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その他の抗告訴訟 - 解答モード

条文
第37条(不作為の違法確認の訴えの原告適格)
 不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。
過去問・解説
全体の正答率 : 75.0%

(H24 司法 第34問 イ)
建築基準法令に違反した建築物の敷地の隣地所有者は、当該建築物が倒壊する危険があるのに特定行政庁が違反是正措置としての処分をしないのは違法であるとして、不作為の違法確認の訴えを適法に提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条は、「不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。」と規定している。
そして、本肢における隣地所有者は、「申請をした者」に当たらない。
したがって、建築基準法令に違反した建築物の敷地の隣地所有者は、当該建築物が倒壊する危険があるのに特定行政庁が違反是正措置としての処分をしないのは違法であるとして、不作為の違法確認の訴えを適法に提起することはできない。


全体の正答率 : 100.0%

(R1 予備 第21問 イ)
行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないときは、原告が当該処分についての申請をしたか否かにかかわらず、適法に不作為の違法確認の訴えを提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条は、「不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。」と規定している。
したがって、適法に不作為の違法確認の訴えを提起するためには、当該処分について申請する必要がある。
よって、行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないときは、原告が当該処分についての申請をした場合に限って、適法に不作為の違法確認の訴えを提起することができる。


全体の正答率 : 100.0%

(R3 予備 第20問 ア)
不作為の違法確認訴訟は、当該不作為の違法確認を求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができ、法律上の利益の有無の判断については、取消訴訟の原告適格に関する行政事件訴訟法第9条第2項の規定が準用される。

(正答)

(解説)
行訴法37条は、不作為の違法確認訴訟の原告適格について、「処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。」と規定している。
もっとも、同訴訟の原告適格について、行訴法9条2項を準用するという規定は、存在しない。
したがって、不作為の違法確認訴訟は、当該不作為の違法確認を求めるにつき法律上の利益を有する者ではなく、処分又は裁決についての申請をした者が、提起することができる。

該当する過去問がありません

第37条の2

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条文
第37条の2(義務付けの訴えの要件等)
① 第3条第6項第1号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。 
② 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。 
③ 第1項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。 
④ 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第9条第2項の規定を準用する。 
⑤ 義務付けの訴えが第1項及び第3項に規定する要件に該当する場合において、その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする。 
過去問・解説
全体の正答率 : 75.0%

(H20 司法 第24問 ウ)
違法建築物に対する除却を命ずる権限の行使を求めて隣地所有者が義務付け訴訟を提起する場合、権限行使の不作為の違法確認訴訟を併合提起した上で、当該権限を行使しないことが裁量権の範囲を超え、又は濫用になることを主張しなければならない。

(参照条文)建築基準法
第9条 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。

(正答)

(解説)
行訴法3条6項1号は、非申請型義務付け訴訟について、「行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないときに限り、提起することができる。」と規定している。
そして、本肢における除去命令は、法令に基づく申請によるものではないため、同項2号が規定している申請型義務付け訴訟には当たらず、非申請型義務付け訴訟に当たる。
また、非申請型義務付け訴訟においては、不作為の違法確認訴訟の併合提起は訴訟要件とはなっていない。
加えて、同法37条の2第5項は、非申請型義務付け訴訟における本案勝訴要件として、「行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるとき」を掲げている。
したがって、違法建築物に対する除却を命ずる権限の行使を求めて隣地所有者が義務付け訴訟を提起する場合、権限行使の不作為の違法確認訴訟を併合提起する必要はないものの、当該権限を行使しないことが裁量権の範囲を超え、又は濫用になることを主張しなければならない。


全体の正答率 : 50.0%

(H25 共通 第22問 ウ)
建築基準法第6条第1項の定める建築確認及び同法第9条第1項の定める違反是正命令に関し、次の記述は正しいといえるか。

建築確認を受けて建築された建築物について、近隣住民は、建築確認の取消訴訟又は無効確認訴訟を併合提起しなくても、違反是正命令の義務付け訴訟を適法に提起することができる。

(参照条文)建築基準法
第6条 建築主は、(中略)建築物を建築しようとする場合(中略)においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。(以下略)
2~13 (略)
14 第1項の確認済証の交付を受けた後でなければ、同項の建築物の建築(中略)の工事は、することができない。
15 (略)
第9条 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主(中略)に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。
2~15 (略)
第99条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
 一 第6条第1項(中略)の規定に違反した者
 二~十三 (略)
2 (略)

(正答)

(解説)
行訴法3条6項1号は、非申請型義務付け訴訟について、「行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないときに限り、提起することができる。」と規定している。
そして、本肢における違反是正命令は、法令に基づく申請によるものではないため、同項2号が規定している申請型義務付け訴訟には当たらず、非申請型義務付け訴訟に当たる。
また、非申請型義務付け訴訟においては、不作為の違法確認訴訟の併合提起は訴訟要件とはなっていない。
したがって、建築確認を受けて建築された建築物について、近隣住民は、建築確認の取消訴訟又は無効確認訴訟を併合提起しなくても、違反是正命令の義務付け訴訟を適法に提起することができる。


全体の正答率 : 25.0%

(H27 予備 第20問 ア)
行政事件訴訟法第3条第6項第1号のいわゆる非申請型義務付け訴訟と同項第2号のいわゆる申請型義務付け訴訟はいずれも、それを提起するためには、少なくとも、処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがある必要がある。

(正答)

(解説)
行訴法37条の2第1項は、非申請型義務付け訴訟の訴訟要件について、「一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。」と規定している。
他方、申請型義務付け訴訟においては、このような規定は存在しない。
したがって、行政事件訴訟法第3条第6項第1号のいわゆる非申請型義務付け訴訟に限って、それを提起するためには、少なくとも、処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがある必要がある。


全体の正答率 : 75.0%

(H27 予備 第20問 イ)
非申請型義務付け訴訟を提起しようとする者は、少なくとも、行政庁が処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者である必要がある。

