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手形法・小切手法 人的抗弁の存在につき手形所持人の前者が善意であつた場合の手形法17条但書の適用の有無 最三小判昭和37年5月1日 - 解答モード

概要
手形債務者の相手方に対する人的抗弁につき善意の第三者に当該約束手形が裏書譲渡された場合、さらに裏書譲渡を受けた者が当該人的抗弁について悪意であったとしても、手形債務者は手形金請求を拒むことができない。
判例
事案:手形債務者の相手方に対する人的抗弁につき善意の第三者に当該約束手形が裏書譲渡されたのち、さらに裏書譲渡を受けた者が当該人的抗弁について悪意であった場合に、手形債務者が手形金請求を拒むことができるかが問題となった。

判旨:「商法38条3項…は、支配人の代理権に加えた制限は第三者が悪意である限り如何なる場合にもこれを対抗しうる旨を定めたものではなく、本件のように適法に被控訴会社に対する手形上の権利を取得した株式会社小田栄吉商店より右手形上の権利を承継した控訴人は、商法38条3項の適用によって被控訴会社に対する手形上の権利を取得したものではないから、右承継に際し、たとい堀江文雄の代理権の制限につき悪意であっても、これをもって控訴人に対抗しえないことはいうまでもない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0%

(R5 予備 第30問 オ)
Bが、AのBに対する人的抗弁につき善意のCに対して当該約束手形を裏書譲渡し、Cが、当該人的抗弁につき悪意のDに対して当該約束手形を裏書譲渡した場合には、Aは、Dからの当該約束手形に係る手形金請求を拒むことができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭37.5.1)は、「商法38条3項…は、支配人の代理権に加えた制限は第三者が悪意である限り如何なる場合にもこれを対抗しうる旨を定めたものではなく、本件のように適法に被控訴会社に対する手形上の権利を取得した株式会社小田栄吉商店より右手形上の権利を承継した控訴人は、商法38条3項の適用によって被控訴会社に対する手形上の権利を取得したものではないから、右承継に際し、たとい堀江文雄の代理権の制限につき悪意であっても、これをもって控訴人に対抗しえないことはいうまでもない。」として、手形債務者の相手方に対する人的抗弁につき善意の第三者に当該約束手形が裏書譲渡された場合、さらに裏書譲渡を受けた者が当該人的抗弁について悪意であったとしても、手形債務者は手形金請求を拒むことができないことを示している。
したがって、本肢のような場合、Aは、悪意であるDからの約束手形に係る手形金請求を拒むことができない。

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