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行政法 行政処分の無効確認訴訟における無効原因の主張方法 最三小判昭和34年9月22日

概要
行政処分の無効原因の主張としては、単に抽象的に処分に重大明白な瑕疵があると主張し、または処分の取消原因が当然に無効原因を構成すると主張するだけでは足りず、処分の要件の存在を肯定する処分庁の認定に重大明白な誤認があることを具体的事実に基づいて主張すべきである。
判例
事案:YがX所有の土地についてなした自作農創設特別措置法にもとづく買収並びに売り渡しの各処分について、Xが無効等確認訴訟を提起した事案において、行政処分の無効原因はどのように主張すべきかが問題となった。

判旨:「自作農創設特別措置法5条5号により買収除外の指定をすべきものをこの指定をしないで買収することは違法であり、従って取消事由とはなるが、それだけでは、当然に、重大・明白な瑕疵として無効原因となるわけではない。すなわち無効原因となる重大・明白な違法とは、処分要件の存在を肯定する処分庁の認定に重大・明白な誤認があると認められる場合を指すものと解すべきである。たとえば、農地でないものを農地として買収することは違法であり、取消事由となるが、それだけで、当然に、無効原因があるといい得るものではなく、無効原因があるというためには、農地と認定したことに重大・明白な誤認がある場合(たとえば、すでにその地上に堅固な建物の建っているような純然たる宅地を農地と誤認して買収し、その誤認が何人の目にも明白であるというような場合)でなければならない。従って、無効原因の主張としては、誤認が重大・明白であることを具体的事実(右の例でいえば地上に堅固な建物が建っているような純然たる宅地を農地と誤認して買収したということ)に基いて主張すべきであり、単に抽象的に処分に重大・明白な瑕疵があると主張したり、若しくは、処分の取消原因が当然に無効原因を構成するものと主張することだけでは足りないと解すべきである。」
過去問・解説
(H30 予備 第14問 イ)
農地買収計画の違法が重大かつ明白で当然無効ならしめるものと認められる場合には、権限ある機関による取消しを待たずに、その効力を有しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭34.9.22)は、「無効原因となる重大・明白な違法とは、処分要件の存在を肯定する処分庁の認定に重大・明白な誤認があると認められる場合を指すものと解すべきである。」として、取消しを待たずに無効となることを示している。

(R2 予備 第19問 エ)
処分が無効であることを主張する原告は、当該処分に重大かつ明白な瑕疵がある旨を抽象的に主張すれば足り、当該処分が有効であることを主張する被告が、当該処分が有効であることを基礎付ける具体的な事実を主張立証する必要がある。

(正答)

(解説)
判例(最判昭34.9.22)は、「無効原因の主張としては、誤認が重大・明白であることを具体的事実…に基いて主張すべきであり、単に抽象的に処分に重大・明白な瑕疵があると主張したり、若しくは、処分の取消原因が当然に無効原因を構成するものと主張することだけでは足りないと解すべきである。」としている。
したがって、処分が無効であることを主張する原告は、当該処分に重大かつ明白な瑕疵がある旨を抽象的に主張するのでは足りず、誤認が重大・明白であることを具体的事実に基づいて主張しなければならない。
総合メモ
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