(正答)

(解説)
行訴法37条の2第3項は、非申請型義務付け訴訟について、「行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。」と規定している。


全体の正答率 : 25.0%

(H29 予備 第21問 ウ)
訴訟要件を充足して適法に提起された処分の義務付けの訴えに係る請求が認容されるためには、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められるか、又はその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となることが明らかであると認められることを要する。

(正答)

(解説)
行訴法37条の2第5項は、申請型義務付け訴訟の本案勝訴要件について、「その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする。」と規定している。
したがって、申請型義務付け訴訟が認められるためには、その処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となることについて、明らかである必要がある。


全体の正答率 : 100.0%

(R3 予備 第20問 ウ)
非申請型義務付け訴訟は、行政庁が第三者に対する規制権限の行使をしない場合に、その行使を求めて提起することが想定されているため、自己に対する処分の義務付けを求めて提起することはできない。

(正答)

(解説)
行訴法37条の2第3項は、非申請型義務付け訴訟について、「行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。」と規定しており、自己に対する処分の義務付けを求めることについて除外していない。
したがって、非申請型義務付け訴訟は、行政庁が第三者に対する規制権限の行使をしないときにその行使を求める場合に限らず、自己に対する処分の義務付けを求めて提起することもできる。

該当する過去問がありません

第37条の3

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条文
第37条の3(義務付けの訴えの要件等)
① 第3条第6項第2号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当するときに限り、提起することができる。 
 一 当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。 
 二 当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。 
② 前項の義務付けの訴えは、同項各号に規定する法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。 
③ 第1項の義務付けの訴えを提起するときは、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める訴えをその義務付けの訴えに併合して提起しなければならない。この場合において、当該各号に定める訴えに係る訴訟の管轄について他の法律に特別の定めがあるときは、当該義務付けの訴えに係る訴訟の管轄は、第38条第1項において準用する第12条の規定にかかわらず、その定めに従う。 
 一 第1項第1号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え 
 二 第1項第2号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え 
④ 前項の規定により併合して提起された義務付けの訴え及び同項各号に定める訴えに係る弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。 
⑤ 義務付けの訴えが第1項から第3項までに規定する要件に該当する場合において、同項各号に定める訴えに係る請求に理由があると認められ、かつ、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきであることがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決をすべき旨を命ずる判決をする。 
⑥ 第4項の規定にかかわらず、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、第3項各号に定める訴えについてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該訴えについてのみ終局判決をすることができる。この場合において、裁判所は、当該訴えについてのみ終局判決をしたときは、当事者の意見を聴いて、当該訴えに係る訴訟手続が完結するまでの間、義務付けの訴えに係る訴訟手続を中止することができる。 
⑦ 第1項の義務付けの訴えのうち、行政庁が一定の裁決をすべき旨を命ずることを求めるものは、処分についての審査請求がされた場合において、当該処分に係る処分の取消しの訴え又は無効等確認の訴えを提起することができないときに限り、提起することができる。
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H18 司法 第35問 エ)
行政庁に対して一定の処分を求める旨の法令に基づく申請を拒否された者が、同拒否処分の取消訴訟と当該一定の処分の義務付けの訴えを提起する場合には、両訴えを併合提起しなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第3項2号は、法令に基づく申請を棄却する旨の処分がされた場合において併合提起するべき訴訟として、「処分…に係る取消訴訟」を掲げている。
したがって、行政庁に対して一定の処分を求める旨の法令に基づく申請を拒否された者が、同拒否処分の取消訴訟と当該一定の処分の義務付けの訴えを提起する場合には、両訴えを併合提起しなければならない。


全体の正答率 : 66.6%

(H24 司法 第25問 ア)
社会保障給付の申請に対する処分について法令により行政裁量が認められる場合において、裁判所が一定の処分をすべき旨を命ずる判決をするためには、その処分をしないことが裁量権の範囲を超え、又はその濫用となると認められることが必要である。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第5項は、行政裁量が認められる場合の申請型義務付け訴訟の本案勝訴要件について、「義務付けの訴えに係る処分又は裁決につき、…行政庁がその処分若しくは裁決をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決をすべき旨を命ずる判決をする。」と規定している。
したがって、社会保障給付の申請に対する処分について法令により行政裁量が認められる場合において、裁判所が一定の処分をすべき旨を命ずる判決をするためには、その処分をしないことが裁量権の範囲を超え、又はその濫用となると認められることが必要である。


全体の正答率 : 0.0%

(H24 司法 第32問 イ)
義務付け訴訟において請求を認容する判決が確定した場合、当該処分がされたのと同様の効果が生ずる。

(正答)

(解説)
行訴法3条6項柱書は、義務付け訴訟の定義について、「行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。」と規定している。
したがって、義務付け訴訟において請求を認容する判決が確定した場合においては、裁判所が処分又は裁決をすべき旨を命ずるにすぎず、処分がされたのと同様の効果は生じない。


全体の正答率 : 66.6%

(H24 司法 第34問 ア)
生活保護開始申請を却下された者は、保護の実施機関において生活保護を開始しないことが裁量権の範囲の逸脱又は濫用に当たるといえるならば、却下処分の取消しの訴えに代えて、生活保護開始決定の義務付けの訴えを適法に提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法3条6項2号は、申請型義務付け訴訟を提起できる場合について、「行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。」と規定している。そのため、本肢における義務付けの訴えは、申請型義務付け訴訟に当たる。
そして、行訴法37条の3第3項2号は、申請型義務付け訴訟を提起する場合において、「処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え」を併合しなければならないと規定している。
したがって、生活保護開始申請を却下された者は、保護の実施機関において生活保護を開始しないことが裁量権の範囲の逸脱又は濫用に当たるといえるならば、生活保護開始決定の義務付けの訴えに併せて、却下処分の取消しの訴えを提起する必要がある。


