対し、一定の期間内にその債権を申し出るべき旨を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、当該期間は、2箇月を下ることができない。
② 前項の規定による公告には、当該債権者が当該期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を付記しなければならない。
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第500条

条文
第500条(債務の弁済の制限)
① 清算株式会社は、前条第1項の期間内は、債務の弁済をすることができない。この場合において、清算株式会社は、その債務の不履行によって生じた責任を免れることができない。
② 前項の規定にかかわらず、清算株式会社は、前条第1項の期間内であっても、裁判所の許可を得て、少額の債権、清算株式会社の財産につき存する担保権によって担保される債権その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない債権に係る債務について、その弁済をすることができる。この場合において、当該許可の申立ては、清算人が2人以上あるときは、その全員の同意によってしなければならない。
過去問・解説
(H23 司法 第47問 2)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、その会社は、解散した後、速やかに、債務の弁済をしなければならない。

(正答)

(解説)
500条1項前段は、「清算株式会社は、前条第1項の期間内は、債務の弁済をすることができない。」と規定しており、499条1項前段は、債権者に対する公告等について規定している。」
したがって、株式会社が株主総会の決議によって解散した場合であっても、その会社は、解散した後、債権者に対する公告等の期間においては、債務の弁済をすることができない。
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第501条

条文
第501条(条件付債権等に係る債務の弁済)
① 清算株式会社は、条件付債権、存続期間が不確定な債権その他その額が不確定な債権に係る債務を弁済することができる。この場合においては、これらの債権を評価させるため、裁判所に対し、鑑定人の選任の申立てをしなければならない。
② 前項の場合には、清算株式会社は、同項の鑑定人の評価に従い同項の債権に係る債務を弁済しなければならない。
③ 第1項の鑑定人の選任の手続に関する費用は、清算株式会社の負担とする。当該鑑定人による鑑定のための呼出し及び質問に関する費用についても、同様とする。
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第502条

条文
第502条(債務の弁済前における残余財産の分配の制限)
 清算株式会社は、当該清算株式会社の債務を弁済した後でなければ、その財産を株主に分配することができない。ただし、その存否又は額について争いのある債権に係る債務についてその弁済をするために必要と認められる財産を留保した場合は、この限りでない。
過去問・解説
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第503条

条文
第503条(清算からの除斥)
① 清算株式会社の債権者(知れている債権者を除く。)であって第499条第1項の期間内にその債権の申出をしなかったものは、清算から除斥される。
② 前項の規定により清算から除斥された債権者は、分配がされていない残余財産に対してのみ、弁済を請求することができる。
③ 清算株式会社の残余財産を株主の1部に分配した場合には、当該株主の受けた分配と同一の割合の分配を当該株主以外の株主に対してするために必要な財産は、前項の残余財産から控除する。
過去問・解説
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第504条

条文
第504条(残余財産の分配に関する事項の決定)
① 清算株式会社は、残余財産の分配をしようとするときは、清算人の決定(清算人会設置会社にあっては、清算人会の決議)によって、次に掲げる事項を定めなければならない。        
 一 残余財産の種類
 二 株主に対する残余財産の割当てに関する事項
② 前項に規定する場合において、残余財産の分配について内容の異なる2以上の種類の株式を発行しているときは、清算株式会社は、当該種類の株式の内容に応じ、同項第2号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。        
 一 ある種類の株式の株主に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
 二 前号に掲げる事項のほか、残余財産の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
③ 第1項第2号に掲げる事項についての定めは、株主(当該清算株式会社及び前項第1号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第2号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて残余財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。        
過去問・解説
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第505条

条文
第505条(残余財産が金銭以外の財産である場合)
① 株主は、残余財産が金銭以外の財産であるときは、金銭分配請求権(当該残余財産に代えて金銭を交付することを清算株式会社に対して請求する権利をいう。以下この条において同じ。)を有する。この場合において、清算株式会社は、清算人の決定(清算人会設置会社にあっては、清算人会の決議)によって、次に掲げる事項を定めなければならない。        
 一 金銭分配請求権を行使することができる期間
 二 一定の数未満の数の株式を有する株主に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨及びその数
② 前項に規定する場合には、清算株式会社は、同項第1号の期間の末日の20日前までに、株主に対し、同号に掲げる事項を通知しなければならない。        
③ 清算株式会社は、金銭分配請求権を行使した株主に対し、当該株主が割当てを受けた残余財産に代えて、当該残余財産の価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合においては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額をもって当該残余財産の価額とする。        
 一 当該残余財産が市場価格のある財産である場合 当該残余財産の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
 二 前号に掲げる場合以外の場合 清算株式会社の申立てにより裁判所が定める額
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第506条

