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商法総則・商行為法 手形行為につき自己の氏名商号をの使用を許可した者の商法23条(現行商法14条)に基づく責任 最判昭和43年6月6日

概要
銀行との当座預金取引および手形行為について自己の氏名商号の使用を許諾したにすぎない者は、右許諾を受けた者が許諾者名義で引き受けた為替手形につき、商法第23条(現:商法14条)による責任を負わない。
判例
事案:手形行為において自己の商号を使用することを許諾した者が、商法23条(現:商法14条)の責任を負うかが問題となった。

判旨:「商法23条(現:商法14条)にいう営業とは、事業を営むことをいい、単に手形行為をすることはこれに含まれないと解すべきところ、前記確定事実によれば、前記許諾は訴外会社の営業である繊維製品販売業についてなされたものでないことが明らかであるのみならず、同条は、他人の氏名商号等を用いて営業をした者(営業主)が第三者との取引において債務を負担した場合において、その氏名、商号等の使用を許諾した者に対しても、営業主の右債務につき連帯責任を負担させることを定めたものと解されるところ、手形行為の本質にかんがみれば、ある者が氏名、商号等の使用を許諾した者の名義で手形上に記名押印しても、その者自身としての手形行為が成立する余地はなく、したがってその者は手形上の債務を負担することはなく、その名義人がその者と連帯して手形上の債務を負担することもありえないから、この点からみても、手形行為上自己の氏名商号等を使用することを許諾したにすぎない者については、同条は適用されないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H29 予備 第27問 2)
手形行為上自己の商号を使用することを許諾したにすぎない者であっても,自己の商号を使用して営業を行うことを他人に許諾したものということができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭43.6.6)は、「商法23条(現:商法14条)にいう営業とは、事業を営むことをいい、単に手形行為をすることはこれに含まれないと解すべき…。」とした上で、「同条は、他人の氏名商号等を用いて営業をした者(営業主)が第三者との取引において債務を負担した場合において、その氏名、商号等の使用を許諾した者に対しても、営業主の右債務につき連帯責任を負担させることを定めたものと解されるところ、…手形行為上自己の氏名商号等を使用することを許諾したにすぎない者については、同条は適用されないものと解するのが相当である。」としている。
したがって、手形行為上自己の商号を使用することを許諾したにすぎない者には、現行商法14条は適用されず、自己の商号を使用して営業を行うことを他人に許諾したものとはいえない。
総合メモ
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