全体の正答率 : 33.3%

(H24 司法 第34問 エ)
取消訴訟と義務付け訴訟が併合して提起されている場合、両訴訟の弁論及び裁判は、分離しないでしなければならないから、裁判所は、両訴訟に係る判決を同時にしなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第4項は、申請型義務付け訴訟と取消訴訟等を併合して提起した場合について、「訴えに係る弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定している。
もっとも、同条6項は、「4項の規定にかかわらず、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、3項各号に定める訴えについてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該訴えについてのみ終局判決をすることができる。」と規定している。
したがって、取消訴訟と義務付け訴訟が併合して提起されている場合、両訴訟の弁論及び裁判は、分離しないでしなければならないものの、裁判所は、両訴訟に係る判決を同時にする必要はない。


全体の正答率 : 66.6%

(H26 司法 第32問 エ)
法令に基づく申請に対し相当の期間内に何らの処分がされないとして義務付けの訴えを提起する場合には、当該処分に係る不作為の違法確認の訴えをこれに併合して提起しなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第3項1号は、併合提起しなければならない訴訟の1つとして、「1項1号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え」を掲げている。
そして、本肢における義務付け訴訟は、同条1項1号の「当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。」に当たる。
したがって、法令に基づく申請に対し相当の期間内に何らの処分がされないとして義務付けの訴えを提起する場合には、当該処分に係る不作為の違法確認の訴えをこれに併合して提起しなければならない。


全体の正答率 : 100.0%

(H27 予備 第20問 ウ)
申請型義務付け訴訟を提起しようとする者は、少なくとも、法令に基づく申請又は不服申立てをした者である必要がある。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第2項は、申請型義務付け訴訟の原告適格について、「法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。」と規定している。
したがって、申請型義務付け訴訟を提起しようとする者は、少なくとも、法令に基づく申請又は不服申立てをした者である必要がある。


全体の正答率 : 0.0%

(R2 予備 第20問 ア)
この場合の義務付けの訴えは、その申請をした者だけではなく、申請された処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者も提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第2項は、申請型義務付け訴訟の原告適格について、「法令に基づく申請又は審査請求をした者に限り、提起することができる。」と規定している。
したがって、義務付けの訴えは、その申請をした者のみが提起することができる。


全体の正答率 : 66.6%

(R2 予備 第20問 イ)
申請拒否処分がなされた場合の義務付けの訴えは、原則として申請拒否処分に対する取消訴訟と併合して提起しなければならないが、申請拒否処分が無効である場合には、義務付けの訴えを単独で提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第3項2号は、併合提起しなければならない訴訟の1つとして、「1項2号に掲げる要件に該当する場合 同号に規定する処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え」を掲げている。
そして、同条1項2号は、「当該法令に基づく申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること。」と規定している。
したがって、申請拒否処分がなされた場合の義務付けの訴えは、原則として申請拒否処分に対する取消訴訟と併合して提起しなければならず、申請拒否処分が無効である場合においても、原則として申請拒否処分に対する無効等確認の訴えと併合して提起しなければない。


全体の正答率 : 0.0%

(R2 予備 第20問 ウ)
申請拒否処分がなされた場合の義務付けの訴えは、申請された処分がなされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の2第1項は、非申請型義務付け訴訟の訴訟要件として、「重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。」と規定している。
これに対し、申請型義務付け訴訟については、このような規定は存在しない。
したがって、申請拒否処分がなされた場合の義務付けの訴えは、申請された処分がなされないことにより重大な損害を生ずるおそれがないときや、その損害を避けるため他に適当な方法があるときであっても、提起することができる。


全体の正答率 : 100.0%

(R3 予備 第20問 イ)
申請型義務付け訴訟は、申請拒否処分がされたことが前提となるので、申請に対する応答がない段階では提起することができず、その場合には不作為の違法確認訴訟によることとなる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の3第1項1号は、申請型義務付け訴訟を提起することができる場合の1つとして、「当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと。」を掲げている。
したがって、申請型義務付け訴訟は、申請拒否処分がされたことが前提とならず、申請に対する応答がない段階でも提起することができる。

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第37条の4

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条文
第37条の4(差止めの訴えの要件)
① 差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合に限り、提起することができる。ただし、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。 
② 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分又は裁決の内容及び性質をも勘案するものとする。 
③ 差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。 
④ 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第9条第2項の規定を準用する。 
⑤ 差止めの訴えが第1項及び第3項に規定する要件に該当する場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第37問 ア)
一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合には、差止めの訴えによる救済の必要性が認められるが、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、例外的に差止めの訴えによる救済の必要性が認められないものとされている。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第1項は、差止めの訴えの訴訟要件について、「差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合に限り、提起することができる。ただし、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。」と規定している。
したがって、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合には、差止めの訴えによる救済の必要性が認められるが、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、例外的に差止めの訴えによる救済の必要性が認められないものとされている。


全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第40問 イ)
行政事件訴訟法には、差止訴訟に関する規定があるが、行政不服審査法には、不服申立てによって処分の差止めを求めることについての規定は置かれていない。

(正答)

(解説)
行訴法には、差止訴訟に関する規定がある(同法3条7項、37条の4)ものの、行審法には、不服申立てによって処分の差止めを求めることについての規定は置かれていない。


全体の正答率 : 100.0%

(H24 司法 第25問 イ)
不利益処分について法令により行政裁量が認められる場合において、裁判所が一定の処分をしてはならない旨を命ずる判決をするためには、その処分をすることが裁量権の範囲を超え、又はその濫用となると認められることが必要である。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第5項は、差止め訴訟の本案勝訴要件について、「差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。」と規定している。
したがって、不利益処分について法令により行政裁量が認められる場合において、裁判所が一定の処分をしてはならない旨を命ずる判決をするためには、その処分をすることが裁量権の範囲を超え、又はその濫用となると認められることが必要である。


全体の正答率 : 100.0%

(H24 司法 第34問 ウ)
差止めの訴えを提起することができるのは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限られる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第3項は、「差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。」と規定している。


