(R8 司法 第12問 ウ)
最高裁判所の判決(最高裁判所昭和23年6月1日第三小法廷判決、民集2巻7号125頁)は、憲法は自由な投票を確保するために、秘密選挙の原則を保障しており、選挙権のない者が投票行為をしたのかどうか及び何人に対して投票したかを証拠調べによって明らかにすることは、当選の効力を定める手続においても許されないとしている。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭23.6.1)は、地方自治法37条による衆議院議員選挙法39条の準用及び地方自治法73条による衆議院議員選挙法116条2項の準用について言及した上で、「これらの規定の立法の趣旨は、正当な選挙人が他からなんらの掣肘を受けずに自由な意思で投票することができ、したがって選挙が公正に行われることを保障したものであること勿論であるが、これをもって選挙権のない者が投票した場合を除外して規定したものと言うことはできない。けだし、議員の当選の効力を定めるに当たって、何人が何人に対して投票したかを公表することは選挙権の有無にかかわらず選挙投票の全般に亘ってその秘密を確保しようとする無記名投票制度の精神に反するからである。」とした上で、「選挙権のない者が何人に対して投票したかを証拠調べによって明らかにすることは法律の許さないところ」としている。しかし、同判例は、選挙権のない者が投票行為をしたかどうかまで証拠調べによって明らかにすることが許されないとはしていない。
したがって、「選挙権のない者が投票行為をしたのかどうか…を証拠調べによって明らかにすることは、当選の効力を定める手続においても許されない」としている点において、本肢は誤っている。