条文
第506条(基準株式数を定めた場合の処理)
 前条第1項第2号の数(以下この条において「基準株式数」という。)を定めた場合には、清算株式会社は、基準株式数に満たない数の株式(以下この条において「基準未満株式」という。)を有する株主に対し、前条第3項後段の規定の例により基準株式数の株式を有する株主が割当てを受けた残余財産の価額として定めた額に当該基準未満株式の数の基準株式数に対する割合を乗じて得た額に相当する金銭を支払わなければならない。
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第507条

条文
第507条(清算事務の終了等)
① 清算株式会社は、清算事務が終了したときは、遅滞なく、法務省令で定めるところにより、決算報告を作成しなければならない。
② 清算人会設置会社においては、決算報告は、清算人会の承認を受けなければならない。
③ 清算人は、決算報告(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
④ 前項の承認があったときは、任務を怠ったことによる清算人の損害賠償の責任は、免除されたものとみなす。ただし、清算人の職務の執行に関し不正の行為があったときは、この限りでない。
過去問・解説
(H23 司法 第47問 4)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、その会社の法人格は、清算が結了しても、その会社が清算結了の登記をするまでは、消滅しない。

(正答)

(解説)
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合(471条3号)、清算手続が開始される(475条1号)。そして、清算手続の決了により、会社の法人格は消滅する(473条)。
この場合、清算結了の登記を要するが(929条1号)、これは清算結了による会社の法人格の消滅の効力発生要件ではないと解されている。
株式会社が株主総会の決議によって解散した場合、その会社の法人格は、清算が結了したときは、その会社が清算結了の登記せずとも、消滅する。

(R4 予備 第26問 ウ)
清算人は、清算人会の承認を受けた決算報告を株主総会に提出してその承認を受けた場合には、その職務の執行に関し不正の行為があったときを除き、任務を怠ったことによる損害賠償の責任を免除されたものとみなされる。

(正答)

(解説)
507条4項は、清算に関する決算報告について、「承認があったときは、任務を怠ったことによる清算人の損害賠償の責任は、免除されたものとみなす。ただし、清算人の職務の執行に関し不正の行為があったときは、この限りでない。」と規定している。
したがって、清算人は、清算人会の承認を受けた決算報告を株主総会に提出してその承認を受けた場合には、その職務の執行に関し不正の行為があったときを除き、任務を怠ったことによる損害賠償の責任を免除されたものとみなされる。
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第508条

条文
第508条(帳簿資料の保存)
① 清算人(清算人会設置会社にあっては、第489条第7項各号に掲げる清算人)は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から10年間、清算株式会社の帳簿並びにその事業及び清算に関する重要な資料(以下この条において「帳簿資料」という。)を保存しなければならない。
② 裁判所は、利害関係人の申立てにより、前項の清算人に代わって帳簿資料を保存する者を選任することができる。この場合においては、同項の規定は、適用しない。
③ 前項の規定により選任された者は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から10年間、帳簿資料を保存しなければならない。
④ 第2項の規定による選任の手続に関する費用は、清算株式会社の負担とする。
過去問・解説
(R4 予備 第26問 エ)
代表清算人は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から10年間、当該会社の帳簿を保存しなければならない。

(正答)

(解説)
508条1項は、「清算人(清算人会設置会社にあっては、489条7項各号に掲げる清算人)は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から10年間、清算株式会社の帳簿…を保存しなければならない。」と規定している。そして、489条7項1号は、「代表清算人」を掲げている。
したがって、代表清算人は、清算株式会社の本店の所在地における清算結了の登記の時から10年間、当該会社の帳簿を保存しなければならない。
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第509条

条文
第509条(適用除外等)
① 次に掲げる規定は、清算株式会社については、適用しない。        
 一 第155条
 二 第5章第2節第2款(第435条第4項、第440条第3項、第442条及び第443条を除く。)及び第3款並びに第3節から第5節まで
 三 第5編第4章及び第4章の2並びに同編第5章中株式交換、株式移転及び株式交付の手続に係る部分
② 第2章第4節の2の規定は、対象会社が清算株式会社である場合には、適用しない。        
③ 清算株式会社は、無償で取得する場合その他法務省令で定める場合に限り、当該清算株式会社の株式を取得することができる。        
過去問・解説
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