全体の正答率 : 100.0%

(H25 予備 第18問 エ)
処分の取消しの訴えの原告適格に関する行政事件訴訟法第9条第2項の規定は、処分の差止めの訴えの原告適格の判断について、準用されている。

(正答)

(解説)
処分の差止めの訴えの原告適格の判断について規定している行訴法37条の4第4項は、同法9条2項を準用している。


全体の正答率 : 100.0%

(H28 予備 第22問 ウ)
裁判所が、「差止めの訴え」に係る処分につき、行政庁がその処分をしてはならない旨を命ずる判決をすることができるのは、その処分につき行政庁に裁量が認められていない場合に限られる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第5項は、差止め訴訟の本案勝訴要件について、「差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。」と規定している。
したがって、裁判所が、「差止めの訴え」に係る処分につき、行政庁に裁量が認められている場合においても、行政庁がその処分をしてはならない旨を命ずる判決をすることができる。


全体の正答率 : 66.6%

(H29 予備 第21問 エ)
差止めの訴えにつき、他のより適切な訴訟類型の訴えが適法に併合提起されている場合には、当該事案においては後者の訴えに係る請求を棄却すべき場合であっても、行政事件訴訟法が訴訟要件を欠く場合として定める「その損害を避けるため他に適当な方法があるとき」に当たるため、当該差止めの訴えは不適法な訴えとして却下される。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第1項但書は、差止めの訴えの訴訟要件について、「その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。」と規定している。
もっとも、「方法があるとき」と規定しているにとどまることから、他の適当な方法が存在する場合においては、棄却するべきであっても、訴訟要件は欠くこととなる。
したがって、差止めの訴えにつき、他のより適切な訴訟類型の訴えが適法に併合提起されている場合には、当該事案においては後者の訴えに係る請求を棄却すべき場合であっても、行訴法が訴訟要件を欠く場合として定める「その損害を避けるため他に適当な方法があるとき」に当たるため、当該差止めの訴えは不適法な訴えとして却下される。


全体の正答率 : 66.6%

(R3 予備 第20問 エ)
差止訴訟においては、訴訟要件として、一定の処分又は裁決がされることにより「重大な損害を生ずるおそれ」があること、すなわち損害の重大性の要件が定められているほか、「その損害を避けるため他に適当な方法があるとき」ではないこと、すなわち補充性の要件が定められている。

(正答)

(解説)
行訴法37条の4第1項は、差止めの訴えの訴訟要件について、「差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合に限り、提起することができる。ただし、その損害を避けるため他に適当な方法があるときは、この限りでない。」と規定している。

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第37条の5

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条文
第37条の5(仮の義務付け及び仮の差止め)
① 義務付けの訴えの提起があった場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。 
② 差止めの訴えの提起があった場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること(以下この条において「仮の差止め」という。)ができる。 
③ 仮の義務付け又は仮の差止めは、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。 
④ 第25条第5項から第8項まで、第26条から第28条まで及び第33条第1項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。 
⑤ 前項において準用する第25条第7項の即時抗告についての裁判又は前項において準用する第26条第1項の決定により仮の義務付けの決定が取り消されたときは、当該行政庁は、当該仮の義務付けの決定に基づいてした処分又は裁決を取り消さなければならない。
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第37問 イ)
行政庁が一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起されたときは、当該処分がされてしまうと訴えの利益が失われてしまうことから、差止めの訴えの提起とともに、当該行政庁は当該処分を行うことができなくなるものとされている。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第2項は、「差止めの訴えの提起があった場合において、…裁判所は、申立てにより、決定をもって、…仮の差止め…ができる。」と規定しており、差止めの訴えの提起があっても、当該行政庁は当該処分を行えることを前提としている。
したがって、行政庁が一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起されたときは、当該処分がされてしまうと訴えの利益が失われてしまうものの、差止めの訴えの提起がなされた場合であっても、当該行政庁は当該処分を行うことができる。


全体の正答率 : 100.0%

(H19 司法 第39問 ウ)
公立高校の入学を拒否された場合、入学不許可処分の取消訴訟と入学許可処分を求める義務付け訴訟を提起するとともに、仮に入学許可処分をすべき旨を命じるよう求める申立てをすることができる。

(正答)

(解説)
仮に入学許可処分をすべき旨を命じるよう求める申立ては、行訴法37条の5第1項が規定している仮の義務付けの申立てに当たるところ、同項は、「義務付けの訴えの提起があった場合において、…裁判所は、…仮の義務付け…ができる。」と規定している。
そして、入学許可処分を求める義務付け訴訟は、申請型義務付け訴訟(同法3条6項2号)に当たる。
加えて、同法37条の3第3項2号は、申請型義務付け訴訟を提起する場合において、「処分又は裁決に係る取消訴訟又は無効等確認の訴え」を併合しなければならないと規定しているところ、入学不許可処分の取消訴訟はこれに当たる。
したがって、公立高校の入学を拒否された場合、入学不許可処分の取消訴訟と入学許可処分を求める義務付け訴訟を提起するとともに、仮に入学許可処分をすべき旨を命じるよう求める申立てをすることができる。


全体の正答率 : 66.6%

(H20 司法 第38問 ア)
執行停止の申立ては、本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされているが、仮の差止めの申立ては、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであるから、本案訴訟の提起は申立ての要件とされていない。

(正答)

(解説)
行訴法25条2項本文は、「処分の取消しの訴えの提起があった場合において、…執行停止…をすることができる。」と規定している。そのため、本案訴訟が係属する前においては、執行停止の申立ては認められない。
そして、同法37条の5第1項は、「義務付けの訴えの提起があった場合において、…裁判所は、…仮の義務付け…ができる。」と規定しており、本案訴訟の提起を、仮の義務付けの申立要件としている。
したがって、執行停止の申立ては、本案訴訟を提起した後でなければ申し立てることができないとされており、仮の差止めの申立ては、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであるものの、本案訴訟の提起は申立ての要件とされている。


全体の正答率 : 66.6%

(H20 司法 第38問 イ)
仮の差止めの申立ての制度は、許可申請に対する不許可処分が予想される場合に、申請者が当該不許可処分を仮に差し止めることによって損害の発生を防止することができるようにすることなどを念頭に置いて、国民の権利利益の保護を拡充する目的で設けられたものである。

(正答)

(解説)
仮の差止めは、差止めの訴えの本案判決が確定するまでの間に不利益処分がなされ、償うことのできない損害が生じるのを避けるための制度として設けられており、不許可処分による損害の発生の防止を念頭に置いた救済手続ではない。
したがって、仮の差止めの申立ての制度は、許可申請に対する不許可処分が予想される場合に、申請者が当該不許可処分を仮に差し止めることによって損害の発生を防止することができるようにすることなどを念頭に置いていない。


全体の正答率 : 33.3%

(H20 司法 第38問 ウ)
執行停止について内閣総理大臣の異議の制度があるのと同様に、仮の差止めにおいても内閣総理大臣の異議の制度が設けられている。

(正答)

(解説)
仮の差止めについて規定している行訴法37条の5第4項は、執行停止における内閣総理大臣の異議の制度を規定している同法27条を準用している。
したがって、執行停止について内閣総理大臣の異議の制度があるのと同様に、仮の差止めにおいても内閣総理大臣の異議の制度が設けられている。


全体の正答率 : 66.6%

(H23 司法 第35問 イ)
仮の義務付けの申立てについては、裁判所は、一定の場合には、義務付けの訴えの提起がなくても、仮の義務付けを命ずる決定をすることができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第1項は、「義務付けの訴えの提起があった場合において、…裁判所は、…仮の義務付け…ができる。」と規定し、義務付けの訴えの提起を申立ての要件としており、例外を認めていない。
したがって、仮の義務付けの申立てについて、裁判所は、義務付けの訴えの提起がない場合においては、仮の義務付けを命ずる決定をすることができない。


全体の正答率 : 100.0%

(H23 司法 第35問 ウ)
仮の差止めの申立てがされた場合、行政庁は、仮の差止めを命ずる決定がされるまでは、対象とされる処分をすることができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第2項は、「差止めの訴えの提起があった場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること…ができる。」と規定している。
したがって、仮の差止めを命ずる決定がなされてからは、当該処分ができなくなる。
よって、仮の差止めの申立てがされた場合、行政庁は、仮の差止めを命ずる決定がされるまでは、対象とされる処分をすることができる。


全体の正答率 : 40.0%

(H25 共通 第36問 エ)
裁判所は、仮の差止めを命ずる決定をする場合は、常にあらかじめ相手方の意見を聴かなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法25条6項は、執行停止の決定について、「口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。」と規定している。
そして、仮の差止めについて規定している同法37条の5第4項は、同法25条6項を準用している。
また、口頭弁論を経る場合においても、当然に当事者の意見を聴くこととなる。
したがって、裁判所は、仮の差止めを命ずる決定をする場合は、常にあらかじめ相手方の意見を聴かなければならない。


全体の正答率 : 100.0%

(H26 司法 第35問 イ)
裁判所による確定した仮の義務付けの決定に基づいて行政庁が処分をした場合において、裁判所は、事情が変更したときは、当該決定における相手方の申立てにより、当該決定を取り消すことができる。

(正答)

(解説)
行訴法26条1項は、執行停止について、「執行停止の決定が確定した後に、…事情が変更したときは、裁判所は、相手方の申立てにより、決定をもって、執行停止の決定を取り消すことができる。」と規定している。そして、仮の義務付けについて規定している同法37条の5第4項は、同法26条1項を準用している。
したがって、裁判所による確定した仮の義務付けの決定に基づいて行政庁が処分をした場合において、裁判所は、事情が変更したときは、当該決定における相手方の申立てにより、当該決定を取り消すことができる。


全体の正答率 : 66.6%

(H26 司法 第35問 ウ)
裁判所による仮の差止めの決定は、第三者に対しても効力を有する。

(正答)

(解説)
仮の差止めについて規定している同法37条の5第4項は、第三者効を定めた同法32条を準用していない。
したがって、裁判所による仮の差止めの決定は、第三者に対して効力を有しない。


全体の正答率 : 66.6%

(H27 予備 第23問 エ)
行政庁に対し一定の処分を求める申請を行い、当該行政庁がその処分をすべきであるのにこれがされない場合、当該処分につき仮の義務付けの申立てをするには、併せて不作為の違法確認の訴えを提起するだけでは足りず、更に義務付けの訴えを提起する必要がある。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第1項は、「義務付けの訴えの提起があった場合において、…裁判所は、…仮の義務付け…ができる。」と規定しており、義務付け訴訟を仮の義務付けの申立ての前提としている。
また、同法37条の3第3項1号は、申請型義務付け訴訟を提起する場合において、「処分又は裁決に係る不作為の違法確認の訴え」を併合して提起しなければならない旨、規定している。
したがって、行政庁に対し一定の処分を求める申請を行い、当該行政庁がその処分をすべきであるのにこれがされない場合、当該処分につき仮の義務付けの申立てをするには、併せて不作為の違法確認の訴えを提起するだけでは足りず、更に義務付けの訴えを提起する必要がある。


全体の正答率 : 75.0%

(R1 予備 第22問 ア)
処分の差止めの訴えの提起があった場合において、その差止めの訴えに係る処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、公共の福祉に重大な影響を及ぼす場合であっても、裁判所は、申立てにより、仮の差止めをすることができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第3項は、「仮の差止めは、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。」と規定している。
したがって、処分の差止めの訴えの提起があった場合において、その差止めの訴えに係る処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときであっても、公共の福祉に重大な影響を及ぼす場合においては、裁判所は、申立てにより、仮の差止めをすることができない。


全体の正答率 : 100.0%

(R2 予備 第21問 ア)
執行停止は、処分の執行等により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があることが要件となっているが、仮の差止めは、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があることが要件となっている。

(正答)

(解説)
行訴法25条2項本文は、「処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、…執行停止…をすることができる。」と規定している。
また、同法37条の5第2項は、「処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があ…るときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、…仮の差止め…ができる。」と規定している。
したがって、執行停止は、処分の執行等により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があることが要件となっているが、仮の差止めは、処分がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があることが要件となっている。


全体の正答率 : 75.0%

(R2 予備 第21問 イ)
執行停止及び仮の差止めのいずれについても、本案について理由があるとみえるときでなければ、裁判所はその決定をすることができない。

(正答)

(解説)
行訴法25条4項は、執行停止について、「本案について理由がないとみえる」ことを消極要件として規定している。
他方で、同法37条の5第2項は、仮の差止めについて、「本案について理由があるとみえる」ことを積極要件として規定している。
したがって、執行停止については、本案について理由があるとみえるときでなければ、裁判所はその決定をすることができないものの、仮の差止めについては、本案理由の存在について申立人による疎明が必要とされている。


全体の正答率 : 100.0%

(R2 予備 第21問 ウ)
執行停止は、あらかじめ当事者の意見をきかなければ、裁判所はその決定をすることができないが、仮の差止めは、あらかじめ当事者の意見をきかなくても、裁判所はその決定をすることができる。

(正答)

(解説)
行訴法25条6項は、同条2項に規定する執行停止の決定について、「第2項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。」と規定している。
そして、仮の差止めについて規定している同法37条の5第4項は、「第25条第5項から第8項まで…の規定は、…仮の差止めに関する事項について準用する。」として、同法25条6項を仮の差止めにも準用することを規定している。
したがって、執行停止のみならず仮の差止めも、あらかじめ当事者の意見をきかなければ、裁判所はその決定をすることができない。


全体の正答率 : 100.0%

(R3 予備 第21問 ア)
仮の差止めの申立ては、処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであり、本案訴訟を提起せずに申し立てることができる。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第2項は、「差止めの訴えの提起があった場合において、…処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があ…るときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、…仮の差止め…ができる。」と規定している。
本紙のうち、「仮の差止めの申立ては、処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要がある場合にされるものであり」という部分は正しいが、「仮の差止めの申立ては、…本案訴訟を提起せずに申し立てることができる。」という部分は誤っている。


全体の正答率 : 100.0%

(R3 予備 第21問 イ)
仮の差止めの申立てがあった場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができるが、仮の差止めを認める決定があった後には、もはやこれを述べることができない。

(正答)

(解説)
行訴法27条は、執行停止の申立てがあった場合について、「内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。執行停止の決定があった後においても、同様とする。」と規定しており、仮の差止めについて規定している行訴法37条の5第4項は、「第26条から第28条まで…の規定は、…仮の差止めに関する事項について準用する。」として、同法27条を仮の差止めにも準用することを規定している。
したがって、仮の差止めの申立てがあった場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができ、仮の差止めを認める決定があった後においても、これを述べることができる。


全体の正答率 : 75.0%

(R3 予備 第21問 ウ)
執行停止を認める決定は、第三者に対しても効力を有するが、仮の差止め及び仮の義務付けを認める決定は、いずれも第三者に対しては効力を有しない。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、執行停止の申立てがあった場合において、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」と規定している。
もっとも、仮の差止め及び仮の義務付けについて規定している同法37条の5第4項は、同法32条を準用していない。
したがって、執行停止を認める決定は、第三者に対しても効力を有するが、仮の差止め及び仮の義務付けを認める決定は、いずれも第三者に対しては効力を有しない。


全体の正答率 : 75.0%

(R3 予備 第21問 エ)
裁判所がした仮の義務付けを認める決定が確定し、当該決定に基づいて行政庁が処分をした場合でも、裁判所は、当該決定確定後に事情が変更したときは、当該決定における相手方の申立てにより、当該決定を取り消すことができる。

(正答)

(解説)
行訴法26条1項は、執行停止について、「執行停止の決定が確定した後に、…事情が変更したときは、裁判所は、相手方の申立てにより、決定をもって、執行停止の決定を取り消すことができる。」と規定している。
そして、仮の義務付けについて規定している同法37条の5第4項は、同法26条1項を準用している。
したがって、裁判所がした仮の義務付けを認める決定が確定し、当該決定に基づいて行政庁が処分をした場合でも、裁判所は、当該決定確定後に事情が変更したときは、当該決定における相手方の申立てにより、当該決定を取り消すことができる。


全体の正答率 : 25.0%

(R5 予備 第22問 ア)
教員:Aは、B市が設置した公の施設で集会を開催することを計画し、B市の条例に基づき、B市長に対して、当該施設の使用許可処分を求める旨の申請をしたところ、B市長は、当該申請に対して使用不許可処分をしました。Aとしては、予定する集会の日が近くなっていたため、一刻も早く当該施設を適法に使用できる状態にしたいのですが、司法上の救済の手段として考えられることは何かありますか。
学生:裁判所に対して、B市長による当該申請に対する使用不許可処分につき、B市を被告とする取消訴訟を提起し、当該取消訴訟を本案訴訟として、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを申し立て、裁判所による仮の義務付けを認める決定を受けるという方法があります。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第1項でも「義務付けの訴えの提起があった場合において」と規定されている通り、仮の義務付けは、本案訴訟である「義務付けの訴えの提起があった場合」に限って適法に申し立てることができるものである。
したがって、当該施設の使用許可処分に係る申請型義務付け訴訟(行訴法37条の3)を提起することなく、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを申し立て、裁判所による仮の義務付けを認める決定を受けることはできない。


全体の正答率 : 25.0%

(R5 予備 第22問 イ)
教員:Aは、B市が設置した公の施設で集会を開催することを計画し、B市の条例に基づき、B市長に対して、当該施設の使用許可処分を求める旨の申請をしたところ、B市長は、当該申請に対して使用不許可処分をしました。Aの当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けの申立てが認められるためには、損害や緊急性に関してどのような要件を満たす必要がありますか。
学生:当該施設の使用許可処分がされないことにより生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときという要件を満たす必要があります。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第1項は、仮の義務付けの申立てが認められるため損害や緊急性について、「その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり…」と規定している。


全体の正答率 : 100.0%

(R5 予備 第22問 ウ)
教員:Aは、B市が設置した公の施設で集会を開催することを計画し、B市の条例に基づき、B市長に対して、当該施設の使用許可処分を求める旨の申請をしたところ、B市長は、当該申請に対して使用不許可処分をしました。仮に、集会の予定日が目前に迫っているとしましょう。裁判所としては、特に緊急を要し、意見を聴くいとまがないと認められるときには、B市の意見を聴くことなく、仮の義務付けを認める決定をすることはできますか。
学生:

(正答)

(解説)
行訴法25条6項は、執行停止の決定について、「第2項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。」と規定しており、第37条の5第4項は、仮の義務付けの決定について行訴法25条6項を準用している。したがって、特に緊急を要するような事情があったとしても、裁判所が仮の義務付けを認める決定をするためには、B市の意見を聴かなければなりません。


全体の正答率 : 0.0%

(R5 予備 第22問 エ)
教員:Aは、B市が設置した公の施設で集会を開催することを計画し、B市の条例に基づき、B市長に対して、当該施設の使用許可処分を求める旨の申請をしたところ、B市長は、当該申請に対して使用不許可処分をしました。裁判所により、当該施設の使用許可処分に係る仮の義務付けを認める決定がされた場合、その決定にはどのような効果がありますか。
学生:暫定的なものではありますが、当該施設の使用許可処分を受けたことになります。

(正答)

(解説)
行訴法37条の5第4項は、「第33条第1項の規定は、仮の義務付け…に関する事項について準用する。」と規定している。このことは、仮の義務付けの決定により、行政庁は当該処分を仮に行うことが義務付けられることを意味する。したがって、仮の義務付けの決定がなされても、暫定的に当該処分がなされたことにはならない。


全体の正答率 : 75.0%

(R6 予備 第22問 エ)
処分の仮の差止めを命ずる決定は、第三者に対しては効力を有しない。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、仮の差止めについて規定している同法37条の5第4項は、同法32条を準用していない。
したがって、処分の仮の差止めを命ずる決定は、第三者に対しては効力を有しない。

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条文
第38条(取消訴訟に関する規定の準用)
① 第11条から第13条まで、第16条から第19条まで、第21条から第23条まで、第24条、第33条及び第35条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。 
② 第10条第2項の規定は、処分の無効等確認の訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟とを提起することができる場合に、第20条の規定は、処分の無効等確認の訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟に併合して提起する場合に準用する。 
③ 第23条の2、第25条から第29条まで及び第32条第2項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。 
④ 第8条及び第10条第2項の規定は、不作為の違法確認の訴えに準用する。
過去問・解説
全体の正答率 : 33.3%

(H18 司法 第35問 ア)
第三者を名あて人とする処分の義務付け判決には第三者効があるとされているので、名あて人となる第三者が当該義務付け判決に基づいてされる処分の適法性を争うには、再審の手続によらなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定めている同法38条は、同法32条を準用していない。
したがって、義務付け判決に基づいてなされる処分の適法性は、義務付け判決に対する再審ではなく、処分の取消訴訟で争うことができる。
よって、第三者を名あて人とする処分の義務付け判決には第三者効がなく、名あて人となる第三者が当該義務付け判決に基づいてされる処分の適法性を争うときには、処分の取消訴訟で争うことができる。


全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第37問 ウ)
行政庁が第三者に対する一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起され認容判決がされたときは、当該第三者に対し判決の効力が及ばないと認容判決の意味がないから、その判決には、原則として第三者効があるとされている。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定めている同法38条は、同法32条を準用していない。
したがって、行政庁が第三者に対する一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起され認容判決がされたときは、その判決に第三者効はないとされている。


全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第37問 エ)
行政庁が第三者に対する一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起され、認容判決がされて確定したときは、関係行政庁は、その判決に拘束されるとされている。

(正答)

(解説)
行訴法33条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」として、取消判決の拘束力について規定している。
そして、同法38条1項は、「第33条…の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。」として、同法33条を差止めの訴えについても準用することを規定している。
したがって、行政庁が第三者に対する一定の処分をしようとしている場合に、その処分の差止めの訴えが提起され、認容判決がされて確定したときは、関係行政庁は、その判決に拘束されるとされている。


全体の正答率 : 66.6%

(H23 共通 第34問 ア)
Aは、自宅の建築を計画し、Y市の建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」という。)を受けた。この建築計画地の隣地に自宅を所有して居住しているXは、本件建築確認に係る取消訴訟の出訴期間経過後に、本件建築確認に係る建築計画は、建築基準関係規定に適合しておらず同計画に係る建築物は倒壊の危険がある旨主張して、本件建築確認につき無効確認訴訟(以下「本件無効確認訴訟」という。)を提起した。

無効確認訴訟と国家賠償請求訴訟とは同種の訴訟手続ではないものの、Xは、本件無効確認訴訟の提起後に、本件建築確認が違法であることを理由として、それにより生じた損害について、Y市に対する国家賠償法第1条第1項に基づく損害賠償請求に係る訴えを本件無効確認訴訟に併合して適法に提起することができる。

(正答)

(解説)
行訴法16条1項は、「取消訴訟には、関連請求に係る訴えを併合することができる。」と規定しており、国家賠償請求訴訟は、「関連請求」に当たる(同法13条1号)ため、取消訴訟と併合して訴えを提起することができる。
そして、同法38条1項は、同法16条1項を無効確認訴訟に準用している。
したがって、無効確認訴訟と国家賠償請求訴訟とは同種の訴訟手続ではないものの、Xは、本件無効確認訴訟の提起後に、本件建築確認が違法であることを理由として、それにより生じた損害について、Y市に対する国家賠償法第1条第1項に基づく損害賠償請求に係る訴えを本件無効確認訴訟に併合して適法に提起することができる。


全体の正答率 : 33.3%

(H23 共通 第34問 イ)
Aは、自宅の建築を計画し、Y市の建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」という。)を受けた。この建築計画地の隣地に自宅を所有して居住しているXは、本件建築確認に係る取消訴訟の出訴期間経過後に、本件建築確認に係る建築計画は、建築基準関係規定に適合しておらず同計画に係る建築物は倒壊の危険がある旨主張して、本件建築確認につき無効確認訴訟(以下「本件無効確認訴訟」という。)を提起した。
取消判決の第三者効を定めた行政事件訴訟法第32条第1項は、無効確認訴訟にも準用されるから、本件無効確認訴訟につき認容判決がされた場合、Xは、Aに対して、本件建築確認の効力が無効である旨の主張をすることができる。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定める行訴法38条は、同法32条を準用していない。
したがって、取消判決の第三者効を定めた行訴法第32条第1項は、無効確認訴訟にも準用されないため、本件無効確認訴訟につき認容判決がされた場合であっても、Xは、Aに対して、本件建築確認の効力が無効である旨の主張をすることができない。


全体の正答率 : 100.0%

(H23 共通 第34問 ウ)
Aは、自宅の建築を計画し、Y市の建築主事から建築確認(以下「本件建築確認」という。)を受けた。この建築計画地の隣地に自宅を所有して居住しているXは、本件建築確認に係る取消訴訟の出訴期間経過後に、本件建築確認に係る建築計画は、建築基準関係規定に適合しておらず同計画に係る建築物は倒壊の危険がある旨主張して、本件建築確認につき無効確認訴訟(以下「本件無効確認訴訟」という。)を提起した。
無効な処分の効力につき執行停止を観念することはできないから、Xは、本件無効確認訴訟を提起した上で本件建築確認の処分の効力の停止を申し立てることはできない。

(正答)

(解説)
行訴法25条2項本文は、「処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。」として、執行停止について規定している。
そして、同法38条3項は、「第25条…の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。」として、同法25条を無効確認訴訟に準用することを規定している。
したがって、無効な処分の効力につき執行停止を観念することはでき、Xは、本件無効確認訴訟を提起した上で本件建築確認の処分の効力の停止を申し立てることはできる。


全体の正答率 : 100.0%

(H27 予備 第23問 イ)
処分の取消しの訴えについて出訴期間が経過している場合、当該処分につき無効確認の訴えを提起した上で執行停止の申立てをすることが適法であるとしても、緊急の必要を欠くため、執行停止の決定を得ることはできない。

(正答)

(解説)
行訴法25条2項本文は、「処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。」として、執行停止について規定している。
そして、同法38条3項は、「第25条…の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。」として、同法25条を無効確認訴訟に準用することを規定している。
したがって、処分の取消訴訟について出訴期間が経過している場合(同法14条)において、当該処分につき、無効確認の訴えを提起した上で執行停止の申立てをすることができる(同法36条、38条3項・25条2項)。
そして、執行停止の決定を得るためには、「処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」であることが必要である(同法25条2項)ところ、緊急の必要については、重大な損害と一体的かつ総合的に判断されると解されている。
よって、処分の無効確認訴訟を提起した上で執行停止の申立てがなされた場合において、処分の取消しの訴えの出訴期間が経過していることから、直ちに緊急の必要を欠くとして、執行停止の決定を得ることができないということにはならない。


全体の正答率 : 66.6%

(H28 予備 第22問 ア)
行政事件訴訟法第3条第6項、第7項に定める「義務付けの訴え」及び「差止めの訴え」に関する次の記述について、法令又は最高裁判所の判例に照らし、正しいといえるか。

行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずる判決は、常に第三者に対しても効力を有するから、行政庁が判決に従って当該処分をした場合、当該処分の名宛人は当該処分の効力を争うことはできない。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定めている同法38条は、同法32条を準用していない。
したがって、義務付けの訴え及び差止めの訴えにおける判決の効力は、第三者に対して効力を有しない。
よって、義務付けの訴え又は差止めの訴えが提起されたときにおいて、行政庁が判決に従って当該処分をした場合であっても、当該処分の名宛人は当該処分の効力を争うことができる。


全体の正答率 : 66.6%

(R3 予備 第16問 ア)
行政庁の裁量処分の取消しについて定める行政事件訴訟法第30条は、行政処分の当不当の問題については裁判所の審理権が及ばないという当然の原則を明示したものであり、取消訴訟以外の抗告訴訟にも同条が準用されるものがある。

(正答)

(解説)
行訴法30条は、「行政庁の裁量処分については、裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限り、裁判所は、その処分を取り消すことができる。」と規定しており、この規定は、裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たる場合に限り裁判所の審理権が及ぶものとしており、裁量の範囲内である行政処分の当不当については審理権が及ばないことを明示したものであると解されている。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定めている同法38条は、同法30条を取消訴訟以外の抗告訴訟に準用していない。
したがって、行政庁の裁量処分の取消しについて定める行訴法30条は、行政処分の当不当の問題については裁判所の審理権が及ばないという当然の原則を明示したものであるものの、取消訴訟以外の抗告訴訟に同条は準用されない。


全体の正答率 : 33.3%

(R5 予備 第20問 ア)
取消判決の第三者効を定めた行政事件訴訟法第32条第1項は、差止めの訴えにも準用されるから、Aが原告として提起したBの申請に対する許可処分の差止めの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合、当該判決の効力は、Bにも及ぶ。

(正答)

(解説)
行訴法32条1項は、「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。」として、取消判決の第三者効について規定している。
もっとも、取消訴訟に関する規定の準用について定めている同法38条は、同法32条を準用していない。
したがって、Aが原告として提起したBの申請に対する許可処分の差止めの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合、当該判決の効力は、Bに対しては及ばない。

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